政府が推進するキャッシュレス決済。クレジットカード払いやコード決済サービスを利用できる店舗は増加傾向にあるものの、費用負担などの理由からいまだに導入していない事業者もいるだろう。そのようななかで、AppleはiPhoneだけで決済を可能とする非接触決済サービスの提供を発表した。
iPhoneが非接触決済端末の代わりになる!
日本時間2024年5月16日、AppleはiPhoneのタッチ決済サービスを日本で提供開始することを発表した。アメリカでは「Tap to Pay」と呼ばれ、2022年下半期から各国で提供が始まっていたが、これまで日本でのサービス開始日は未定とされていた。しかし、今回ようやく日本でも導入されたようだ。これにより、外付けの決済端末を用いることなく、iPhoneだけでタッチ決済ができるようになった。
事業者は対応するiOSアプリを利用することでiPhoneのタッチ決済を開始できる。支払いの際に、顧客の非接触決済機能が付いたクレジットカードやデビットカード、iPhone、Apple Watch、デジタルウォレットなどを事業者のiPhoneにかざしてもらうだけで、決済が可能になるようだ。
決済端末導入の初期コストを軽減
事業者側がiPhoneで決済ができるようになることの最大のメリットは、クレジットカード決済導入の初期費用が軽減されることだろう。これまでは、クレジットカード決済を導入するためには決済端末を用意する必要があり、初期費用だけでも数万円かかってしまう。そのため、iPhoneさえ持っていれば数万円分の負担を抑えられるのは、事業者にとって大きなメリットだろう。
ちなみにPayPayでもスマホさえあれば決済が可能だが、Tap to Payはクレジットカード払いやApple Payに対応している点が、PayPayとの差別化できるポイントだと考えられる。
キャッシュレス決済に対応する店舗は徐々に増加しているが、個人事業主や中小事業者のなかには未対応の店舗も多い。Tap to Payのサービス開始によってキャッシュレス決済導入のハードルが下がり、iPhoneでカード決済を始める店舗が増える可能性もある。キャッシュレス決済が利用できる店舗が拡大すれば、消費者にとってもうれしいポイントだといえよう。
参照元:【Apple 1/2】
引用元:【Square】iPhoneのタッチ決済
※サムネイル画像は(Image:「Square」公式サイトより引用)