電子マネーの種類や使えるお店も増え、キャッシュレス決済の普及を実感している今日この頃です。クレジットカードもまたキャッシュレスの代表的な存在ですが、クレジットカードの運用について新しいルールができたことをご存知でしょうか?
改正割賦販売法という、消費者である私たちにも直接関係してくる法改正がありました。クレジットカード会社や加盟店は2020年3月までに新ルールに対応するよう義務付けられ、2020年3月から私たちはその新ルールにのっとりクレジットカードを利用していきます。
聞きなれない割賦販売法とは何か?それにより変わったクレジットカードの利用方法とは何か?
こちらの解説と、実際に新しい利用方法でクレジット支払いを行ったレポートをまとめてみました。
改正割賦販売法って何?
そもそも割賦販売法とはどういったものなのでしょうか? 国を挙げてキャッシュレス決済を勧めていく中で、それに伴いクレジットカードの発行枚数、利用額、共に増加しました。クレジットカードの利用が増えることにより、懸念されるのは「クレジットカードの不正利用」も増えるということです。
この改正割賦販売法はそんな不正利用を防止するため、セキュリティを強化することが大きな目的です。
①カード情報保護対策
②偽造カードによる不正利用対策
③ネット取引等における不正利用対策
これらの対策が盛り込まれています。
不正利用は身近な問題!IC化は不正利用対策に不可欠
クレジットカードの不正利用は他人事ではありません。日本クレジット協会によると、不正利用による被害額は年々増加傾向にあります。近年でみてみると、2018年は235.4億円、2019年は1~6月の上半期だけで137億円にも上るのです。
千円以下~何十万単位とその被害額も様々ですが、被害件数も増加していることが確かであり、不正利用は誰にでも起こりうる身近な問題と言えるでしょう。
日本は2002年に世界で最も早くクレジットカードのIC化を始めたにもかかわらず、なかなかIC化が進みませんでした。ICカードが普及しても、決済端末がIC対応していなかったことが原因です。他国は100%IC化が完了しているところや、ほぼ完了に近いといった状況の中、IC化が進まない日本が不正利用のターゲットとなってしまったのです。
このような不正利用を防止する為、「決済端末の100%IC化」が進められてきました。これまでの磁気カードよりもさらにセキュリティの強化されたICカードの普及、支払い時の決済端末もICカードに対応できるものに2020年3月までにしましょうというのが改正割賦販売法の施策の一つです。
自分でクレジットカード決済を行う
実際にIC化されたクレジットカードをお持ちの方も多いかと思いますが、更なるセキュリティ強化のため、自らカード端末の操作をするようになりました。今までは店員さんにカードを渡して行っていたカード決済も、自分で挿入し、決済を完了させることになります。
①下の挿入口にカードを差し込み、暗証番号を入力します。
少額の場合や、一括の場合暗証番号の入力をしなくてもよい場合があります。
※お店によってサインレスの設定金額は異なります
②「処理中です お待ちください」カード決済を行っています。そのまま待ちましょう。
③「承認されました」決済の完了です。
④「カードをお取りください」この表示が出るまでカードを引き抜かないようにして下さい。
クレジットカードの不正利用は、気付かないうちに起こっている場合もあります。
ICカードでセキュリティ強化されたとしても、毎月の明細確認などきちんと目を通していきましょう。