QRコード決済の絶対王者「PayPay」が、さらなる進化を遂げそうだ。4月に「PayPay銀行」への名称変更が決まっているネット銀行「ジャパンネット銀行」の普通預金口座数が、500万口座を突破したことが発表されたのだ。すでに業界で不動の地位を築いているPayPayだが、これからジャパンネット銀行をはじめ多くの他業種のサービスを“PayPayグループ”にしていくことが決まっている。
今回は、新たなグループのシナジーを獲得していき、2021年にさらなる飛躍を遂げることが確実視されているPayPayの現状をお伝えしていきたい。
未来のPayPay銀行、口座数500万件を突破
日本初のネット銀行として2000年に開業したジャパンネット銀行は2021年2月8日、同月に普通預金口座の開設数が500万口座を超えたことを明らかにした。開業以来着実に口座数や決済件数を伸ばしていき、2015年頃から右肩上がりの急成長を続けていた状態だ。PayPayとも2018年から連携を強化しており、ジャパンネット銀行の口座から直接PayPay残高へのチャージができたり、出金が可能なPayPay残高「PayPayマネー」を手数料0円で出金できるなどの機能が充実している。QRコード決済でシェアナンバーワンのPayPayの強みも活かした結果、今回500万口座という大台に乗ったようだ。
そんなジャパンネット銀行は、2021年の4月5日からPayPay銀行として生まれ変わることが決まっている。これまでも同じソフトバンクグループの仲間として連携していたPayPayとジャパンネット銀行だが、同じPayPayの名を冠する“PayPayグループ”としてさらなるシナジーを生み出すことに期待が集まっている。
実はPayPayはこれから、PayPay銀行だけでなくさまざまな「PayPay〇〇」のサービスを増やし続けていくのだ。すでに2月1日から「PayPay証券」へと名称変更した証券サービス「One Tap BUY」をはじめ、クレジットカードの「ヤフーカード」が「PayPayカード」となり、保険サービス「Yahoo!保険」も「PayPay保険」、外国為替を取り扱う「YJFX!」は「PayPayFX」、投資信託の「Yjam」は「PayPay投信」となっていくという。まさに世の中がPayPayのサービスであふれかえるといった様相だ。
おそらくこれらのサービスは、これまで以上に連携を深め、PayPayボーナスのやりとりが盛んになるなどのシナジーを生み出していくことだろう。決済アプリの枠に留まらず、さまざまなサービスが利用できる“スーパーアプリ”化を目指しているとも言われているPayPayだが、これらのサービスがすべてPayPayのアプリ上で手軽に利用できるようになったとしたら、利便性がさらに向上しユーザーにとってよりよいアプリとして新規ユーザーの流入も期待していいはずだ。
2018年後半から一気にシェアを拡大してきたPayPay だが、勢いを失うどころかこの変革でさらに加速することになりそうだ。2021年も、QRコード決済業界の1位の座は安泰と見ていいのかもしれない。
参照元:500万口座到達のお知らせ【ジャパンネット銀行】
※サムネイル画像(Image:paypayofficial)