ポイントサービス勢力図に異変? 利用率ランキング1位「Tポイント」に迫るのは「dポイント」「楽天ポイント」

コンビニやファミレス、ドラッグストアなど、さまざまなお店で貯めることのできる共通ポイントサービスの勢力図に変化が表れている。リサーチ会社のマイボイスコムが2021年5月に実施した「ポイントサービスに関するインターネット調査」によると、「直近1年間に利用した共通ポイントサービスは?」との問いに対し、ポイントサービスの先駆者とも言える「Tポイント」と、“とあるポイントサービス”が熾烈な首位争いを繰り広げているようだ。

継続して利用するのは3~4種類が最多。スマホのポイントカード利用は増加傾向

アプリの登場で財布の中がポイントカードに支配されることもなくなったと喜んでいる読者も多いだろう

 今回が7度目となる同調査。直近1年間にポイントを貯めたり使ったりすることが多かった店舗・施設・サービスの1位はスーパーマーケットで62.9%。2位以下はドラッグストアの61.5%、コンビニ57.7%、クレジットカード53.1%という結果に。過去調査と比較すると、オンラインショップやファストフード店が増加傾向にあり、コロナ禍の外出自粛が影響を及ぼしていると考えられている。

 継続的に利用しているポイントサービスは3~4個と答えた人が最も多く、数種類のサービスを選んで利用している様子。よく利用するものに絞らなければ管理が煩雑になり、利用しにくくなるということを実感している読者も多いだろう。また、スマホのポイントカードアプリを利用した人は60%超を占めており、増加傾向にあるが、逆に言えば30%以上の人がまだアプリを利用していないというわけで、少し意外と言えるかもしれない。利用しているアプリは共通ポイントサービスの公式アプリが54.2%、店舗独自ポイントの公式アプリが28.7%で、それぞれ増加傾向にあった。

ポイントカードを利用する人は、「積極的」「やや積極的」を合わせると約7割(マイボイスコムリリースより引用)

 共通ポイントサービスの利用状況は、Tポイントと「楽天ポイント」がそれぞれ7割弱、「Pontaポイント」が5割弱、「dポイント」が4割弱という結果に。過去調査に比べ、楽天ポイントやdポイントなどが増加傾向にある。

 近頃、両社の「ポイント貯まりますよ」アピールをそこら中で見かけると思っていたが、どうやら気のせいというわけではなかったようだ。Tポイントは共通ポイントサービスの先駆けといえる存在であり、ソフトバンクグループとの提携で一気に勢力を拡大したが、QRコード決済の「PayPay」にポイント機能が移行しつつあり、今後の状況は読めない。長く協力関係にあったファミリーマートはすでにdポイントや楽天ポイントも取り扱っていて、立ち位置は微妙だ。Tポイントの利用者が減っているわけではないが、今後、他の共通ポイントサービスとどう戦っていくのか見ものだ。

 調査では他に、「WAON POINT」は女性の利用者が多い傾向にあることも判明。イオン系列のスーパーで食料品を買う時にポイントも貯めている……という姿が目に浮かぶ。ポイントの利用度合いも女性10~50代がやや高い傾向にあり、ポイントカードと女性の相性は相変わらず良さそうだ。

 一方、ポイントサービスへの不満点はというと、「店舗チェーンごとに異なるので単に『ポイントカードをお持ちですか?』と聞かれてもどのカードかわからない(男性25歳)」、「ポイントを全部1つにまとめて貯めて使えるようにして欲しい(女性29歳)」など、ポイントカード利用者ならば誰でも1度は思ったことがあるような回答が挙げられた。
 これらの不満を解消するような画期的施策を打ち出せば、一気に支持率も得られだろうに……と、サービス各社の次なる施策に淡い期待をいだいておこう。

出典元:ポイントサービスに関するアンケート調査(第7回)【マイボイスコム

オトナライフ編集部
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