一生に一度の買い物、マイホーム。一括で支払えるようなごく一部の富裕層を除いて住宅購入につきまとうもの、それが住宅ローンだ。どこでローンを組むかは、ハッキリ言って散々悩んで決めたマイホーム選びよりも悩むといっても過言ではない。これからの人生と財産を左右する決断となるからだ。
“見えない満足を可視化する”をコンセプトに、第三者の立場で顧客満足度調査を実施する株式会社oricon MEは、住宅ローンについての満足度を調査。2021年8月2日、その結果が「オリコン顧客満足度®」公式サイトで発表された。
「担当者の対応」については、地方銀行が驚くべき強さを見せる
総合1位を語る前に、ランキングにはちょっとした驚きがあったのでそちらをご紹介しよう。今回調査を行ったのは「商品内容の充実さ」「担当者の対応」「団体信用生命保険の充実さ」「付帯サービス」「審査・契約手続き」「金利」「手数料・保証料」「繰り上げ返済」「サイトのわかりやすさ」の9項目。その9項目のうち「担当者の対応」で、初の1位となったのが「みちのく銀行」(青森県)、同点3位に「青森銀行」(青森県)「八十二銀行」(長野県)「肥後銀行」(熊本県)と、上位5位以内に地方銀行が4つもランクインしている。
また、地域別ランキングでは、「関東」「東海」「近畿」といわゆる大都市ではそれぞれ、「ソニー銀行」「イオン銀行」「住信SBIネット銀行」が1位だったが、「北海道」では6年連続※「北海道銀行」(※2016年は「北海道・東北」エリアとして発表)が、「東北」ではみちのく銀行、「甲信越・北陸」では2年連続となる「北陸銀行」が、「中国・四国」で「百十四銀行」が、それぞれ1位となっている。各地域に本店を置く地方銀行が1位となったのには、先ほど「対応者の担当」で地銀が4つランクインしたこと関係があるのではないだろうか。便利さよりも、“やっぱり顔が見える地元の銀行”を重視する、地方特有の社会性もあるのかもしれない。
続いて、総合ランキングを見ていこう。
今年で11回目となる「住宅ローン」ランキング。総合1位はソニー銀行。今回でソニー銀行は自身の持つ、「オリコン顧客満足度®」における連続総合1位最長獲得年数記録を更新することとなった。2位には「auじぶん銀行」、3位・イオン銀行と続いている。
全9つの評価項目では、「商品内容の充実さ」「団体信用生命保険の充実さ」「サイトのわかりやすさ」「繰り上げ返済」の4項目で1位に。特に「商品内容の充実さ」では、75.5点と高評価を獲得した。
1位となったソニー銀行株式会社 執行役員、ローン企画部、ローン営業部、ローン業務部、ローン管理部担当の加藤和彦氏はオリコンエムイーの取材に対し、「この調査で総合第1位を獲得することは、住宅ローンに関わるメンバー共通の目標のひとつ」と力強く語る。「初めて1位をいただいたときは嬉しいという気持ちが強かったのですが、1位を継続するごとにプレッシャーを感じるように。ただ、昨年の10回目の調査で1位をいただいたときには、私たちにとっての確信と誇りに変わりました」とコメント。
実際のユーザーからは「手数料、保証料が安く、ネット銀行だけど、東京には窓口もあり、対面で聞きたいことを聞けたところが良かった(30代/女性)」や、「金利、手数料が他社と比べよかった。申し込み書類がわかりやすく、記入に悩まなかった。担当者の連絡が早く的確なため悩むことがなかった(30代/男性)」など、そのサービスの充実ぶりに信頼を寄せる声が多くあがった。
ただ、総合1位であった年も「団体信用保険の充実さ」の項目については、ややランキングが低迷していた時期も。加藤氏は「その点を当社の課題と真摯に受け止め、改善に努めた結果、少しずつかつ確実にお客様へと伝わり、今年はその項目でも1位をいただけて感激しております」と喜びを見せた。
ソニー銀行の快進撃はこれからも続くのだろうか。来年の調査結果が楽しみである。
出典元:最長記録を更新、住宅ローン満足度ランキング「ソニー銀行」が11年連続の総合1位に【ミチタリ】