Z世代やミレニアル世代をはじめとした若年層が重視するのは「貯金」と「趣味」。そんな傾向が伺える調査結果が明らかになった。実際に、2020年と2021年の世帯貯金額を比べると300万円以上の世帯が増加しており、特に若年層は平均よりも高い割合に。堅実でありつつ趣味を大切にする、メリハリのあるお金の使い方がしたいという若年層の考え方が垣間見えた。
今回はそんな、トレンドが明らかとなった調査についてお伝えしていきたい。
全世代で貯金額増加傾向も、特に若年層に色濃く
10月17日は「貯蓄の日」だった。貯金アプリ「finbee(フィンビー)」を開発・運営する株式会社ネストエッグが、20代から60代までの男女1,000人を対象に貯金やお金に関する調査を行なった。
大きな傾向として明らかになったのは「世帯貯金額の増加」だ。2020年の調査では「貯金額が300万円以上ある」と回答した世帯は全体の43%だったのに対して、今年2021年は48%と5ポイントアップ。300万円以上の世帯数を世代別に見ると、20代で11ポイントアップ、30代で15ポイントアップしており、特に若年層の貯金額が増加したことが分かった。
月収における項目別費用を見ると、全体が月収の1割程度を貯金に当てているのに対して、最も若いZ世代では12.1%、それに次ぐミレニアル世代では11.7%が全体平均を上回る割合で給与を貯金に当てている。年を経るほど収入も高まるため同じ額でもパーセンテージが下がっていく傾向があるのは間違いないが、金額で見てもミレニアル世代は全世代中最多の45,202円(全世代平均43,252円)を貯金に回していることが判明。若年層ほどしっかりと貯金を意識する傾向が、数字上でも表れる結果となった。
若いほど、お金の使い道がはっきりしている?
しかし、貯金というと「将来のため」と受け取られがちだがそれだけではない。特にZ世代は貯金するという堅実さを見せる一方で、自分自身が価値があると感じるモノ・コトに対してお金をかけたい意思が伺えた。それは貯金と同じく、趣味にかける費用も増加傾向にあることから分かる。貯金の目的を見ても、Z世代は他世代に比べて今を楽しみたい「現在重視派」が突出して多く、趣味などの楽しみも含まれそうだ。またワクチン接種が進んだことによる行動規制緩和のあとに「増やしたい項目」を尋ねたところ、他世代と比較しても「貯金」のほかに「趣味」と回答した人の割合は多かった。
一方で今を我慢しても将来のために貯金する「将来重視派」も「現在重視派」とほぼ同数おり、他の世代と比べて「どちらでもない層」が極端に少ないことは大きな特徴だ。 貯金も消費も、若年層のほうがよりはっきりと意思を持って行なっていると言えるかもしれない。
仕事や勉強、家事こその一番とされがちだが、趣味は人を豊かにする。貯金と趣味のバランスを上手に取って、人生を謳歌してほしいものだ。
出典元:finbee(フィンビー)は→こちら