夫婦である男女それぞれが持つ「へそくり」事情が明らかになった。へそくりする人ほど貯蓄に対する意識が高いのか平均額は「155万円」と高額になり、さらに女性の平均額ほうがより高くなった。またお金が原因で離婚危機を迎えたことがある人の割合も明らかになり、夫婦間の合意は絶対に必要だと思わせる結果となった。
男性のへそくり平均額は123万円、女性は183万円
「へそくりと言えば妻のもの」というイメージを持っているかもしれないが、まったくそんなことはない。投信投資顧問会社のスパークス・アセット・マネジメントが、配偶者がいる20歳以上の男女1,000人を対象に夫婦のお金に関する調査を行なったところ、様々な実情が明らかになった。
へそくり(パートナーに隠して蓄えているお金)を持っている人の割合は全体で46.7%、男女別に見ると男性が43.0%で女性が50.4%。男女ともに半数近くの人がへそくりを持っていることがわかった。また全体の平均額は155万円で、男女別では男性が123万円、女性183万円となった。へそくり額としては1年前の2020年と比較すると14万円減少したようで、「コロナ禍で変化した生活スタイルが影響しているのではないか」という見方を同社は示したのだった。
女性のほうがやや貯蓄に積極的な傾向が見られたが、いずれも半数近くがへそくりを持っている上に額もそれなりだ。「絶対バレないように」と意図的に隠している場合もあれば、お小遣いでコツコツ貯蓄したものであり「いちいち相手に公開していないだけ」という場合もあるだろう。「隠して蓄える」といっても事情はさまざまだ。
へそくりの有無に関係なく、夫婦仲を良好に保つためのひとつのポイントが「お金」に対する意識であることに間違いはない。調査では、「1年間に起こる、お金が原因の夫婦喧嘩の頻度」についても聞いている。
喧嘩が起こらない、「0回」が64.8%となった一方で「1回以上」と回答した人の割合は35.2%に。そんなお金が原因で喧嘩をする夫婦に、さらに「お金のことが原因で離婚の危機を迎えたことがあるか」を聞いたところ40.6%の夫婦が「離婚の危機になったことがある」と回答した、という数字が表れた。全体の調査では、84.3%の夫婦が金銭問題による離婚の危機を迎えたことは「ない」と回答していることと比べると、金銭感覚の違いは夫婦仲を壊す可能性はやはり高そうだ。
家族として仲良くやっていくために、お金に対して価値観の違いがあるのなら早めにすり合わせておくのが得策だろう。
出典元:スパークス・アセット・マネジメントは→こちら