マイナンバーカード「3万円分なら作ってもいい人」28.5%! 金で釣る作戦は一定の効果アリ?

日本トレンドリサーチは2021年11月8日~12日にかけて、「行政のデジタル化の推進」など「行政」に関するアンケートを実施し全国の男女480名から回答を得た。今回は集計・発表された結果の中から、近年たびたび話題となる「マイナンバーカード」に関する調査結果を紹介していきたい。はたして世間はマイナンバーカードについてどのように考えているのだろうか…?

マイナンバー取得済みの人が多数派!

この調査ではマイナンバーカードを取得している人が多数派となった(日本トレンドリサーチ調べ)

政府はこれまでも行政手続きのデジタル化に役立つとして、マイナンバーカードの取得を推進してきた。さらに、先の衆議院議員選挙では、公明党が公約として「3万円分のポイントを給付する」と掲げていた。(実際には、1人につき最大2万円分の付与で実現しそうであることが後日明らかになるのだが…)これを機に、マイナンバーカードを作ろうと思っている方はどのくらいいるのだろうか。

今回アンケートに回答した480名のうちでは、すでにマイナンバーカードを「取得している」人は64.2%、まだ「取得していない」人は35.8%と取得済みの人が多数派だったが、全国民で見ると2021年11月1日時点で39.1%(マイナンバーカード普及状況ダッシュボードより)と、40%にも満たず伸び悩んでいる状況だ。ちなみにこのアンケートの回答者では、「“行政のデジタル化の推進”について、どのように思うか」に対して「賛成」が68.3%、「反対」が5.2%、「どちらとも言えない」が26.5%と、デジタル化推進に積極的な人が多かった。

(Image:prtimes.jp)

アンケート開始時点では3万円分のポイント給付の方針だったため、「3万円」として質問しているが、実際には最大2万円のポイント付与となった(日本トレンドリサーチ調べ)

アンケート回答者のうちマイナンバーカードを「取得していない」人に対して、「マイナンバーカードを保有する全国民を対象に、1人3万円相当のポイントを給付する方針を知ったうえで、マイナンバーカードを取得しようと思うか」を尋ねている。

すると「取得しようと思わない」という回答が51.2%と最も多くなったものの、今もなお取得するつもりのない人が「未取得」のうち半数に留まっているというのは、全体の割合から見て少し世間の態度が緩和していると言えるかもしれない。

一方で「未取得」の人のうち20.3%は「この方針(ポイント給付)を知る前から取得しようと思っていた」と回答。さらには「この方針を知ってから取得しようと思った」という人も28.5%存在することがわかった。「この前の5,000円には乗らなかったけど、3万円分のポイントなら…」という人が30%近くいるのだ。やはり金額の多寡が論点だったのかもしれない。

お金で国民を釣る政府の作戦はひとまず成功していると言えそうだ。しかしそれでも動かない国民に対して、果たして政府はどのような施策で取り込もうとするのだろうか。もしかすると、さらに金額を上げて……なんてことも?今後の展開にも要注目だ。

参考元:【マイナポイント最大2万円付与?】68.3%が行政のデジタル化推進に「賛成」【日本トレンドリサーチ】
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