Twitterといえば、青い鳥のロゴマークを思い浮かべる人が多いだろう。しかし、2023年4月4日、突然、青い鳥から柴犬に変更され、世間は騒然となった。イーロン・マスク氏は自身のアカウントでアイコン変更を示唆するツイートをし、バグなどでなく意図的なことだと考えられる。しかも、その犬アイコンは”コナミコマンド”で回ることが判明。今回はマスク氏のサプライズについて解説したい。
モデル犬は日本の「かぼすちゃん」マスク氏が懇意にしている仮想通貨のロゴにも
マスク氏は前日から免許証の青虫の写真を「古い写真だ」という蝶の風刺画を投稿し「仕込み」をしていたと見られる
変更されたのは、WEB版Twitterのホーム画面右上に配置されているメインアイコンで、ここをクリックするとホーム画面に戻る。iPhoneやAndroidスマホのアプリ版は2023年4月5日現在、青い鳥のままで変更されていない。モデルとなったのは日本で有名な元・保護犬の「かぼすちゃん」。飼い主によると現在17歳でのんびり屋の心優しい性格だという。
マスク氏は2022年3月、フォロワーに対し「Twitterに何か新たに求めるものは?」と問いかけ、あるフォロワーからの「買収したら、鳥のアイコンをドージに変えて」というリクエストに「はは(笑)最高だね」と応じていた。そして4月4日4時44分付で「約束通り」とそのやり取りのキャプチャをつけてツイートしている。
1年前のやり取りに「約束通り」とコメントをつけてツイートしたマスク氏。「これを行うためだけに Twitter に 440 億ドルを支払った」という返信がついている
「ドージ」とは仮想通貨「ドージコイン(Dogecoin)」のことで、ロゴに先述の「かぼすちゃん」が使われているのだ。ドージコインはマスク氏との深い関わりがあるとされ、Twitterのアイコンが変更後、ドージコインの価格は急騰し、最大で30%上昇したと報じられている。
「なぜ、あのコマンドで?」「乗っ取りかと思った」ユーザーの反応は?
ビックカメラが解説したコナミコマンドの解説がわかりやすいので、気になる人は試してみては?
また、ユーザーの間で話題となっているのが、「コナミコマンド」でアイコンが回転する”裏技”だ。コナミコマンドはゲーム制作会社「コナミ」のゲームで裏技を出すのによく使われたコマンド。「上・上・下・下・左・右・左・右・B・A」といえば、聞いたことがある人も少なくはないだろう。筆者も、実際にやってみたところ、本当に時計回りに回転させることができた。気になる人はぜひ一度、やってみるとよいだろう。
突然の変更と裏技実装で、ユーザーからはさまざまな声が上がっている。「乗っ取りじゃなかった」「Twitter犬いる!!かわいい」という「犬派」からの肯定的な声もあるが、「鳥がよかった」と残念がる声も多い。しかしそれ以上に、ドージコインも話題になることを想定した意図的な相場操縦なのではないかという意見も。
青い鳥のロゴは「自由と希望と無限の可能性」として使用してきたものであり、長年親しまれてきた。早くも犬から鳥に戻すchrome拡張機能を開発したユーザーもいるぐらいだ。それをマスク氏の一存で変更するのは、Twitter社の私物化だとする批判的な声もある。
今後、アイコンは青い鳥に戻るのか、かぼすちゃんが使われ続けるのかはまったくわからないが、かぼすちゃんには罪はないことは忘れないでほしい。