「リアル友達」という言葉が生まれて久しいが、この言葉はSNSなどオンラインでの交友が一般的になってから生まれたもの。今やリアルとオンラインとの境界線がないようにも感じるが、デジタルネイティブであるZ世代はリアルとの線引きをどう考えているのだろうか。RECCOOが運営するクイックリサーチサービス「サークルアップ」は、Z世代を対象に「SNSとリアルの線引き」をテーマとした調査を実施している。さっそく詳細を確認していこう。
Z世代にとって、SNSとリアルの境界線はシビア!
この調査は、サークルアップに登録する大学1年〜4年の女子大生200人を対象に実施された。結果を見ると、Z世代の36%が「実際に会ったことのないSNS上の友人がいる」と回答しており、ネットを通じて新しい友人を作るのが、若者たちにとって日常的な行動と言えそうだ。SNSは、物理的な距離を超えて人々をつなぐ便利なツールであり、特にZ世代においてその役割が顕著となっている。
一方で、SNS上で出会った友人と実際に対面することについては、多くの若者が慎重な姿勢を見せている。調査では、67%が「一度も会ったことがない」と答えたほか、「対面で会うことに抵抗がある」と回答した割合は71%にものぼった。Z世代はSNSとリアルを明確に区別している傾向があると言えるだろう。SNSは文字だけのやり取りになることが多く、人となりを見極めるには少し情報が足りないと感じるのかもしれない。
新時代の友情はSNSからリアルへ?3割が対面を目的に交流
とはいえ、SNSを利用して現実世界での友人関係を築こうとする若者も一定数存在する。27%の大学生が「対面で会うことを目的にSNSで仲良くなろうとした経験がある」と回答しており、多くの若者がSNSとリアルを切り離して考える一方で、一部ではその境界線を越えようとしている動きもあるようだ。SNSは物理的な距離や時間的な拘束に関係なく人とつながることができるため、気が合う人を効率的に見つけるには最適なツールと考えているのかもしれない。
Z世代は、SNSというデジタル空間で新たな友情関係を築きながらも、それらを現実世界とは別物として捉える傾向がある。安全性への配慮や個人情報保護への意識が高い点は、デジタルネイティブならではといってよいだろう。新たなサービスの誕生や、ネット利用に関する法整備、ルール、マナーの浸透などによって、SNSとリアルの境界線は、今後変化が見られるかもしれない。
出典元:【株式会社RECCOO】
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