有名芸能人や起業から人気に火がついた音声SNSの「Clubhouse」。参加に必要な招待枠が2名と限られているためその“プレミア感”からユーザー集客につながったと考えられる。2月にはテスラ創業者のイーロン・マスクもClubhouseのイベントに参加。定員5,000名の枠は瞬く間に埋まってしまったという。著名人や経営者、芸能人というインフルエンサーが主催するイベントも続々と開催されるなど、現在の注目度は他のSNSを圧倒する凄まじさである。そんなClubhouseにライバルが出現した。なんとClubhouseならぬ「Crabhouse」というゲームアプリを開発した猛者がいたのだ。Clubhouseの人気拡大に拍車をかけそうだ。
パロディが生まれるほどのClubhouseの人気ぶり!
LINEが手掛けるリサーチプラットフォーム「LINEリサーチ」によると、Clubhouseの認知と利用について、1月30日に実施した調査では19%の人が認知していた。しかし2月6日の2回目の調査では52%がClubhouseの存在を知っていたのだ。わずか1週間で認知率が2.7倍という驚きの数字。とくに10~20代が数字を伸ばし、利用者も軒並み増えている。スマホを持ち歩く10代が増えた傾向から、若年層を起点にした認知度向上が考えられるだろう。また、学校などの閉鎖的な空間ほど、コミュニケーションが密になり、流行拡大の要因につながると予想される。
NTTドコモが運営する「モバイル社会研究所」が2021年1月に発表した「携帯電話の役割」の意識調査でも、現代ではガラケーが流行していた2003・2010年と比較して、親しい間柄との関係を強化する目的だけでなく交友関係の拡大を求める傾向が強いとも伝えられている。スマホが、SNS等を使って見知らぬ人との交友関係を楽しむ位置づけへと変わってきているようだ。
そんなClubhouseの傍らでバズっているゲームアプリが現れた。Clubhouseの名前をもじった、「Crabhouse」である。同アプリは株式会社GAIBAKOのGAI氏が2月7日にTwitter上で公開し話題に。ゲームを開始するとカニのおうちに入り、会話をしようとしたり、音楽を楽しんだりと、ひたすらカニとコミュニケーションができるという癒し系アプリだ。任天堂が手掛けた名作ゲーム「MOTHER」を意識したというレトロなデザインから、なつかしさを覚える声も多数寄せられている。10日時点で4万件に届きそうなほどのRT数に膨れ上がり、GAI氏が公開した同アプリのつぶやきには「(Clubhouseより)こっちやりたい」とコメントする人まで集まっている。すでに“Clubhouse疲れ”を感じている人は、Crabhouseでひと息ついてみてもよいのかもしれない。
ゲームアプリ登場を知ったユーザーがClubhouse上でCrabhouseの紹介をした場合、Clubhouse×Crabhouseのコラボが成立する…かもしれない。こうしたパロディアプリが登場することによって本家の話題性もさらに増して、これからもClubhouse人気は加速し続けることになりそうだ。
参照元:Twitterアカウント「GAIカニ@トライバルデザイナー」@kamibukuro18【Twitter】
※サムネイル画像(Image:Yalcin Sonat / Shutterstock.com)