Twitterが新たな試みをはじめようとしている。それが「サブスクによる広告非表示サービス」だ。Twitterといえば日本国内だけでも多くのユーザーを抱え、日々そのとき思ったことを気軽につぶやけるSNSとして人気を博している。そんな趣味の仲間があふれるタイムラインに出てくる広告ツイートは、言ってしまえば“邪魔者”以外の何物でもない。もしそんな広告を非表示にできるとなれば、喜ぶ人も少なくないだろう。今回は、今後Twitterが打ち出すかもしれない“広告の無いTwitter”についてお伝えしていきたい。
Twitterが広告非表示サービスの企業を買収!
Twitterはアメリカ時間5月4日、広告非表示サービスを提供する企業・Scrollの買収を発表した。Scrollでは広告を掲載するメディアと提携したうえで、サブスク利用者がアクセスすると広告を非表示にする機能をもつサービスだという。Twitterは現在検討中のサブスクサービスにScrollを組み込むことで、広告の非表示を希望するユーザーにスムーズな利用を提供するようだ。
Twitterはここ最近、“投げ銭”とも呼ばれるクリエイター支援機能「Super Follow」や「ツイートを取り消す機能」等のサブスクサービスの展開を検討していることが伝えられている。そこに新たに「『サブスクサービス上の広告を消す』サブスク」が加わることになる。
今回発表されたのはTwitterのタイムライン上ではなく新たなサブスクサービスでの広告非表示の可能性についてだ。しかしこのニュースを聞いたTwitterユーザーからは、「投げ銭じゃなくて広告出ないサブスクを出せ」「月額500円とか払うから広告出ないようにしてほしいんだよ」「早くサブスクで広告を絶滅させる力を身につけてくれ」など、Twitterでの導入を希望するユーザーが相次いでいる。
また一方では「サブスク化すると無料の方の広告増えそうやなぁ」と、広告非表示機能が実装された後に無料ユーザーに広告表示の嵐が襲ってくることを懸念する声も聞こえてきた。
いつの時代も「広告」は邪魔者扱いされることも少なくない。テレビを見ているときにCMに入ると半分無意識で他チャンネルに回して、CMの間だけザッピングをはじめた経験はないだろうか。
Twitterに表示される「プロモツイート」と呼ばれるツイートによる広告も、チラッと見ただけですぐスクロールしてしまう人も多いことだろう。最近では「スクロールするのちょっと待って!」と、出演者が動画でかわいく訴えるタイプの広告動画を目にする機会も出てきた。どこの企業も自分の広告をスルーせずに見てもらうために、あの手この手を必死に考えているのだ。
もし本当にTwitter上で広告非表示サブスクが実装されたとき、そうした広告は見てもらうため、次はどのように進化していくのだろうか。今後のSNS上の広告戦略と、それを力ずくで回避するユーザーのバトルから目が離せない。
参照元:Twitter、広告非表示サービスのScroll買収–サブスクリプションサービス実現に向け【CNET Japan】
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