読者の方々は、日ごろ使っているアプリがどれだけの個人情報を収集しているかをご存知だろうか。もしかすると、あなたが思っている以上に収集されているかもしれない。2020年12月からアップルがiOS上でアプリの収集する情報を記載する「プライバシーラベル」の表示を義務づけて以降、一目で収集している情報がわかるようになった。では、その収集量が最も多いアプリは何なのだろうか…。今回は、そんなプライバシーラベルを基にした、各アプリの個人情報収集量についてお伝えしていきたい。
収集量トップはFacebook系アプリが3種独占!
VPN サービス会社のSurfsharkが独自に調査したところによると、iOSアプリの中で個人情報の収集量が多い傾向が強かったのは「ソーシャルメディア」と「フードデリバリー」ジャンルのアプリだったという。逆に収集量が平均的に少ないのは「ブラウザ」「画像編集」といったアプリになるとされている。
また、Surfsharkは情報収集量のランキングも公表。200を超えるiOSアプリが、プライバシーラベルに表示されている32のデータタイプのうち何個の情報を読み取っているのかも明らかにした。
その中で1位には、なんと32個全ての情報を収集する3つのアプリが同率で並んでいる。全情報を集めているアプリが3つもあることだけでも驚愕の事実だが、加えてそのアプリが「Messenger」「Facebook」「Instagram」と、全てFacebook傘下のサービスというのも驚かざるを得ない。この3アプリの次点となる4位には「LINE」「Amazonショッピング」などのアプリが並んでいるが、その収集量は26個。この差で、32個全てを集めているFacebook系列のアプリがどれだけ異様なことか伝わるのではないだろうか。
Facebook系列のアプリが個人情報の収集に躍起になっていることは、これまでもたびたび報じられていた。4月にiOS 14.5が公開され秋には「iOS 15」が登場予定だ、「アプリが個人情報を収集するときはユーザーの許可を得る」ことが義務化された際には、許諾のためのプロンプトに「Facebookを無料で使い続けることを助けるため」に許可するよう求めるコメントがつけられていたことでも話題となった。
暗に「収集させてくれないなら有料化するぞ」という脅しのようにも見て取れる。それだけ個人情報を収集したい、さらに言えばユーザーの個人情報が金になるということなのだ。そんな恐ろしいことを言われたら「金になるほどの情報を渡すわけにはいかない」と意固地になってしまうような気もするが、どうなのだろうか。
たしかにFacebookなどを無料で使えることは非常にありがたいことだし、収集された個人情報からそのユーザーが興味を持ちそうな広告を出してくれることも時には便利と感じるだろう。
しかし近年は個人情報の流出も頻発しているだけに、簡単に預けてもいいのかは考え物だ。タダより高いものはない。しっかりと考えたうえで、個人情報の収集に同意すべきだろう。
参照元:ユーザーの個人情報を最も多く収集しているiOSアプリとは?【iPhone Mania】
※サムネイル画像(Image:Primakov / Shutterstock.com)