Amazon「Fire TV Stick」の選び方 – オススメはどれ?【2022年最新版】

Amazonが発売する「Fire TV」シリーズは、大型テレビに接続するだけで、簡単にAmazonプライムやTVer、YouTubeなどの動画配信を楽しめるデバイスです。2022年10月現在「Fire TV Cube」「Fire TV Stick 4K Max」「Fire TV Stick」の3タイプが発売されていますが、いったいどれを買えばいいのでしょうか? そこで今回は、Amazon「Fire TV」シリーズの3機種の性能を比較して、自分にピッタリの製品がどれなのか検討してみましょう。

Amazon「Fire TV」シリーズにはどんな機種があるの?

今では、映画やドラマ、アニメなどは、動画配信サービスを利用してスマホやタブレットで視聴するのが当たり前になっています。

でも、コンテンツによってはスマホやパソコンの小さい画面ではなく、リビングの大型テレビで楽しみたいときもありますよね。そのような人におすすめなのがAmazon「Fire TV」です。

Amazon「Fire TV」は、Amazonプライム・ビデオはもちろん、YouTube、TVer、Netflix、U-NEXT、DAZN、Disney+といった動画配信サービスを、簡単にリビングの大型テレビで視聴できるデバイスです。

とはいえ、Amazonでは現在「Fire TV Cube」「Fire TV Stick 4K Max」「Fire TV Stick」の3タイプが発売されており、いったいどれを選べばいいのか分からないという人も多いでしょう。

そこで今回は、Amazon「Fire TV」シリーズ3機種の性能や価格を比較して、自分にピッタリの機種を選べるように解説します。

■Amazon「Fire TV」シリーズ比較

品名 Fire TV Stick Fire TV Stick 4K Max 新世代Fire TV Cube
最高画質 フルHD(1080p) 4K(2,160p) 4K(2,160p)
4Kアップスケール × ×
音声 Dolby Atmos/Dolby Digital, Dolby Digital+のHDMIオーディオパススルー Dolby Atmos/7.1 サラウンド/5.1chのHDMIオーディオパススルー Dolby Atmos/7.1 サラウンド/5.1chのHDMIオーディオパススルー
CPU クアッドコア1.7GHz クアッドコア1.8GHz オクタコア(2.2GHz+2.0GHz)
メモリ 1GB 2GB 2GB
ストレージ 8GB 8GB 16GB
Wi-Fi 11a/b/g/n/ac対応 11a/b/g/n/ac/ax (Wi-Fi 6)対応 11a/b/g/n/ac/ax (Wi-Fi 6)対応
Bluetooth Bluetooth 5.0 + LE Bluetooth 5.0 + LE Bluetooth 5.0 + LE
LAN × ×
HDMI入力 × ×
Alexa リモコン/Echo連携 リモコン/Echo連携 内蔵/リモコン/Echo連携
価格 2,980円 4,180円 1万9,980円

こちらが現在発売されているAmazon「FireTV」シリーズ3機種の性能をまとめたもの。機種ごとに性能や価格が意外と異なるのが分かる(表はAmazon公式サイトを元に筆者が作成)

●Amazon「Fire TV Stick – Alexa対応音声認識リモコン(第3世代)付属」は→こちら

「Fire TV Stick」はスタンダードなStickタイプで、画質はフルHD(1080p)までの対応となる。2022年10月1日現在の価格は4,980円だ(写真はAmazon公式サイトより転載)

●Amazon「Fire TV Stick 4K Max – Alexa対応音声認識リモコン(第3世代)付属 」は→こちら

「Fire TV Stick 4K Max」は高画質4K(2,160p)まで対応できる新世代モデル。Wi-Fiも高速な最新規格「Wi-Fi 6(11ax)」にも対応するのがポイント。2022年10月1日現在の価格は6,980円(写真はAmazon公式サイトより転載)

●Amazon「New Fire TV Cube – Alexa対応音声認識リモコン付属」は→こちら

新世代「Fire TV Cube」はオクタコア採用の最速機種で「Fire TV Stick 4K Max」の2倍パワフル。第3世代Alexa対応リモコン付きで、2022年9月29日から予約販売が始まっており、発送は10月27日になる。ただし、価格は1万9,980円とかなり高価だ(写真はAmazonのプレスリリースより転載)

新世代Fire TV Cubeは高画質な4K(2,160p)に対応。背面に有線LANポートも装備するほか、新たに高速「Wi-Fi 6」も採用した。また、本体にはHDMI入力ポートを搭載しており、 BDレコーダーやゲーム機なども接続可能となっている(写真はAmazonのプレスリリースより転載)

最大のポイントは高画質4Kに対応するかどうか?

Amazon「Fire TV」シリーズでまず注目したいのは画質です。最近はフルHD(1920×1080)の4倍も高画質な4K(3840×2160)テレビが多くなっていますので、4K画質に対応するかどうかが最大のポイントです。

4Kに対応するのは「Fire TV Stick 4K Max」と「Fire TV Cube」で、いちばん安い「Fire TV Stick」はフルHDまでしか対応していません。

つまり、使用するテレビが4K対応、あるいは将来4Kテレビに買い替えるのであれば「Fire TV Stick」以外の機種を選んだほうがいいでしょう。

ただし、動画配信サイトで4K画質の作品が多いかと言われれば、現状ではさほど多くないので、フルHD画質で十分と感じる人もいるはずです。とにかく安く導入したのであれば「Fire TV Stick」を選ぶのもアリです。

なお、新世代「Fire TV Cube」では超解像度技術とアップスケーリング機能により、HDMI接続された機器で再生されたHD画質のコンテンツを4K画質に変換して、映像をより鮮明に楽しむことが可能となっています。

4K(3840×2160)はフルHD(1920×1080)の4倍の面積があり、かなり高画質なのが分かる。しかし、現状では4K動画のコンテンツはさほど多いわけではない(図は筆者が独自に作成)

有線LAN接続できるFire TV Cubeが優位とは限らない!?

Amazon「Fire TV」シリーズで基本性能がもっとも高いのは、オクタコアを採用した新世代「Fire TV Cube」で旧型より20%性能アップ、「Fire TV Stick 4K Max」の2倍もパワフルです。

また、「Fire TV Cube」は唯一有線LANでネットに接続できるので、動画が途切れることはなく安定して快適に動画を視聴できますし、新たに高速な「Wi-Fi 6」規格にも対応しました。

これに対し「Fire TV Stick」と「Fire TV Stick 4K Max」はWi-Fiでネット接続することになるので、Wi-Fi電波が不安定になると、画像が途中で途切れることもあります。

とくに4K動画を視聴するには、15Mbps以上のネット回線が必要になりますので、Wi-Fiの回線速度が遅いと、途中で動画がフリーズしてしまう可能性もあります。

とはいえ「Fire TV Stick 4K Max」は、最新の高速「Wi-Fi 6」規格にも対応していますので、自宅のWi-FiルーターがWi-Fi 6に対応していれば、有線LAN並みに高速で安定したネット接続が可能になります。

また、「Fire TV Stick」であっても1,780円のAmazonイーサネットアダプタを購入すれば、有線LANで安定したネット接続ができるので、価格差を考えれば「Fire TV Cube」で有線LANが使えるからと言って、それが購入の決め手にはならないでしょう。

●Amazonイーサネットアダプタは→こちら(Amazon)

こちらはAmazon公式のイーサネットアダプタ。Wi-Fiでしかネット接続できないFire TV Stickを、有線LANでネット回線に接続できるデバイスだ(画像はAmazon.co.jpより転載)

Alexaは共通リモコンで利用できるので差はない

Amazon「Fire TV」シリーズはAlexa(アレクサ)機能に対応しています。AlexaとはAmazonの音声認識機能のことで、たとえば、作品やアプリを探すときリモコンでわざわざ文字を入力せずとも、音声で簡単に検索できるのが便利です。

このAlexa機能は「Fire TV Cube」では本体に内蔵されていますが、「Fire TV Stick」と「Fire TV Stick 4K Max」は内蔵ていません。

とはいえ、全機種共通のリモコン「Alexa対応音声認識リモコン(第3世代)」でAlexa機能が利用できますので、音声検索機能に関してはどの機種を選んでもまったく問題ないでしょう。

Amazon「Fire TV」シリーズは、全機種共通のリモコン「Alexa対応音声認識リモコン(第3世代)」でAlexa機能が利用できるため、どれを選んでも大丈夫(写真はAmazon公式サイトより転載)

本体の設置がスッキリするのはFire TV Cube!?

Amazon「Fire TV」シリーズのなかでも「Fire TV Stick」と「Fire TV Stick 4K Max」は本体を、直接テレビのHDMI端子にさす方式です。

HDMI端子の空きがテレビの横にしかない場合は、本体が飛び出すような格好になり、見た目があまり良くありません。

その点、「Fire TV Cube」は本体をテレビにさすわけではないので、見た目が非常にスマートになるため、テレビ周りをスッキリさせたいなら「Fire TV Cube」がおすすめです。

筆者のテレビのHDMI端子の空は横にしかなく、何だか落ち着かない感じに……(筆者撮影)

「Fire TV Cube」の本体は小型のキューブBOXタイプなので、テレビ台に置いてもスッキリする(画像はAmazon公式サイトより転載)

とはいえ、「Fire TV Stick」と「Fire TV Stick 4K Max」でも2,700円前後で買えるエレコム「スタンド型アダプター(DH-FTHDL01BK)」を利用すれば、テレビに本体をさす必要がなく、スッキリ設置することができます。

アダプターを別途購入しても価格的には「Fire TV Cube」よりかなり安く済みますので、設置場所の見た目も問題にはさほどならないでしょう。

なお、スタンド型アダプターがどのようなものか知りたい人は、こちらの記事を参考にしてください。

●エレコム「スタンド型アダプター(DH-FTHDL01BK)」は→こちら(Amazon)

スタンド型アダプターは「Fire TV Stick」を直接テレビにささないための機器。しかも有線LAN接続することも可能となっているのが素晴らしい!(画像はAmazon.co.jpより転載)

おすすめはコスパに優れる「Fire TV Stick 4K MAX」

いかがでしょうか?「Fire TV Stick」はとにかく価格が安いのが最大のメリット。とりあえず40型以下のテレビや4K非対応のテレビで使うならこれで十分でしょう。

逆に新世代の「Fire TV Cube」は、もっとも高性能で4K画質に対応。有線LANやWi-Fi 6にも対応しますが、価格が2万円近くするのがネックです。正直言って動画をテレビで見たいという目的には「Fire TV Cube」はオーバースペックでしょう。

したがって、価格も手ごろで4K対応、高速なWi-Fi 6にも対応する新世代モデルの「Fire TV Stick 4K MAX」が、もっともコスパに優れるおすすめモデルと言えます。

すずきあきら
編集・ライター。パソコン通信時代からネットワークに接しWi-Fiやインターネット、SNSなどに精通。30年に渡って、パソコンやスマホ関連のムック本や雑誌記事を手がけてきた大ベテラン。最近は格安SIMなどのケータイ料金やアプリ、通信費全般の記事を執筆することが多い。

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