セリアで110円の充電専用PD 60W対応USBケーブル、iPhone 15でも使えるか検証してみた!

100均ではたくさんのUSBケーブルが売られていますが、セリアでは“充電専用PD60W対応”USB-Cケーブルが新たに発売されました。充電専用なら空港やホテル、カフェなどで利用しても、スマホのデータを抜かれる心配なく安心して充電できますよね。そこで今回は、筆者が実際に購入して、本当に充電専用なのか? また、iPhone 15でも利用できるのか検証してみました。

60W PD充電対応USB-Cケーブルがセリアでたった110円!

iPhone 15シリーズが汎用性の高いUSB-C(Type-C)を採用したことで、100均ではたくさんのUSB-Cケーブルが販売されています。

なかでも、セリアはさまざまなタイプのUSBケーブルが充実していますが、今回見つけたのは「超急速60W PD充電対応Type-C高耐久ケーブル」(価格110円)です。

「充電専用ってどんな意味があるの?」と思う人も多いでしょうが、空港やホテル、カフェなどでUSB充電をすると、スマホのデータを抜かれてしまう可能性も否定できません。

しかし、充電専用ならデータのやり取りができないため、安心して充電できるというわけです。

そこで今回は、筆者が実際にセリアで購入して、本当に充電専用なのか? また、iPhone 15でも問題なく利用できるか検証してみました。

こちらがセリアで110円の「超急速60W PD充電対応Type-C高耐久ケーブル」です。USB-C/USB-C仕様でケーブル長は1mあります(筆者撮影)

パッケージ裏には「最大60W(20V/3A)の超急速PD対応」とあります。また、「Alt Mode(オルタネートモード)非対応」とありますので、映像や音声の伝送にも対応していません(筆者撮影)

今回セリアで購入した110円の「超急速60W PD充電対応Type-C高耐久ケーブル」は、両方の端子がUSB-C/USB-Cタイプになっており、ケーブル長は1mほどあります。

ホテルやカフェでの充電はまだUSB Type-A端子がメインで、Type-Cの充電はあまり見かけませんが徐々に増えていますので、今後利用する機会も増えてくるでしょう。

USBケーブル自体はメッシュ仕様で、折り曲げに強く、見た目もなかなか高級感があります。

パッケージ裏を確認すると「最大60W(20V/3A)の超急速PD対応」とあります。この「USB-PD」とは「USB Power Delivery」の略で、USB-IFという団体が策定したUSB Type-Cに対応する給電規格。

従来のUSBより高電力を送れる仕様で、規格上は最大240W(48V/5A)まで対応しますが、このケーブルでは最大60W(20V/3A)までの対応となります。

また、「Alt Mode(オルタネートモード)」はUSB Type-Cのオプション規格。これに対応するUSBケーブルでは映像や音声の伝送も可能ですが、そもそも充電専用でデータ転送もできないので、当然、非対応となっています。

USBケーブル自体はメッシュ仕様で、折り曲げに強く耐久性が高いだけでなく、見た目もかなり高級感があります(筆者撮影)

端子はUSB-C/USB-Cタイプですので、USB-PD対応で最大60W(20V/3A)の急速充電が可能になっています(筆者撮影)

実際にiPhone 15で充電できるか確認してみた!

それでは、実際にスマホで充電テストをする前に、本当に充電専用なのか、USB-PD対応なのかを確認してみましょう。

今回は、USBケーブルの性能を検証できる「USB CABLE CHECKER2」を利用します。その結果は以下の写真のとおりでした。

まず、USB-PD規格対応を示す「CC」が点灯しているのが確認できます。USB-Cなので当然の結果ですが……。

次に、データ転送を示す「D-」と「D+」が消灯しているため、データ転送はできないことも分かりました。これならスマホのデータが抜かれることもありません。

ちなみに、ディスプレイに表示された抵抗値は182mΩと低めでしたので、ケーブルそのものの性能も悪くはありませんね。

まず、「CC」が点灯しておりUSB-PD規格に対応しているのが確認できます。次に「D-」「D+」が消灯しているため、データ転送はできないことが分かります。さらに、抵抗値は182mΩと低めなのでケーブルの性能も悪くありません(筆者撮影)

それでは、実際にiPhone 15で充電できるのか確認してみましょう。

今回は、たまたま使用したiPhone 15 Proのバッテリー残量が99%だったので、4.93V/1.02A=5.02Wでの充電となりましたが、その後、88%のときにチェックしたところ7.5W前後では充電できていました。

iPhone 15での充電テスト

こちらはiPhone 15 Proでの充電テストです。バッテリー残量が99%だったので4.93V/1.02A=5.02Wという数値でしたが、その後、88%でチェックしたときは7.5W前後で充電できました(筆者撮影)

また、Androidスマホ(OPPO Reno10 Pro 5G)でテストしたところ、8.90V/1.33A=11.8Wで充電できました。こちらもバッテリー残量が90%程度だったので、のちほど80%台のときにチェックしたところ、13W前後で急速充電可能でした。

パッケージにあるように“超急速”というほどではありませんでしたが、普通に急速充電できることは間違いありません。

Androidスマホ(OPPO Reno10 Pro 5G)での充電テスト

こちらはAndroidスマホ(OPPO Reno10 Pro 5G)でのテストです。こちらもバッテリー残量が90%程度だったので8.90V/1.33A=11.8Wという結果でしたが、のちほど80%台でチェックしたところ、13W前後で急速充電されました(筆者撮影)

まとめ

いかがでしょうか? 今回はセリアで110円の「超急速60W PD充電対応Type-C高耐久ケーブル」を実際に購入してテストしてみました。

充電専用ということで、空港やホテル、カフェなどで利用しても、スマホのデータを抜かれる心配なく充電できるのがウリですが、実際にiPhone 15やAndroidスマホで、しっかり急速充電できるのが確認できました。

たった110円なのに、ケーブルはメッシュ仕様で非常に高級感もあります。これなら、ホテルやカフェで充電するときのために1本買っておいても損はないでしょう。

すずきあきら
編集・ライター。パソコン通信時代からネットワークに接しWi-Fiやインターネット、SNSなどに精通。30年に渡って、パソコンやスマホ関連のムック本や雑誌記事を手がけてきた大ベテラン。最近は格安SIMなどのケータイ料金やアプリ、通信費全般の記事を執筆することが多い。

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