皆さんは「ぎなた読み」という遊びをご存じだろうか。ぎなた読みとは、わざと文章の区切りを間違えて読む、言葉遊びのことである。「弁慶が薙刀を持って」という文章を「べんけいがな、ぎなたをもって」と、誤読したことがこの遊びの名称の由来なのだそうだ。ぎなた読みのように、意図的に区切る場所を変えるのではなく、普段よく耳にする言葉でも、勘違いをしてうっかり変なところで区切っていたという人は、意外と多いかもしれない。
2022年7月15日に投稿された、けんたろ@kenlife202010さんの「実は勘違いしている人が多い「区切る所そこ?!」な言葉をまとめてみました。」というツイートには、区切るところを勘違いしやすい言葉の一覧表が添えられていた。この投稿には、2.1万件をこえる「いいね」が押され、ツイッター上で大きな話題となっている。
今回は、こちらのツイートに関する詳細と、リプライ欄に寄せられたさまざまな意見をご紹介したい。
実は勘違いしている人が多い「区切る所そこ?!」な言葉をまとめてみました。 pic.twitter.com/9yFrFCXr72
— けんたろ (@kenlife202010) July 14, 2022
区切るところを間違えがちな言葉!
投稿者のけんたろさんが作成した『区切るの「そこ?!」な言葉30選』の表には、普段よく耳にするはずなのに、言われてみれば区切る場所がボンヤリしがちな言葉が30個掲載されている。
「トリ・ケラトプス」や「コレ・ステロール」などの、どう考えても正しい区切る場所の方に違和感がある言葉や、「クアラ・ルンプール」のような少々上級編の地名なども、一覧表では一気に紹介されていた。
「言語道・断」や「五里霧・中」などは四文字熟語なので、そもそも「区切る」というイメージがない人が多いかもしれない。しかし、こうして文字にしてあらためて見てみると、たしかに「・」のところで単語に区切ることができるのだ。
このツイートを見たツイッターユーザーたちからは、「どれも間違ったところで切っていました」との声や、「えぇー!はじめて知るものばかりです」「これほんとに区切るとこそこ!?感がハンパないです」など、さまざまなコメントが寄せられている。
「ドン・キホーテ」は間違いやすい!!?
激安の殿堂として、有名な量販店の「ドン・キホーテ」は、「ドンキ」と略されることが多い。そのため、若い人は「ドンキ・ホーテ」だと思っていた人も多いのではないだろうか。ツイート内では、ドンキの店内BGMが「ドッドッド、ドンキ~、ドンキ~ホーテ~♪」と歌われていることで、勘違いしてしまったというコメントも書き込まれていた。たしかに、延々と繰り返される歌詞の中で「ドンキ」を連呼されると、間違って覚えてしまう気持ちもわからなくはない。
実は筆者も、大学生の頃までずっと「ブルース・リー」のことを「ブルー・スリー」だと思っていた。当時の彼氏から、「ブルー・スリーってお前……、青色3号かよ……」と言われ、ようやく間違いに気付いたという苦い思い出がある。「着色料なら、青色は2号だよぉ~」と、苦し紛れに言い返してしまったのがダメだったのか、彼氏にはその一週間後に振られてしまった。おかげさまで、いまだに着色料を見ると当時の切ない気持ちが蘇る。
間違って覚えていないかをチェックしよう!
このほか「ア・カペラ」や「ヘリコ・プター」など、さまざまな区切るところを勘違いしやすい言葉が一覧表では紹介されているので、皆さんもぜひ自分が間違って覚えていないかを一度チェックしてみると楽しいかもしれない。ツイートに追記する形で、投稿者のけんたろさんは、各言葉についての補足も書いてくれているので、あわせて読むのがオススメだ。
「すべて正しい区切り方を知っていたよ」という人は、意外と少ないのではないだろうか。筆者もこうしたライター業をさせてもらってはいるが、正確に知らない言葉というものが、まだまだ、たくさんあることに気付かせてもらった。それと同時に、知らなかったことを知るというのは、ものすごく楽しいことなのだということも、身をもって実感している。
※サムネイル画像(Image:けんたろ(@kenlife202010)さん」提供)