時代の変化とともに、詐欺の手口は実に多様化している。2000年代初頭には「オレオレ詐欺」と呼ばれる、犯人が被害者の家族になりすまして金銭を要求するという特殊詐欺が社会問題になっていたが、最近では配達物を利用した、新たな詐欺が横行しているらしい。
2022年11月10日に投稿された、無洗いさん@umaraisan925さんの「※注意喚起 さっき身に覚えのない荷物が届いたのですが、配達員さんが開口一番に「代引き購入した覚えありますか?」と聞かれ、ないと答えたら「最近この手の送り付け詐欺が流行ってる」と言われた。配達員さんの助言で受け取り拒否にして返しました。河馬屋って所から来たら要注意!!」というツイートには、届いた荷物に添えられていた送り状の画像が添付されていた。
この投稿には、なんと5万件を越える「いいね」がついており、ツイッター上で大きな話題となっている。
今回は、こちらのツイートに関する詳細と、リプライ欄に寄せられたさまざまな意見をご紹介したい。
うっかり払ってしまったら?
ツイートで紹介された詐欺の手口は、一般的に「送り付け商法」と呼ばれているそうで、警視庁のホームページでも注意喚起がなされている。
一人暮らしであれば、購入した覚えのない荷物が代引きで届いても、「これは詐欺だ」と、すぐに気が付く人は多いだろう。しかし、家族と同居している場合は、受取人が本人以外の場合のこともあるので、留守中によかれと思って、料金をたて替えられてしまう可能性もある。
代引きで商品を購入する際は、何を買ったか、いつ届くかなど、なるべく家族間で情報を共有しておくようにした方がよいかもしれない。
そして、万が一代金を支払ってしまった場合、受け取ってすぐに違和感に気付いたのであれば、荷物を配送した宅配会社に連絡を入れて、速やかに受け取り拒否の手続きを行うか、依頼主のところに記載されている番号へ直接電話して、返金対応をしてもらうかの二択である。
調べてみたところ、投稿者の無洗いさんと同じように、河馬屋(株)物流センターから身に覚えのない代引き商品が届くという事案は、今回のツイートの他にも多数、発生しているようだ。
送り付け詐欺の手口はさまざま!
このツイートを見たツイッターユーザーたちからは、「うちにも先日届きました…会社に届いたので払ってしまったのですが 電話したら返金されましたけど」と、実際に届いた商品画像とともに詐欺被害の報告をする声や、「どうやら被害は結構出てるようですねー…情報もかなり上がってました。気をつけねば…」「本日郵便局でゆうゆう窓口に代引き荷物を引き取る際、局員さんから同じようなこと言われました。なんの話し?!と 思ってしまいましたが送り付け詐欺とは…」など、さまざまなコメントがリプライ欄には寄せられていた。
注文していない商品を一方的に送り付け、その人が断らなければ買ったものとみなして、代金を一方的に請求する商法は「ネガティブ・オプション」とも呼ばれている。荷物は代引きだけでなく、商品とともに支払い期限付きの請求書が同封されている、というケースもあるらしい。
何かあれば、警視庁相談ホットラインへ!
もしも自分が、このような詐欺のターゲットにされた場合は、どうすればいいのだろうか。まず、身に覚えのない代引き荷物は、受け取り拒否を行うこと。これが一番だ。
代引きではなく、請求書が同封されているタイプの荷物が勝手に届いた時は、そのまま廃棄でOKである。実は令和3年7月6日以降、特定商取引法が改正されたことで、「売買契約に基づかずに一方的に送り付けられた商品は、直ちに処分しても構わない」ということになったので、この場合は送り返す手間も必要ない。
万が一、商品を処分した後で事業者に金銭をしつこく要求されても、支払う必要はまったくないので、「警察に相談しますね!」と、強気で出れば大丈夫だ。
実際に詐欺にあってしまい、ひとりでは解決できないような不安を感じた場合は、警視庁が相談ホットラインを用意しているので、万が一の際は、こちらに電話するようにしよう。
●警視庁相談ホットライン案内は→こちら
●警視庁相談ホットライン電話番号:#9110または03-3501-0110
※サムネイル画像(Image:「無洗いさん(@umaraisan925)」さん提供)
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