近年、さまざまなシーンで見かけることの多くなったAIイラスト。AIイラストとは、ネット上に存在する膨大なデータから学習したAIが、ユーザーが指定したキーワードに従って自動生成したイラストのことだ。AIの進化は、さまざまな分野において新たな可能性を生み出しているが、芸術作品の分野でもその躍進は目覚ましい。
2023年3月6日に投稿された、賢木イオ@スタジオ真榊@studiomasakakiさんの「AIイラストはControlnetの登場で完全にゲームチェンジしましたわ。線画から色塗りができるのは本当に素晴らしい機能!「あくまで自分の線のまま」にすることも、「AIに補正してもらう」こともできるのがポイントです。これは色指定をしていませんが、「赤い髪・黒い服・黄色の目」と指定すると、このように塗りに指向性を持たせることもできます。」というツイートには、線画にAIで色塗りを行ったイラストが添えられていた。この投稿には、1万件を超える「いいね」がついており、ツイッター上で大きな話題となっている。
今回は、こちらのツイートに関する詳細とリプライ欄に寄せられたさまざまな反応を皆さんにご紹介します。
AIイラストはControlnetの登場で完全にゲームチェンジしましたわ。線画から色塗りができるのは本当に素晴らしい機能!「あくまで自分の線のまま」にすることも、「AIに補正してもらう」こともできるのがポイントです。
これは色指定をしていませんが、「赤い髪・黒い服・黄色の目」と指定すると、 pic.twitter.com/V0flFRYmqp— 賢木イオ@スタジオ真榊 (@studiomasakaki) March 5, 2023
ContorolNetって何が出来るの?
これまでにもネット上では、人間が描いた作品に負けないようなクオリティのAIイラストがたびたび話題にあがっているが、投稿者の賢木イオさんは、ツイートにて「AIイラストはControlnetの登場で完全にゲームチェンジした」と述べている。
ContorolNetは、「StableDiffusion」という画像生成AIと組み合わせて使用することで、被写体のポーズや輪郭、奥行きなどの情報を指定できる拡張機能だ。「あくまで自分の線のまま」にすることも、「AIに補正してもらう」ことも出来るため、オリジナリティを尊重したAIイラストを生み出すことが可能となったのである。
画像のようなAIの着色は、厳密には線画そのものに色を塗っているのではなく、Controlnetで線画そのものをAIに強く意識させ、その輪郭に沿ったイラストを0から生成させているのだという。キーワードによって色を指定することも出来るため、自分がイメージした方向性の作品に仕上げることも出来てしまうようになった。
なんとツイートの線画もAIで自動生成!!
このツイートを見たツイッターユーザーたちからは、「AIで知らないうちにここまでできるようになったんですね…!」と、AIイラストの進化に驚いたとの声や、「白黒めっちゃ上手いのに色塗り苦手、って人が稀にいるけど、これ相性良さそう」と、イラストレーターの苦手分野をカバーできる技術としても使えそうだとの声など、さまざまなコメントがリプライ欄には寄せられていた。
先ほどのツイートに追記する形で、投稿者の賢木イオさんは以下のようにも述べている。
「なお、紹介した線画は私が手書きしたものではなく、線画を描くことだけに特化した追加学習モデルを使用して生成したものです。鉛筆ラフ画から線画を作ることもできますし、このようないたずら書きからスタートして完成イラストまで導くこともすでに可能になっています。」
これからAIイラストを学びたい人必見!!
最新のAIイラスト技術を紹介した今回のツイート。絵を描くのはあまり得意ではないという人でも、AIイラストツールの使い方をマスターさえすれば、自分好みの作品を生成することが出来るというのは、なんとも夢のある話だ。
……とはいえ、AIイラストツールを一から学ぶのは、意外と大変そうだと思った人も多いのではないだろうか。
賢木イオさんは、下記のURLで、画像生成AIを最短距離で学ぶための無料記事も公開している。必要なマシンスペックや、画像生成の基礎知識など、初心者にも分かりやすいように解説してくれているので、AIイラストをこれから始めてみたいとお考えの方は、参考にしてみてはいかだろうか。
また、賢木イオさんは、ツイッター内でAIのレタッチ機能を紹介した動画なども別途アップロードしているので、興味がある方はぜひこちらも合わせてチェックしてみて欲しい。
●今から追いつく!AIイラスト超入門は→こちら
●AIのレタッチ機能紹介動画は→こちら
※サムネイル画像(Image:「賢木イオ@スタジオ真榊(@studiomasakaki)」さん提供)