20億人以上のユーザーを抱える動画サイトYouTubeに、2年前に登場したばかりの縦長の動画投稿サービスが注目を集めている。「YouTubeショート」といわれる、この60秒以下の動画の月間視聴者数が15億人を超えたとグーグルが発表したからだ。ライバル「TikTok」に匹敵する勢いの“YouTubeショート”についてお伝えしていきたい。
YouTubeの「ショート」動画、月間視聴者数が15億人を突破
米グーグルによる現地時間6月15日の発表によると、傘下の動画投稿サイトYouTubeのショート動画サービス「YouTubeショート」の月間視聴者数が15億人を超えたという。“ショート”とは、最大60秒までの縦長の動画を投稿・閲覧できるサービスだ。
2020年にインドで初公開された同サービスが、米国をはじめ世界各国にエリアを拡大し、日本でも同年7月から本格的にこの機能が導入された。スクロールすることで次の動画へとすぐに切り替わるため、従来のYouTubeのようにサムネイルを見て動画を選択する必要はない手軽さも受けている。
通常のYouTube動画と同じく「高評価ボタン」「低評価ボタン」「コメント」機能もついている。隙間時間に気軽に見られることもあり、開始からたった2年で、今や同じショート動画プラットフォームの中でも、若年層を中心に圧倒的な支持を集める「TikTok」にも匹敵するほどの規模にまで成長した。
YouTubeショートの視聴者数急増など好調なYouTubeでは、6月14日に「修正(Corrections)」機能も追加されている。これはYouTubeに公開済みの動画に、後から注釈をつけることができる機能だ。
これまでクリエイター泣かせだったのが、動画公開後に間違いに気づいても、その訂正方法は「動画の再アップロードしかない」ということだった。せっかくの再生回数や動画に寄せられたコメントがすべて消滅してしまうことを避けるため、多くのクリエーターは、動画の概要欄やコメント欄で訂正せざるを得なかった。
しかし、今回新たに“修正”機能が追加されたことで、動画内に直接修正や注釈を組み込むことができるようになったようだ。ますます投稿動画の捜査の自由度が増し、YouTube投稿がさらに活発化することにつながりそうだ。
興味のない動画を次々にスキップできる“ショート”動画は、近年とくに人気の高まりを見せている。動画の訂正方法への対応のフットワークの軽さを見ても、YouTubeは今後さらなる躍進が期待されるといえよう。近年は、ちょっとした隙間時間にできることの選択肢が増え、動画視聴だけでもYouTubeやYouTubeショートをはじめさまざまなプラットフォームがしのぎを削っている。今後の業界シェアの変化にも要注目だ。
引用元:【techcrunch】【THE VERDE】
※サムネイル画像(Image:Primakov / Shutterstock.com)