「TVer」や「GYAO!」「Amazon Prime Video」などテレビ番組の配信サービスは近年ますます充実してきている。とくに、年末年始は見たいテレビ番組が重なり、あとから配信で視聴したという人も多かったのではないだろうか。そのような「テレビ配信サービスに関する調査」を、MMD研究所が18~69歳の男女10,100人を対象に実施した。
「見逃し配信」の認知度が最も高いのは60代!
調査対象の男女10,100人に見逃し配信について尋ねると、全世代での「認知」は80.1%と8割を超える結果となった。そのうち「利用経験」がある人は38.0%、「現在利用」している人は31.0%となった。
年代別で見ると「認知」している割合が最も高いのは60代で84.8%となっている。一方で10代を見てみると、「認知」は74.8%とそまで高くないものの、「利用経験」がある人は48.6%で「現在利用」は36.7%とそれぞれどの世代よりも高い。若年層はネット配信へのハードルが低いが、60代以上になると「知ってはいるが、ネット配信が使えない(使い方がわからない、使いたくない)」と感じる人が多いのかもしれない。
また、調査ではリアルタイム配信についても尋ねた。こちらも全世代での「認知」は77.4%と8割に迫る結果となっており、そのうち「利用経験」がある人は33.3%、「現在利用」している人は27.8%となった。見逃し配信と比較するとやや低いものの、全世代で広く利用されていることがわかった。
約7割が「TVer」を利用も、テレビ放送も「利用したい」
見逃し配信の利用経験がある3,839人は、どの配信サービスを利用しているのだろうか。利用経験がある配信サービス複数回答可で尋ねたところ、無料配信サービスでは「TVer」が68.0%で最も利用されているサービスとなった。次に「ABEMA」が29.1%、続いて「GYAO!」が25.4%、「NHKプラス」が15.2%、「FOD」が10.5%となった。
有料配信サービスでは「Amazon Prime Video」が40.1%で、こちらも2位に差をつけて最多となった。続いて20.4%となった「Netflix」、「Hulu」が14.3%、「U-NEXT」が11.5%、「ABEMAプレミアム」が7.7%となっていた。
テレビ放送の配信サービスは、今後も利用したいというユーザーが多く、見逃し配信では「利用したい」または「やや利用したい」と答えた人を合わせた利用意向は60.6%、リアルタイム配信を「利用したい」「やや利用したい」と答えた人は52.5%となった。
しかし「すべてを配信で」とはならないようで、テレビ放送の今後の利用意向は「利用したい」だけでも53.6%と根強く、「やや利用したい」を合わせると75.8%にものぼる。テレビ放送と配信サービスはどちらか片方であればいいものではなく、ともになくてはならないサービスとなっているようだ。
出典元:テレビ配信サービスに関する調査【MMD研究所】