好きなときに動画を視聴できるオンデマンド配信の普及により、テレビ業界もTVerや、ABEMAなどのテレビアプリを利用した動画配信に力を入れている。では、実際にテレビアプリを利用している人は、何を目的に視聴しているのだろうか。また、利用率はどの程度だろうか。モニタスが全国の15~69歳の4,800人を対象にしたアンケート結果を見てみよう。
視聴する理由は「見逃し配信」「場所を選ばない」が人気
テレビアプリを利用する理由については約半数が「見逃し配信を観ることができるから」と回答。続いて「場所を選ばずに観ることができるから」33.1%、「個人的に観たい番組を観たいから」25.7%、「地方テレビ局だと観ることができないけどアプリなら観ることができるから」16.9%、「アプリ限定の番組を放送しているから」15.1%だった。
好きな時間に場所を選ばず楽しめるのがオンデマンド配信の魅力だということがわかる。また、地方テレビ局の番組やアプリ限定の番組のニーズも一定数あり、アプリだからこそ視聴できる点はテレビと差別化できているのだろう。
認知・利用率1位は「TVer」だが、利用経験は約3割
「テレビアプリの認知・利用状況」について最も多かったのは「TVer」で認知率が58.1%、利用経験率が33.7%、続く「ABEMA」は認知率が48.4%、利用経験率は18.2%であった。「Paravi」は認知率が30.6%あるものの、利用経験率はわずか3.0%にとどまった。認知率・利用経験率ともに1位のTverでさえ利用率が3割とは、テレビアプリもまだまだ発展途上の段階といえそうだ。
モニタスは年代別でも集計しており、ABEMAは認知率・利用経験率ともに10代の割合が全体より5%以上高いことが判明。ABEMAはアニメやオリジナル番組が充実しているほか、Twitterアカウントと連携させてコメントを投稿することができる。これらの特徴が10代の心をつかんだのかもしれない。
テレビアプリで視聴している番組のジャンルはどうだろうか。結果は、上位から「ドラマ」25.2%、「バラエティ」17.2%、「アニメ/特撮」14.0%、「映画」10.7%、「スポーツ」9.9%だった。一方、テレビでは「バラエティ」43.1%、「ドラマ」42.6%、「ニュース」40.4%となり、速報性を重視するニュースはテレビが、趣味嗜好が色濃いアニメはテレビアプリが好まれるようだ。
また、テレビアプリで1番人気の「ドラマ」は男性16.7%、女性が33.7%と、女性の方が好んで観ていることが判明。10代では「アニメ」を視聴している割合が26.4%と全体よりも10%以上高かった。
テレビアプリは認知率・利用率においてまだまだ発展途上だが、これでしか観られない魅力を周知し、確立していくことで、今後さらに広まっていくのかもしれない。
出典元:【モニタス/PR TIMES】
※サムネイル画像は(Image:「Tver」公式サイトより引用)