もはや“未知との遭遇”? YouTubeが30代に優しくないワケとは

あなたはYouTubeをどれだけ利用・閲覧しているだろうか。近年は“YouTuber”と呼ばれる配信者が芸能人以上に人気を博すなど、その注目度は年を追うごとに増し続けている。しかしどちらかと言えばその支持者は若年層が主体で、いい大人のサラリーマンが見ても「これはいったい何が面白いんだ…?」と首をかしげてしまう動画も少なくないことだろう。
今回は、そんなYouTubeがさらにサラリーマンから縁遠くなってしまうかもしれない調査結果をご紹介したい。

20%以上の人が1日3時間以上YouTubeを見ている

(Image:NiP STUDIO / Shutterstock.com)

いまこの瞬間にも、世界中から無数の動画がYouTubeに投稿されている

 世界的な動画共有サービスであるYouTubeは、2005年にアメリカで誕生した。素人のホームビデオ的な映像から、過去に放送されたテレビ番組の名場面を集めた動画など少々権利関係の怪しそうな動画まで、多様な投稿が“ない交ぜ”になっていることが大きな特徴だ。またペットなどの可愛らしい動物の姿を映した動画も人気コンテンツのひとつで、読者の中にもそうした癒し動画で日々の疲れを忘れている人もいるのではないだろうか。

 リサーチ会社のクロス・マーケティングが2020年10月に13~34歳の男女を対象として実施した調査によれば、「1日平均30分以上YouTubeを見ている」と答えた割合は76.3%となった。実に4人に3人が該当するという驚きの結果だ。傾向としてはやはり若い年齢層ほど視聴する率が高く、19~22歳の男性は33.0%が「1日3時間以上見ている」と答えていた。また、この調査では同様にテレビの視聴についても調査しており、19~22歳男性は「テレビを見ない・一日平均30分未満」と答えた割合が全年代で最も高くなっている。まさにテレビに慣れた30代がテレビで芸能人を見るのと同じ感覚で、若者たちはYouTubeでYouTuberを見ているのかもしれない。

芸能人顔負けのハイテンションぶりも若者人気の秘訣なのかもしれない

 このコロナ禍で多くの芸能人がYouTubeデビューを果たすなど、私たち30代にも身近な存在となりはじめたYouTuber界隈だが、その配信内容は多種多様だ。さらにその配信を見て実際にその商品を購入・課金する視聴者も多く、特に男性視聴者の中では13~15歳の層で、31%とほぼ3人に1人が「ここ1ヶ月の間にYouTubeに影響されて購入・課金を行った」と回答している。一方、30歳を超えると購入・課金率は激減し、男女ともに30~34歳層が最も割合が低い結果となった。

 「若者ほどYouTubeを見て商品を買ってくれる」という明確な結果が出た以上、企業もYouTubeでは若者を狙った宣伝に注力するようになると考えるのが自然だ。若者に人気のYouTuberとタイアップして、若者向けの商品を、若者にウケる演出で宣伝する。それは、若者と呼ばれなくなってしまった30代の私たちの理解の範疇を超えたコンテンツがさらに増加していく未来を指しているのかもしれない。YouTuberという未知の文化が、さらに遠のいていく気配を感じてしまう。

参照元:YouTubeの利用実態に関する調査【クロス・マーケティング

※サムネイル画像(Image:Jirapong Manustrong / Shutterstock.com

オトナライフ編集部
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