今さらだけど「マイナンバーカード」で何ができるの? 作っておいたほうがいい理由を解説

なかなか普及しない「マイナンバーカード」。2020年3月時点での普及率はわずか15.5%だという。その原因は“そもそもマイナンバーカードで何ができるかわからない”ことであろう。そこで今回はマイナンバーカードでできることを紹介する。きっと、早めにマイナンバーカードを作っておいたほうがいい理由がわかるはずだ。

就職や投資口座の開設、確定申告などに必要!

(Image:cao.go.jp)

 アナタは「マイナンバーカード」を持っているだろうか? 2020年3月時点での普及率は15.5%しかないので、持っている人のほうが少ないはずだ。そもそもマイナンバーカードは12桁の「マイナンバー(個人番号)」が記載されているICチップ付プラスチック製身分証明書のこと。表面には本人の顔写真や氏名、住所、生年月日、性別などが記載されており、裏面にはマイナンバーが記載されている。運転免許証やパスポートを持っていない人にとっては、身近な顔写真付きの身分証明書として機能する。
 また、マイナンバーカードは会社に就職したときや投資口座を作成するとき、あるいは確定申告するときにマイナンバーの提示が必要になる。ほかにも、マイナンバーカードがあれば、役所に行かなくても住民票や印鑑証明などをコンビニのマルチコピー機で簡単に取得できるメリットもある。ちなみに、紙製「通知カード」は単にマイナンバーを知ることができるだけで、公的な身分証明書としては機能しない。

右が身分証明書として使える「マイナンバーカード」。左はマイナンバー(個人番号)を知らせるだけの「通知カード」。身分証明書には使えないので注意しよう

■マイナンバーカードでできること
【1】身分証明書として利用できる

運転免許証やパスポートがない人には貴重な顔写真付き身分証明書として利用できる

 

【2】マイナンバー(個人番号)を提示する
就職先、金融機関、税務署(確定申告)などでマイナンバー(個人番号)の提示が求められることがある。確定申告のオンライン申告でも必要

 

【3】各種証明書をコンビニで取得できる
自治体によって対応は異なるが、役所に行かなくても近所のコンビニにあるマルチコピーを使って住民票や印鑑証明、納税証明書、戸籍など、各種証明書が簡単に取得できる

 正直言って、これまで「マイナンバーカード」があることのメリットはさほど大きくなかった。やはり、誰しも必要に迫られない限り、わざわざマイナンバーカードを取得しようとは思わないだろう。だが、ここにきてマイナンバーカードには新たな利用方法が加わることになったのだ。
まず、2020年9月から実施予定の25%ポイント還元の「マイナポイント」で必要になる。最大一人5,000円ももらえるので、今から準備しておきたい。マイナポイントについては『マイナンバーカード取得で25%還元される「マイナポイント」ってなに?』を参照してほしい。
 次に、新型コロナウイルス感染症緊急経済対策として、国民一人当たり一律10万円の「特別定額給付金」が支給されるが、オンライン申請するには「マイナンバーカード」が必要となる。10万円給付金の申請については『給付金詐欺メールが横行!「給付金10万配布につき、お客様の所在確認」の見出しには注意』を確認してほしい。

 

■今後新たにマイナンバーカードでできること
【1】マイナポイントがもらえる
2020年9月から実施予定の25%ポイント還元制度。2万円のチャージで5,000円分のポイントがもらえる

【2】10万円給付金のオンライン申請に必要
新型コロナウイルスの緊急経済対策で一律10万円が支給されることになったが、オンライン申請するときはマイナンバーカードが必要になる

【3】健康保険証代わりに使える
2021年3月から施行されるサービス。病院や薬局で健康保険証代わりに利用できるようになる

(Image:mynumbercard.point.soumu.go.jp)

現在の「キャッシュレス・ポイント還元事業」は2020年6月末で終了。2020年9月からは、マイナンバーカードを利用した25%ポイント還元の「マイナポイント」制度が始まる

オンラインでの確定申告や10万円給付金の申請などでは、ICチップ付のマイナンバーカードが必須になる

(Image:mhlw.go.jp)

2021年3月からはマイナンバーカードを健康保険証代わりに使用できる予定だ

 マイナンバーカードは、2021年3月からは健康保険証の代わり使えるようになる。たとえば、就職や転職、引っ越しなどで切り替えるとき、手元に健康保険証がなくてもマイナンバーカードで受診できるのだ。2020年8月以降、すでにマイナポータルから登録予約することができるので、具体的な手順は『マイナンバーカードが健康保険証になる!! どんなメリットがあるか? 実際に登録してみた!』で確認してほしい。
 このように、国はマイナンバーカードの普及を推進しているので、今後は運転免許証や国家資格証などを登録できるようにする案もあり、もっと用途が増えていくだろう。おそらく、将来は社会生活を送るうえでマイナンバーカードが必須になる。とくに社会人は早めに取得しておくことをおすすめする。ただし、マイナンバーカードの交付は申請から1カ月ほどかかるので、できるだけ早く申請しよう。マイナンバーカードの申請については『今さら聞けない! マイナンバー通知カードからマイナンバーカードの新規申請、写真の撮り方など』を参照してほしい。

 

●総務省「マイナポイント」(公式)は→こちら
●マイナンバーカード総合サイト(公式)は→こちら
●厚生労働省「マイナンバーカードの保険証利用についてお知らせします(被保険者向け)」(公式)は→こちら

文=藤原博文/フリーライター

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