いつまでも「PayPay」を使っていると大損! 本当に得するスマホ決済は〇〇Payだった!

MMD研究所の「2021年1月スマートフォン決済(QRコード)利用動向調査」によると、今もっとも利用されているQRコード決済サービスはダントツで「PayPay」がトップだそうだ。しかし、本当に「PayPay」がお得なのかと問われれば、必ずしもそうではない。そこで今回は、本当にお得なQRコード決済は何なのか検証してみたいと思う。

シェアトップはダントツで「PayPay」だが……

(Image:paypay.ne.jp)

 アナタはスマホのQRコード決済サービスは何を利用しているだろか? MMD研究所の「2021年1月スマートフォン決済(QRコード)利用動向調査」によると、もっとも利用されているQRコード決済サービスはやはり「PayPay」が43.1%でダントツのトップ。以下2位「d払い」、3位「楽天ペイ」と続いている。たしかに「PayPay」のユーザー数はすでに3,500万人を突破しておりNo.1である。PayPay加盟店も全国に280万カ所以上もあるため、PayPayが使いやすいのも間違いない。しかも、今後「PayPay」はグループ会社を積極的に「PayPay」ブランドに統合し、金融プラットフォームとしてシナジーを高めようとしている。今後も「PayPay」の優位性は崩れそうもないようだ。
 だが、本当に「PayPay」がお得なのかと問われれば、筆者は必ずしもそうではないと思う。それでは、本当にお得なQRコード決済サービスとはいったい何であろうか?

(Image:about.paypay.ne.jp)

今後「PayPay」はブランドを強化する予定。たとえば、Yahoo!JAPANカードは「PayPayカード」に、ジャパンネット銀行は「PayPay銀行」に、One Tap BUYは「PayPay証券」に変更するなど、各サービスの名称をPayPayに統合してシナジー効果を高めていくそうだ

 PayPayのデビューは華々しいものであった。2018年10月にサービスを開始し、その直後の12月には「100億円あげちゃうキャンペーン」をブチ上げて、ビックカメラなどで高額商品を買う人が続出した。日本では未知のQRコード決済サービスだったが、PayPayがその利便性を強力にアピールし、2019年初頭には一気に500万人のユーザーを獲得している。

 だが、その後PayPayのキャンペーンは徐々にショボくなっていった。現在実施されている「ペイペイジャンボ」では、抽選で1等100%(全額)、2等で10%、3等で1~2%ポイント還元されるといったものばかり。筆者からすれば、当たるかどうかわからない1万ptより、確実にもらえる500ptのほうがありがたい。また、PayPayで利用できるクレカはYahoo!JAPANカードのみで、チャージによるポイント還元はない。しかも基本ポイント還元は0.5%、月50回以上も決済して+0.5%、さらに月10万円以上利用してやっと1.5%ポイント還元になるように改悪された。今どき1%ポイント還元されるクレカは山ほどあるのに……。正直言って筆者はこの時点で“もはやPayPayに利用価値はない”と判断した。

※2021年7月1日から、「PayPaySTEP」の特典条件が変更され、300円以上の決済30回+5万円以上の決済で+0.5%となり、1.5%還元を受ける条件はさらに厳しくなっている。詳しくは→こちらで確認してほしい。

(Image:photo-paypay.ne.jp)

2018年12月の「100億円あげちゃうキャンペーン」は20%(上限5万pt)で、かなりのインパクトがあったが……

(Image:paypay.ne.jp)

PayPayポイント還元はたった0.5%、月50回も使ってやっと1%に、さらに月10万円利用してようやく1.5%ポイント還元となる。クレカなら普通に1%還元なのにバカバカしい……

 それではいったいどのQRコード決済サービスがお得なのだろうか? まず、筆者が現在メインで利用しているのは「LINE Pay」である。「Visa LINE Payクレジットカード」は、2021年4月30日までのキャンペーンで3%ポイント還元で、「LINE Pay」に登録して条件をクリアするとプラチナランクとなり、3%ポイント還元を受けられる。もちろん、プラチナランクになると、さまざまなショップやレストランで3~10%ポイント還元されるクーポンが10枚も付与されるので、それだけで毎月数百ポイントは稼ぐことができるのだ。LINE Payのポイント制度については→こちらで確認してほしいが、Amazonなどで「Visa LINE Payクレジットカード」を使って買い物をすれば、6カ月で5,000pt稼ぐのは意外と難しくないと思う。

 もちろん、2021年5月から「Visa LINE Payクレジットカード」の3%ポイント還元はなくなるので、その先のことはわからないが、少なくとも筆者は、2021年4月末まで目一杯「LINE Pay」を使い倒すつもりである。
※2021年5月から「Visa LINE Payクレジットカード」のポイント還元率は2%に変更された。また、LINE Payのランク制度も廃止され、ポイント還元率は一律0.5%に変更されている。

(Image:linepay.line.me)

2021年4月末までは、なんと無制限で3%還元される最強のクレカ。初年度年会費無料だが、2年目以降は年1回の利用がないと1,250円の年会費がかかる点は注意したい

(Image:points.line.mejapointclub)

6カ月間でLINE Payポイントを5,000ptを獲得すると「プラチナ」ランクになり、3%ポイント還元に。また、お得なクーポンが10枚も付与される。ちなみに、0ptの「レギュラー」ランクでも1%還元なので、この時点でPayPayより2倍お得!

 もうひとつ筆者が利用しているのは「au PAY」である。au PAYはauのスマホユーザーでなくても利用可能で、現在は付与されるポイントがリクルート(ホットペッパーやじゃらん)などでも利用可能な「Pontaポイント」に統一されており、使い勝手がよい。Pontaポイントについては→こちらで確認してもらいたいが、とくにローソンで買い物をすると、以前はいつでも4%還元、「三太郎の日」なら7%もポイント還元された。もっとも2021年1月現在「三太郎の日」は、auまたはUQ mobileユーザーのみ6%還元で、それ以外の人は3%となり徐々にショボくなっているが……。

 また、au PAYの基本ポイント還元率は0.5%だが、au公式クレカ「au PAY カード」でau PAYにチャージすると税込100円ごとに1pt(1%)ポイント還元されるため最大1.5%ポイント還元となる。そして、スーパーやレストランなどで20%ポイント還元になる大型キャンペーンも目白押しなので、PayPayのように抽選ではなく決済で確実に20%還元されるのがありがたい。
※2021年4月1日から、ローソンでの買い物でau PAYを利用すると、誰でも常に3%(税込200円ごとに6pt)ポイント還元される。

(Image:au.com)

2020年12月からスタートした「たぬきの大恩返しキャンペーン」。2021年2月はスーパーやドラッグストア、JAグループ、カインズでau PAYを利用すると20%ポイント還元される

(Image:kddi-fs.com)

au PAYカードはau PAYへのチャージで1%還元され、au PAYの支払いでさらに0.5%還元されるので計1.5%還元に。PayPayのように月50回決済したり月10万円以上使う必要はない。ただし、2年目以降は年1回利用しないと1,250円の年会費がかかるので注意しよう

 いかがだろうか? PayPayは利用できるショップが多いことくらいしか、あまりメリットがないことがおわかりいただけたと思う。たしかにLINE Payがお得なのは2021年4月までだし、au PAYも徐々にキャンペーンがショボくなりつつあるが、要はPayPayだけではなくキャンペーンに合わせて複数のQRコード決済サービスを使い分けるのが賢い方法なのだ。
 ちなみに、「d払いや楽天ペイはどうなの?」と思った人も多いだろうが、筆者があまりd払いや楽天ペイを使わない理由は、まずキャンペーンの条件がややこしく、いちいちキャンペーンごとに事前エントリーしないとダメなこと。そして、もらえるポイントが期間・用途限定だったりするので、とにかく面倒くさいのである。

●MMD研究所「2021年1月スマートフォン決済(QRコード)利用動向調査」(公式)は→こちら
●PayPay「「PayPay」のユーザー数が3,500万人を突破」(プレスリリース)は→こちら
●Visa LINE Payクレジットカード(公式)は→こちら
●au PAYカード(公式)は→こちら

(※2021/6/3 記事の一部を更新いたしました)

文=佐野陽高/編集・ライター

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