今後2年以内にMNPのワンストップ化を実現?!
今使っている電話番号のままキャリアを乗り換える「MNP(携帯電話番号ポータビリティ)」は、携帯電話事業者間の乗り換えの円滑化で外せないシステムである。だが、実際にキャリアを乗り換えるには、まず現在のキャリアでMNP予約番号を取得し、乗り換え先で予約番号を提示する2手順(ツーストップ方式)が主流となっており、利用者にとってはやや分かりにくい。もちろん、一部ではすでに乗り換え先で申請すれば1回の作業で乗り換えができる(ワンストップ方式)も利用できるため、今後2年以内をめどにワンストップ化が実現できるよう、課題の解決に向けて取り組むことが適当であるとしている。
とはいえ現状では格安SIM業者の一部がワンストップ化に対応するのが困難である、そのため、新たなシステムの構築が必要になり、当面はツーストップ方式も併存することになりそうだ。

ツーストップ方式はMNP予約番号を取得し、乗り換え先に提出する2手順となる(上写真)。ワンストップ方式は乗り換え先だけで手続きができる(下写真)
スマホのSIMフリー化でも残る周波数問題とは?
いかがだろうか? 総務省「スイッチング円滑化タスクフォース」の報告書を読めば何となくスマホの近未来が読み取れるだろう。だが、ネットでは総務省がやることはピントがズレていると否定的な意見も多いのだ。
たとえば、キャリアで販売されるAndroidスマホは、利用できる周波数帯(バンド)がそのキャリアのものに限定されていることが多い。これでは、同じ品名のスマホであってもSIMフリー版とキャリア版では利用できる周波数帯がそれぞれで異なるため、SIMフリーであっても他キャリアのSIMカードでは電波が掴みづらいという問題が残されてしまうのだ。
そこで、キャリア専用端末の禁止や、キャリアは電話回線(SIM)だけ、スマホは家電量販店などでSIMフリー版を買えるようにすればいいという意見も見られた。しかし、そうなって困るのは格安SIMやahamoなどに見向きもしないアナログな人たちである。やはり、彼らにとっては料金が高くても店頭ですべてやってもらえるドコモショップの安心感が必要なのである。
●総務省「スイッチング円滑化タスクフォース(第7回)」(公式)は→こちら