人気クレカ対決「楽天カード」と「エポスカード」 ポイント還元や特典はどっちがお得なの?

社会人になればクレジットカードの1枚くらいは持っておきたいもの。でも、いったいどのクレカを選べばいいのだろうか? そこで今回は、比較的取得しやすいと言われている「楽天カード」と「エポス(EPOS)カード」のポイント還元率や使いやすさ、特典サービスなどを比較してみよう。果たしてどちらがお得なのだろうか?

「楽天カード」と「エポスカード」ってどんな違いがあるの?

新社会人になって一人暮らしを始めた人も多いだろうが、やはりクレジットカード(以下クレカ)の1枚くらいは取得しておきたいところ。

新社会人でも比較的入手しやすいクレカとしては、楽天が発行する「楽天カード」とマルイ(丸井)が発行する「エポス(EPOS)カード」がある。

楽天カードは2022年1月時点で2,500万枚を発行している超メジャーなクレカ。ご存じのように楽天市場を中心にした楽天グループのサービスをお得に利用できるのが特徴だ。

これに対し「エポスカード」はマルイでの買い物がお得になるちょっと都会的なクレカで、2022年3月時点で706万人が取得している。

いずれも、年会費無料のノーマルカード、有料のゴールドカード、ステイタスの高いプラチナ/プレミアムの3種類がある。

ただし、エポスカードはノーマルカードで年間50万円以上利用するとゴールドに招待(インビテーション)され、年会費5,000円が無料となる制度がある。

さらに、ゴールドで年間100万円以上利用すると、プラチナに招待され、通常の3万円の年会費が2万円で加入できるのだ。

楽天カードにはこのような制度はなく、長期的に利用してステータス性の高いクレカを目指すなら、エポスカードのほうがやや優位であろう。

楽天カード(Image:rakuten-card.co.jp)

楽天カードは、上からノーマル(年会費無料)、ゴールド(年会費2,200円)、プレミアム(年会費1万1,000円)。1人で2枚目の楽天カードを申し込むこともできる

エポスカード(Image:eposcard.co.jp)

エポスカードは右からノーマル(年会費無料)、ゴールド(年会費5,000円・招待で無料)、プラチナ(年会費3万円・招待で2万円)の3種類がある

楽天カードのポイント還元は1% 楽天ペイでは1.5%還元も!

まずチェックするのは、クレカ利用でのポイント還元率だ。楽天カードは1%(100円1pt)なのに対し、エポスカードは0.5%(200円で1pt)となっており、これだけ見ればポイント還元は楽天カードのほうがお得。

しかも、楽天カードを持っていると、楽天市場の買い物でポイントが3倍、プレミアムカードなら5倍になるほか、毎月5と0の付く日はさらに+2倍されるのが大きい。

もちろん、楽天市場では楽天のサービス利用でポイント倍率がアップされる「楽天SPU」でも楽天カードが重要になる。ノーマル・ゴールドカードは+1倍、プレミアムカードなら+2倍加算され、最大14倍までポイントアップされるのだ(2022年4月1日以降)。

楽天SPUについてはこちらの記事で詳しく解説しているので参考にしてほしい。

また、楽天ではスマホ決済アプリ「楽天ペイ」も利用できるが、楽天カードから残高チャージすると0.5%、楽天ペイの残高払いで1%が付与されるので、楽天カードを持っていると街の買い物でも合計1.5%還元されるのも見逃せない。

■楽天カード

・国際ブランド:VISA/Mastercard/JCB/AMEX
・ポイント還元率:1%(100円で1pt)
※ノーマル・ゴールドは月上限5,000pt、プレミアムは月上限1万5,000pt
・ポイントの有効期限:1年
※期間内に1度でもポイントを獲得すると1年延長される
・楽天市場での買い物:3%(ノーマル・ゴールド)/5%(プレミアム)
※毎月5と0のつく日は+2倍が加算される
※誕生月は+1%加算(上限1万pt)
・楽天SPUで最大14倍

楽天カードの優遇制度1(Image:event.rakuten.co.jp)

楽天カードは楽天市場で優遇されるのが大きなメリット。楽天SPUによってノーマルとゴールドカードは+1倍、プレミアムカードなら+2倍となり、利用する楽天のサービスによって最大14倍(2022年4月1日以降)までポイント還元される

楽天カードの優遇制度2(Image:pay.rakuten.co.jp)

楽天のスマホ決済アプリ「楽天ペイ」は、楽天カードの残高チャージで0.5%、楽天ペイでの支払いで1%が還元されるので、合計1.5%還元になる

エポスカードはゴールドカード以上なら「選べるポイントアップ」でポイント3倍(1.5%)還元に!

エポスカードは通常のポイント還元率は0.5%しかないが、マルイで買い物すると1%還元になる。また、年4回の優待(マルコとマルオの7日間)期間中は10%オフになるのが大きい。

また、エポスカードはネットの買い物でも「EPOSポイントUPサイト」を経由することで、ポイントが2〜30倍になるサービスが利用できるほか、エポスゴールドカード以上なら「選べるポイントアップショップ」が利用できる。

「選べるポイントアップショップ」とは、よく利用するお店や電気・ガス・保険等のサービスを3つ登録することができ、そのポイントが通常の3倍(1.5%)もらえるエポスカード独自のサービスだ。

モバイルSuicaやETCカードなども登録できるので、ポイントを貯めやすくなるのがうれしい。エポスカードのポイント制度については、こちらの記事で詳しく解説している。

また、ゴールドカードなら年間50万円の利用で2,500pt(0.5%)、100万円で1万pt(1%)。プラチナカードは100万円の利用で2万pt(2%)もボーナスポイントがもらえる制度がある。

さらに、家族がエポスゴールドカード以上を持っていると、ファミリーボーナスポイントが100万円で2,000pt(0.2%)も追加されるのだ。

このようにエポスカードは、ゴールド以上で年間利用額が多いと、実質的なポイント還元率が1.5〜3%くらいになることが多い。

■エポスカード

・国際ブランド:VISA
・ポイント還元率:0.5%(200円で1pt)
・ポイントの有効期限:ノーマルは2年/ゴールド・プラチナは無期限
※ノーマルも有効期限延長手続きでさらに2年間延長できる
・EPOSポイントUPサイト:ショップによって2〜30倍
・選べるポイントアップショップ:3倍(登録3店舗・ゴールド以上)
・マルイでの買い物:1%
※年4回の優待期間(マルコとマルオの7日間)中は10%オフ
※誕生月は2%(200円で4pt)[マルイ以外は1%]

エポスカードの優遇制度1(Image:eposcard.co.jp)

「EPOSポイントUPサイト」経由で買い物をすると、ポイントが最大2〜30倍になる。ただし、カード利用での還元率は0.5%なので、10倍で5%還元になる計算だ

エポスカードの優遇制度2(Image:eposcard.co.jp)

エポスゴールドカード以上は「選べるポイントアップショップ」が利用できる。よく利用するお店や公共料金などの支払い先を3つまで登録でき、そのポイントが3倍(1.5%)にアップされるのだ

エポスカードの優遇制度3(Image:eposcard.co.jp)

ゴールドカード以上なら年間利用額に応じたボーナスポイントがもらえるほか、家族がゴールド以上を所有していると、年間利用額に応じたファミリーボーナスポイントも加算される

貯めたポイントが使いやすいのはやっぱり「楽天カード」

クレカではポイント還元率だけでなく、もらったポイントの使いやすさも重要だ。

まず、楽天ポイントは楽天グループのサービスで支払いに利用できるのはもちろん、町のお店でも「楽天ポイントカード」やスマホ決済アプリの「楽天ペイ」、電子マネー「楽天Edy」などで幅広く利用できるため、ポイントの活用に関しては楽天ポイントのほうが一枚上手。

また、楽天ポイント(通常ポイントのみ)はクレカの引き落としにポイントを充当できるほか、カードの年会費をポイントで払うことも可能となっている。

一方、エポスポイントはマルイの買い物での支払いに利用できるほか、VISAのギフトカードやクオカード、Amazonギフト券などに等価交換できる。

また、「エポスVISAプリペイドカード」にポイントをチャージすれば、クレカと同じように日本全国のVISA加盟店で利用できる。しかも、決済金額の0.5%がポイント還元されるため、クレカの支払いでもらえる0.5%と合わせると実質1%還元となる計算だ。

ちなみに、エポス公式アプリ内にあるスマホ決済アプリ「EPOS Pay」でも、エポスポイントをそのまま支払いに利用できるが、使えるお店が少なめで決済によるポイント還元はないので、あまりお得ではない。

もちろん、エポスカードもクレカ決済の引き落としにポイントを充当できるほか、年会費をポイント払いすることも可能となっている。

汎用性が高い楽天カード

楽天ポイントは汎用性が高く、楽天グループでの支払いはもちろん、楽天ペイや楽天ポイントカードなどを利用すれば、町のお店でも幅広く利用できるのが便利(筆者撮影)

エポスVISAプリペイドカード

エポスカードも、「エポスVISAプリペイドカード」にポイントをチャージしておけば、全国のお店においてクレカのように利用できる。しかも、ポイントの支払いで0.5%還元されるのだ(筆者撮影)

カードの特典はエポスカードのほうが優秀

クレカはカードの特典も重要だ。まず、エポスカードは、ノーマルカードでも500万円の海外旅行保険が自動付帯するし、ゴールドカードでは1,000万円の海外旅行保険が自動付帯する。

これに対し、楽天カードのノーマルとゴールドは、海外旅行保険2,000万円が付帯するものの、旅費をカードで支払うのが条件となる「利用付帯」となっているのだ。

最近では、年会費無料で海外旅行保険が自動付帯するクレカは非常に珍しいので、海外旅行好きな人にはエポスカードがオススメ。

海外旅行については、楽天プレミアムカードとエポスプラチナカードには、どちらも海外の豪華空港ラウンジが利用できる「プライオリティパス」が無料でもらえることに注目したい。

プライオリティパスとは全世界1,300カ所以上の空港ラウンジを無料で利用できる会員権のことで、プレステージ会員の年会費は429USドル(5万円以上)もする。

それが、楽天プレミアムカードなら年会費1万1,000円で、エポスプラチナカードは年会費2万円で入手できるのだからお得だろう。

ちなみに、エポスプラチナカードは年100万円の利用で2万ptのボーナスポイントが付与されるので、実質年会費無料で維持することも可能となっている。詳しくはこちらの記事を参考にしてほしい。

なお、通常クレカにはETCカードサービスが付帯するが、楽天カードのノーマルではETCカードの利用に年会費550円が必要になるのに対し、エポスカードはノーマルでもETCカードの年会費がかからない。

プライオリティパス

海外の豪華な空港ラウンジが利用できるプライオリティパス。年会費5万円以上もするが、楽天プレミアムカードやエポスプラチナカードがあれば無料で利用できる(筆者撮影)

空港ラウンジ

空港ラウンジではフライト前の時間で、食事やアルコールをゆったり楽しめるほか、シャワーを浴びたりマッサージ機が利用できるなど、VIP気分を存分に味わえる(写真は上海の空港ラウンジ・筆者撮影)

●プライオリティパス(公式)→こちら

■楽天カードの主な特典

【ノーマルカード】
海外旅行保険保険:最大2,000万円(利用付帯)
ETCカード年会費:550円

【ゴールドカード】
海外旅行保険保険:最大2,000万円(利用付帯)
空港ラウンジ(国内):年2回まで無料
ETCカード年会費:無料

【プレミアムカード】
海外旅行保険保険:最大5,000万円(自動付帯)
国内旅行保険保険:最大5,000万円(自動付帯)
空港ラウンジ(国内):無料
空港ラウンジ(海外):無料(プライオリティパス)
ETCカード年会費:無料

■エポスカード

【ノーマルカード】
海外旅行保険保険:最大500万円(自動付帯)
ETCカード年会費:無料

【ゴールドカード】
海外旅行保険保険:最大1,000万円(自動付帯)
空港ラウンジ(国内):無料
ETCカード年会費:無料

【プラチナカード】
海外旅行保険保険:最大1億円(自動付帯)
国内旅行保険保険:最大1億円(利用付帯)
空港ラウンジ(国内):無料+同伴者1名
空港ラウンジ(海外):無料(プライオリティパス)
ETCカード年会費:無料

まとめ

いかがだろうか? ノーマルカードで比較すると、ポイント還元率やポイントの使いやすさで楽天カードのほうが一歩リードしているように見える。楽天経済圏にどっぷり使うなら迷わず楽天カードにしておこう。

だが、クレカを年間50万円以上利用する場合、エポスカードならゴールドカードに招待され年会費無料でゴールドカードがゲットできる。

しかも、年間50万円の利用でボーナスポイントが2,500pt(0.5%)ももらえるので、ポイント還元率は1%になるし、年間100万円以上利用すると1万pt(1%)が付与され、ポイント還元率は1.5%に跳ね上がるのだ。

もし、海外旅行好きでステータスの高いゴールドやプラチナを目指して長く使うつもりなら、エポスカードのほうが有利になるだろう。

もっとも、どちらにするか迷うくらいなら、とりあえず楽天カードとエポスカードの両方に申し込んで、実際に使ってみればいいのである。

●楽天カード(公式)→こちら
●エポスカード(公式)→こちら

オトナライフ編集部
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