大手キャリアの通信インフラを借り、モバイルデータ通信サービスを提供する「MVNO」を選択する人は年々、増えているといえるだろう。データ利用料金が大手通信会社よりも安い点が何よりの魅力と考えられる。MVNOサービスを提供する会社も増加しているため、どれを選択すればよいか悩んでしまうのではないだろうか。MVNOのシェア率についての調査から、どのMVNOが人気なのかを見ていこう。
メイン使用のMVNOは「OCN モバイル ONE」が18.4％とトップに
携帯電話やインターネットに関する市場調査を行う「MMDLabo株式会社」が運営している「MMD研究所」は、2023年2月3日～2月6日に18歳～69歳の男女900名を対象にした「2023年2月MVNOのシェア・満足度調査」を実施した。
MVNOを利用していると答えたのは3548名と全体の9.7％だった（「MMD研究所」調べ）
まずは予備調査として、スマートフォンを所有している36,560名を対象に、「メインで利用しているスマートフォンの通信サービス」について回答を集計した。結果、MVNOを利用していると答えたのは3548名と全体の9.7％にということが明らかに。また、昨年の利用率が9.9％であったことを見ると、0.2ポイント減少しており、MVNOを選択する人は意外にも少ないのかもしれないと考えられる。
利用料金が安くなるのであれば、少し通信が遅くても我慢できる（「MMD研究所」調べ）
次に、MVNOに契約していると回答した人を対象に、「メイン利用のMVNO」について調査を行ったところ、最も多い回答は「OCN モバイル ONE」となり、18.4％の利用者がいることが判明した。OCN モバイル ONE はNTTコミュニケーションズが運営している格安SIMで、通話のかけ放題プランや、通信速度が低速になった場合も快適に利用できる「バースト機能」などの魅力的なプランがある。
また、利用期間が他と比べて短いため、解約の違約金が安くなることもメリットだろう。2番目に多いのは「楽天モバイル」16.5％。月々の利用料金の支払いには楽天ポイントが付く点や、通信速度も安定しているとの口コミが多い点が人気の理由といえる。その後は、3番目に「mineo」、4番目は「イオンモバイル」という結果となった。
満足度では「イオンモバイル」が1位に！ サービスのサービスの特徴とは？
はじめて目にするMVNOもあるのでは（「MMD研究所」調べ）
調査では、MVNOを6サービスに絞り、利用者900名に対して「MVNO6サービスの総合満足度」も調査。すると、利用率とは違う結果が判明した。利用率では4位であるイオンモバイルが、満足度では1位を獲得した一方で、利用率1位のOCN モバイル ONEが4位になるという逆転現象が発生していたのである。
イオンモバイルの特長は、プラン数や取り扱い端末の豊富さと月額料金が他サービスと比較してもかなり安い点があげられる。自分にとって、本当にプラスになるプランが選べるのは、かなり嬉しいといえるだろう。また、最低利用期間が設けられておらず、解約金が発生しない点も大きなメリットだと考えられる。
実際に利用してみて、違和感を覚えたらすぐに別のプランを検討できるため、我慢する必要がなくなるのである。サービスの受付は全国のイオン店舗で対応しているため、近くにイオンがある人は、わからないことがあればすぐに対応してもらうことができるだろう。
調査の結果から、利用率が高いからといって、自分にぴったりのプランがあるとは限らないといえることがわかった。まずは、各サービスについて調べ、本当に自分にあうプランは何かを選択するとよいだろう。
出典元:【MMD研究所】
