「終身雇用はもう古い」と言われはじめてもうどのくらい経っただろうか。今や新卒で入社してから数年で転職する「第二新卒」も珍しくない。特に近年は転職を前提に就職活動をする学生も多いといわれているぐらいだ。今回はオープンワーク株式会社が発表した「第二新卒が選ぶ、待遇と成長を両立する企業ランキング」をもとに20代の中途入社社員からの評価が高い企業とその理由を紹介しよう。
2位は圧倒的に「働きやすさ」が高かった「アマゾン」
転職するなら待遇の良さは大きなポイントの一つ
オープンワーク株式会社は運営するジョブマーケット・プラットフォーム「オープンワーク」に寄せられた20代の中途入社社員のクチコミ30,360件を対象に「待遇の満足度」「20代成長環境」「人材の長期育成」の評価点で集計、その結果を発表した。2位は「アマゾン ウェブ サービス ジャパン合同会社」。言わずと知れた大手ECサイト「アマゾン」の日本法人だ。成長・育成への評価はそれほど高くないが「待遇の満足度」が5段階中4.73と圧倒的。安定感や働きやすさという点では非常に良い企業だというのがわかる。
コアタイム無しのフルフレックス制が導入され、ダイバーシテイ推進企業と宣言しているだけに、「いつ休んでも問題ない」「性別の差別は一切ない」「エンジニア職でも残業がほとんどない」という声が聞かれる。独自の育児支援プログラムやライフステージサポートがあり、今後、結婚・育児を見据えてワークライフバランスを大切にしたい若手転職者に魅力的な働き方ができる企業風土が高評価の理由のようだ。
1位の「野村総研」が評価された理由とは？
ランキング上位には日本を代表する企業のほか有名な外資系企業も多い（「オープンワーク株式会社」調べ）
1位は「野村総合研究所」で今回の評価項目である「待遇の満足度」「20代成長環境」「人材の長期育成」が、それぞれ「4.13」「3.93」「4.13」と3つすべてが高い水準に。待遇の満足度に関して多かったのが「年収におけるボーナスの割合が高い」「家賃補助が月6万円支給される」という声だ。また「オ―プンワーク」に掲載されているデータによると推定年収は25歳で576万円、30歳で901万円と第二新卒で入社が多い20代半ばから30歳までの間の伸び率が高い。これも待遇と20代成長環境への評価が高い理由だろう。
とくに人材の長期育成が4.13と、上位20社にランクインしたなかで群を抜いて1位の評価だった。「研修は多く、留学制度や海外トレーニー制度なども充実」「人材の長期育成に力を入れており、社員一人当たりにかける研修費は競合他社と比べてもトップクラスの金額」と人材育成に関するクチコミも多い。野村総合研究所のサイトでも「『人材』を『人財』と呼び、人財が最大の資産」と書かれており、社員のスキルアップをかなり重視していることがわかる。その分、プロフェッショナルとしての専門スキルを求められるようだが、それを前向きに捉えることができる人にとってはこの上ない成長の機会がある企業だと言える。
新卒で就職した企業とのミスマッチを感じて転職することも多いであろう第二新卒だけに、それぞれのこだわりやキャリアプランがあるだろう。
自分が「成長したい」タイプなのか、それとも「安定して働きたい」タイプなのか。自分の求める方向性と企業カラーが食い違わないようにして企業を選びたい。
出典元：第二新卒が選ぶ、待遇と成長を両立する企業ランキング【働きがい研究所】