2022年9月20日にリリースされたWindows 11のメジャーアップデート「22H2」は、便利な新機能も搭載され、セキュリティの向上もしたが、やはりアップデートにはつきものの不具合も報告されている。そのなかでも、ユーザーに直接大きな影響を与えているのが、サイズの大きなファイルのコピー速度が低下するというものだ。今回はこの不具合の詳細について紹介したい。
パフォーマンスが最大40%低下!? Microsoftも公式に認めた不具合
Microsoftは2022年10月3日、コミュニティサイトにファイルコピーに関する不具合を投稿した。22H2にアップデート後のWindows 11パソコンがSMB経由でファイル共有した大きなサイズのファイルをコピーしようとする際に、コピー速度が最大で40%低下するというもの。さらに、ローカルファイルのコピーでも同様の問題が起こるという報告もあり、数GB単位のファイルをコピーする際には注意が必要だ。
Microsoftは、この不具合に対して調査や対策などの解決を進めているが、2022年10月上旬現在では修正プログラムなどのリリースは発表されていない。22H2にアップデートされていないパソコンでは起こっていない問題だと書かれていることから、アップデートによる不具合であることは確実のようだ。
問題が解決されるまでの回避策も公開された。コマンドプロンプトを管理者権限で開き、「robocopy」コマンドに「/J」オプションをつけてコピーをおこなうか「xcopy」の利用が推奨されている。
自動アップデートされていないのなら、当面は見合わせたほうがいい場合も
他にも22H2にアップデートした際の不具合は、いくつか報告されているようだ。たとえば、特定のプリンタードライバーのカラー、両面印刷や用紙サイズの設定など、一部機能が失われる可能性もあるとのことだ。これらの不具合を根本から解決する場合、やはり修正プログラムが待たれる。
もし、読者のみなさんのWindows 11パソコンがまだ22H2にアップデートされていないのであれば、これらの不具合が修正されたバージョンがリリースされるまで、手動でアップデートするのは見合わせたほうがよいかもしれない。
iPhoneでもiOSのアップデート後に不具合やバグはつきものだが、Windowsでもアップデート後は同じ現象が起こるのは想像にたやすいことだった。ましてや、今回はWindows 11のリリース以来、初の大型アップデート。仕方がないといえばそうだが「やってみないとわからない」のがITあるある。不具合で作業に支障がでるようなら、大型アップデート前に自動アップデートしないように設定しておくのもいいのかもしれない。
引用元:【Microsoft Community Hub】