大手キャリアに比べて、スマートフォンの利用料金を大幅に下げることのできる「格安SIM」。携帯電話に関する高い出費を減らしたいと考えるユーザーは多く、ここ数年間で、格安スマホに乗り換える人は大幅に増加した。格安SIMを使ったことのないユーザーからすると「安いけど遅い」というイメージかもしれないが、実は利用満足度もおおむね高い水準にあることが調査から判明した。
格安SIM、8割以上を40代までのユーザーが占める
格安SIMの利用状況と満足度に関する調査を行ったのは、格安SIMメディア「ロケホン」を運営する株式会社ドミニオンだ。
発表された調査結果によれば、格安SIMを利用していたもしくは利用中のユーザー394名の年代別割合は、「20代以下」が22%、「30代」が40%、「40代」が22%と、ボリュームゾーンの30代を中心にあわせて84%となった。格安SIMを扱っている実店舗は、従来の3大キャリアに比べればまだ少ない。インターネット上での手続きや自力でのSIMカード差し替えなどといった、格安SIMに乗り換える際の手間に、ある程度抵抗がない年齢層のユーザーは積極的に格安SIMを利用しているようすがうかがえる結果となった。
楽天モバイルユーザー多数も、今後変わる?
格安SIMに乗り換える前の環境としては「au」が28%、「ドコモ」が20%、「ソフトバンク」が20%とあわせて約7割となり、これら大手3キャリアから変更したという人が大多数を占めていた。
乗り換えたブランドとしては、「楽天モバイル」がトップとなり26%。続いて「UQモバイル」が19%、「ワイモバイル」が13%となり、それ以降は「ahamo」や「povo」など、さまざまな格安SIMブランドに票が割れている。選んだ理由としては「キャンペーンがお得だったから」「月額料金がお得だったから」といった“お得”に関わる項目が8割以上を占めている。その点、楽天モバイルに関しては目玉だった「0円プラン」が7月に終了したため勢力図は、今後、変わってくることも予想される。
いずれにしても、格安SIMに乗り換えたことを後悔している人は少数派のようだ。「格安SIMの利用満足度」の項目では、「とても満足している」「満足している」と回答した人が85%となり、「少し不満がある」「不満がある」と回答した人はわずか15%だった。
不満を持つ人からは「回線がつながりにくいのに、値上げもして不満しかない」「店員さんや電話対応の人が、ことごとくイケていない」などといった声が聞こえるが、安い利用料金で3大キャリアと変わらぬ手厚いサービスを受けたいという願望は難しい話だろう。
格安SIMへの乗り換えを考える際は、自分が何を重視するのかしっかり天秤にかけて、認識しておくことが重要なのかもしれない。
出典元:格安SIMメディア「ロケホン」は→こちら