社会全般で巻き起こっている値上げラッシュ。食品や調味料、飲料など身近な商品7300品目以上が2023年の値上げを予定しているという、新年早々気落ちするようなニュースが世間を駆けめぐった。日用品の値上げだけでも懐を痛めるが、生活必需品であるスマートフォン関連の値上げも気になるところだ。そんななか、iPhoneに関するあるものの値上げが発表された。
iPhoneバッテリーの交換料金が3,000円値上げ
Appleが値上げを発表したのはiPhoneをはじめとしたApple製品のバッテリー交換料金だ。Appleでは「バッテリーサービス」というバッテリー交換の有償サービスを行っており、無償テクニカルサポートのAppleCare+に加入し、過失や事故による損傷時だけでなく、バッテリー性能が80%以下にまで低下すると、バッテリー交換を無償で行っている。ただし、通常使用によるバッテリーの劣化は製品保証の対象外となるため、所持iPhoneのバッテリーを交換する際には有償交換が必要となる。
バッテリー交換料金は機種やモデルにより差があり、15,000円程度から7,000円程度とまちまちだ。新しい機種ほど交換料金は高くなる傾向にあり、バッテリーが劣化するころには発売から時間が経過していることから、長期ユーザーにとっては比較的お手頃に交換できる側面があった。
今回、3月1日以降に実施される値上げ内容は、iPhone 14 以前の全 iPhone モデルの保証対象外バッテリーサービス料金が 3,000 円値上げされるというもの。現状の交換料金に単純に上乗せすると、全iPhoneモデルが10,000円超えとなる。ケタが変わるインパクトは大きく、今後のバッテリー交換や買い替え行動にも影響を与えそうだ。
「自分でバッテリー交換したい…」ユーザーからは切実な声
3月1日からの値上げを受け、バッテリー劣化に悩むiPhoneユーザーからすると、値上げ前の駆け込みでのバッテリー交換、新機種への買い替え、もしくは3月1日以降の値上げ料金でのバッテリー交換の3択となる。2カ月先の値上げ予告はユーザーに対するやさしさととらえられる一方で、2022年にはiPhone本体を含む各種製品が値上げされており、終わりの見えない値上げラッシュに辟易しているユーザーもいることだろう。これを機にApple以外の機種に変更するユーザーも現れるはずだ。
一方で、ネット上で叫ばれているのは「ユーザー自身によるバッテリー交換」の許可だ。現在、総務省登録修理業者として認可を受けた修理店などがバッテリー交換を行うことは違法のため、ユーザーはバッテリー交換料金を受け入れざるを得ない状況である。この一種の不条理さに対して、ネット上では「日本もスマホのバッテリー取り外しが可能になるよう早く進めてほしい」「電池を簡単に交換できるようになれば、好きなスマホを長く使える」といった声があがり、今回の値上げ報道以前からバッテリー交換への不満は広まっていたようだ。
社会全体の値上げということで致し方ないところではあるものの、長くiPhoneを使いたいユーザーにとってバッテリー交換料金の値上げは切実な問題である。今後さらに値上げにならないことを祈るばかりだ。
引用元:iPhone のバッテリーサービス【Apple】
参照元:【Reddit】
※サムネイル画像は(Image:「Apple」公式サイトより引用)