最近ネットやテレビのニュースで、「ChatGPT」という言葉を頻繁に聞くようになりました。ChatGPTに質問すると、まるで生身の人間のようにAIが答えてくれるのですから、実際に試してみたい人も多いことでしょう。そこで今回は、「月3GB以下で最も安い格安SIMはどれか?」をChatGPTに聞いてみることにしました。果たしてその結果は?
まるで人間のように答えてくれる「ChatGPT」って何なの?
今話題の「ChatGPT(チャットジーピーティー)」は、2022年11月に「OpenAI」という非営利団体がリリースしたAIチャットサービスです。
ChatGPTは、人工知能によって学習させられた大規模なテキストデータを分析し、まるで、生身の人間が答えているかのような自然な文章を生成できます。
そのようなChatGPTなら、ややこしい格安SIMのプランのなかから、お得なものをズバリ! 教えてくれるのではないかと考え、さっそく聞いてみることにしました。
しかし、その結果は意外なものでした……。
●OpenAI「ChatGPT」は→こちら
残念! ChatGPTは2021年までのデータしか学習していなかった……
それでは、ChatGPTに「月3GB以下で最も安い格安SIMプランを教えてください」と聞いてみます。質問を入力してからしばらく待つと、流暢な日本語で3つのプランを提示してくれました。
それによると、UQモバイル「かけ放題3GB」が月額1,980円、IIJmio「データSプラン」が月額1,380円、LINEモバイルの「音声SIM3GBプラン」が月額1,980円となっています。
このなかで、まず気になるのが「LINEモバイル」でしょう。LINEモバイルはすでにソフトバンクに吸収され、新規申し込みは終了。現在はソフトバンクの格安プランの「LINEMO」として提供されているからです。
よく確認してみると、ChatGPTの回答の冒頭に「2021年9月現在の情報です」と書かれていました。
実は、ChatGPTは2021年までのデータを学習したAIチャットなので、それ以降の最新情報についてはまったく情報がないのです。
したがって、今回のような質問をしてもChatGPTから満足できる回答が得れないのは当然というわけです。
現状では、ChatGPTに最新情報を聞いてもムダ!?
テレビなどで「産業革命以来の出来事!」と大騒ぎされているChatGPTですが、現状ではまだ2021年までのデータしか学習していません。
そのため、格安SIMのお得なプランを聞いても、実用性のない回答しか得られないのです。
同様に、ChatGPTにおすすめの居酒屋やショップなどを聞いても、2021年以前の情報しか答えてくれません。なかには実在しないお店も含まれています。
もちろん、将来は最新情報にも対応するかもしれませんが、それまでは自分でネット記事などを検索してみるしかないでしょう。
ちなみに、データ通信量別のお得な格安SIMについては、以下の記事で解説していますので、ぜひ参考にしてください。
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スマホの買い替えについては丁寧なアドバイスをしてくれた
ChatGPTがどのようなものかお分かりいただけたと思いますが、まったく使えないかと言われれば、決してそのようなことはありません。
たとえば、「現在、OPPO Reno5 Aを使っていますが、買い替えるなら何がおすすめですか?」と聞いたところ、以下のような回答がありました。
まず、スマホを買い替えるときは「予算」「用途」「ブランド」「スペック」「デザイン」の5つの項目で検討すべきだと教えてくれます。
これは、現在でも十分役に立つアドバイスなので、参考になりますよね。
もちろん、おすすめ機種は2021年のものになっていますが、サムスンGalaxy S21やiPhone 13シリーズ、Google Pixel 6シリーズなどをチョイスしており、決して悪い選択肢ではないと思います。
まとめ
いかがでしょうか? これほど話題となっているChatGPTですが、2021年までのデータしか学習していないので、今回のような質問をしても、あまり意味がないことがお分かりいただけたでしょう。
ちなみに、筆者が今回の質問をしたのは23年2月20日ですが、23年2月24日に同じ質問をしてみたところ、回答は少し変化していました。
今回は、なんと「2023年2月現在」で答えてくれましたが、またもや新規申し込みをすでに終了している「LINEモバイル」を推してきました。
前回はまだ「2021年9月以前のデータ」だという断りがあったのに、これは少しいただけません。
いずれにせよ、ChatGPTを利用するときは、回答を鵜呑みにすることなく、自分できちんと調べたほうがいいでしょう。