1台のスマホにSIMカードを2枚挿入する「デュアルSIM」システム。対応しているスマホは、iPhone 14をはじめGoogle Pixel 6A、Xperia 10 Ⅳなどメーカー各社から発売されている。ただ、身近にデュアルSIM派を掲げているユーザーは少数派ではないか。それゆえ、便利そうな仕組みではあるが実際、ユーザーがどのような理由で、デュアルSIM対応を選択しているかは社会的に明らかになっていない。今回は実態調査をもとに見えてきた、デュアルSIMユーザーの本音はどのようなものかを紹介する。
デュアルSIMユーザーは約40%! 検討ユーザーも多く、今後成長の予感
IoTに特化した格安SIMの提供やスマホ関連メディアの運営を行うIoTコンサルティングは、3月8日にデュアルSIMの利用に関する調査結果を発表した。
デュアルSIMの利用状況は、「利用している」と答えたのは38.2%で、半数に満たないことがわかった。ただ、「今後利用する予定」は40.4%と利用層と合わせれば、80%弱にも上る。デュアルSIMは、仕事用とプライベート用の使いわけや、有事の際に通信回線を切り替えるこができ、そうした特徴を好意的にとれているユーザーが多いことがわかった。
デュアルSIMの組み合わせは、「音声通話SIM+データ通信専用SIM」がトップで、つづいて「音声通話SIM+音声通話SIM」が支持を集めた。同社はその理由として、音声通話用とデータ通信用のSIMを使いわけたニーズの大きさや、電話番号の複数利用したい層の存在を示唆している。動画視聴にゲーム、ビジネスユーズなどスマホの利用スタイルが多様化する現代にこそ、デュアルSIMは有用性を発揮するのだろう。
利用理由1位は「バックアップがほしいから」、節約動機も肉薄
「デュアルSIMを利用する理由」の具体的な回答として、最も多かったのが「一方の通信回線が利用できないときのバックアップがほしいから」だった。充電ケーブルやポータブルバッテリーといったバッテリー関係の非常用は耳にするが、通信回線でも非常用を設けておきたいというニーズが一定割合あるようだ。僅差で2位となったのは「料金をお得にしたいから」という理由で、複数キャリアを利用することで単一キャリアの高額大容量プランとの契約を避けることができるのは、コスパ重視ユーザーにとってメリットとなる。
3月下旬にはドコモ、au、ソフトバンクの大手キャリア3社もデュアルSIMサービスを提供予定で、通信業界の潮流からもデュアルSIMの有用性・将来性の高さが伝わってくる。近い将来の主流になる可能性を秘めたデュアルSIMを、検討中のユーザーも関心の薄いユーザーも一度、しっかりとチェックしてみてはいかがだろうか。
出典元:【ロケホン】