あなたはマイナンバーカードを所持しているだろうか。マイナンバーカードとは個人情報が記載されたカードで、身分証明書としてはもちろん、自治体サービスや電子申請などさまざまなサービスで活用できる。しかし申請に手間がかかることや、身分証明は運転免許証などで事足りることも多いので、申請していない人も多いのではないだろうか。
全国の交付率は43.3%と少し低め
総務省が公開した「マイナンバーカード交付状況(令和4年4月1日現在)」によると全国のマイナンバーカード交付枚数はおよそ5,487万枚で、人口に対する交付率は43.3%と半分を下回っている。平成28年のマイナンバーカード交付開始から6年が経過しているが、まだまだ普及率が高いとは言えなさそうだ。総務省は都道府県ごとのマイナンバーカード交付率も発表しているので、ランキング形式でご紹介しよう。
第5位は47.1%で「滋賀県」。指令都市や特別区を除いた中核市の交付率ランキングでは、大津市が13位であり、県内に突出して交付率が高い市町村があるわけではないようだ。にもかかわらず滋賀県が全国トップ5に入るということは県全体でマイナンバーカードを利用している人が多いということだろう。
第4位は「東京都」。交付率は47.2%だが交付枚数でいえば約652万枚にまで上る。23区は全体的に交付率が高く、足立区以外はすべて平均を上回っている。最も交付率が高いのは「中央区」で56.1%だった。
ぶっちぎりの第1位は意外なあの都道府県だった!?
第3位は47.4%で「奈良県」。中核市の交付率ランキングでは奈良市が49.1%で第2位に。奈良県は交付率が全国平均を大きく上回る市町村が多いが、大きく下回っている場所もあり、交付率の地域差が見られた。第2位は48.3%で「兵庫県」がランクイン。兵庫県は全体的に高水準で、指定都市のランキングでは「神戸市」が51.1%で最も高かった。また、「特別区と市」のランキングでも「養父市」が75.7%で第2位となった。
交付率第1位に輝いたのは「宮崎県」。交付率は驚異の56.4%で唯一の50%越え。2位以下は僅差であるのに対し、宮崎県は大差をつけての1位となった。都城市は78.0%と全国で最も交付率が高い市で、交付率50%を超える市町村も多い。その背景には都城市を中心に県がマイナンバーカードの普及を促進しており、タブレットを活用した申請補助やカードの利便性向上などの取り組みが行われていたことが挙げられる。
マイナンバーカードは都市近郊や関西圏での交付率が高い傾向にあることが分かった。しかし宮崎県のように県や市が主体的に普及促進の取り組みを行うことで、交付率は飛躍的に向上できると考えられる。マイナンバーカードは県や市にとって都合がいいだけでなく、申請者にとってもメリットが大きいので、余裕がある時に申請しておくのが良いだろう。
出典元:マイナンバーカードの市区町村別交付枚数等について(PDF)【総務省】