マイナンバーカード今わかっていることまとめ – 23年5月・スマホ対応、24年秋・健康保険証と一体化

河野デジタル大臣は、2023年5月11日からマイナンバーカード機能をAndroidスマホに搭載できるようにするほか、2024年秋には健康保険証を廃止してマイナンバーカードに一本化することなどを、矢継ぎ早に発表しました。ほかにも運転免許証も一体化される予定ですが、この先マイナンバーカードはどうなるのでしょうか? そこで今回は、マイナンバーカードが将来どうなっていくのか、今わかっていることを解説します。

そもそもマイナンバーカードって何なの?

アナタはすでにマイナンバーカードを取得しているでしょうか? マイナンバーカードとは、12桁の個人番号(マイナンバー)を記録したプラスチック製のICカードのことです。

2022年9月末時点で、すでに約6,165万枚が交付されており、全人口の49%が取得していますので、ぼちぼち気になっている人も多いことでしょう。

●総務省「マイナンバーカード交付状況について」→こちら

まず、マイナンバーカードの表面には顔写真や住所、生年月日が記載されているので、公的な身分証明書として利用できます。

ほかにも、コンビニのマルチコピー機で住民票や印鑑証明書などが取得できますし、持っていれば何かと便利なのは間違いありません。

●J-LIS地方公共団体情報システム機構「コンビニ交付」→こちら

マイナンバーカードの表面には顔写真や住所、生年月日が記載されているので、公的な身分証明書として利用できる(筆者撮影)

裏面には12桁の個人番号(マイナンバー)が記載されているほか、ICチップが搭載されており、NFC対応スマホでも情報を読み込めるのが特徴となっている(筆者撮影)

24年秋には健康保険証が廃止され「マイナ保険証」に一本化される!

マイナンバーカードは便利な機能があります。まず、マイナンバーカードで健康保険証の利用申込を行うと、病院に行ったとき健康保険証を忘れても、マイナンバーカードが代わりに利用できます。

また、従来は結婚、転職、引っ越ししたとき一時的に健康保険証が手元にないときは、医療費をいったん全額支払う必要がありましたが、健康保険証を紐づけたマイナンバーカードがあれば、病院や薬局を普通に利用できるようになります。

さらに、将来的に患者の同意があれば、過去の薬剤情報や健診結果を医療機関や薬局側が確認できるようになり、より適切な医療を受けられるようになる予定です。

もちろん、病院や薬局でマイナンバーカードの健康保険証を読み取るには専用の機器が必要になりますが、まだ3割程度しか普及しておらず、残念ながら現状では小さい病院や薬局では利用できません。

●厚生労働省「マイナンバーカードの健康保険証利用について」→こちら

そんななか、2022年10月13日に河野太郎デジタル大臣は、2024年秋に現在のカード型の健康保険証を廃止して、マイナンバーカードと一体化した「マイナ保険証」に一本化すると発表しました。

これは、なかなか取得率の上がらないマイナンバーカードをさらに普及させるための措置と言われていますが、いずれにせよ、数年後にはカード型の健康保険証は発行されなくなり、マイナンバーカードが健康保険証に取って代わる予定なのです。

こちらのマークが表示されている病院や薬局なら、マイナンバーカードに紐づけた健康保険証を利用できる(画像は厚生労働省公式サイトより転載)

公金受取口座の登録で還付金などの受け取りもスムーズに!

以前、コロナ禍の特別給付金を受け取るとき、銀行口座の登録申請が必要になり、多大な費用と時間がかかって社会問題となりました。

しかし、マイナンバーカードには銀行口座を登録することができますので、今後、政府から給付金や還付金などが支給されるときは、スムーズにお金が受け取れるようになります。

なかには、自分の銀行口座を政府に握られることに不信感を持っている人もいるようですが、お金を受け取るだけの口座なので、普通の会社員なら何の問題もありませんよね。

どうしても不安だという人は、メインで使っている銀行口座ではなく、残高0円のネット銀行の口座などを登録しておけばよいでしょう。

マイナンバーカードには公金受取用口座を登録することができる。これにより、将来、特別給付金や還付金などの受け取りがスムーズに実行されるようになる(筆者撮影)

マイナンバーカードの必要性を感じない人の多くは、すでに運転免許証を持っている人が多いようです。しかし、そのような運転免許証も、将来、本人が希望すればマイナンバーカードに一体化できるようになります。

当初は2024年度末の実現を目指していましたが、もう少し前倒しできるとの情報もあり、マイナンバーカードの利用用途はさらに増えることでしょう。

運転免許証一体化のメリットとしては、引っ越した際にマイナンバーカードの住所変更を行えば、自動的に運転免許証の住所も変更されるほか、マイナンバーカードが運転免許証代わりになるため、不携帯リスクを減らせることができると見られています。

なお、運転免許証の一体化は行われますが健康保険証のように「一本化」される予定はなく、カード型運転免許証のほうも引き続き併用されるそうです。

運転免許証は一体化であり「一本化」ではないので、従来のカード型運転免許証が無くなることはない。また、マイナンバーカードへの一体化は、任意での申し込みとなる(筆者撮影)

23年5月11日からAndroidスマホでマイナンバーカード機能が搭載できるようになる!

河野デジタル大臣は、2023年5月11日からスマートフォンにマイナンバーカード機能を搭載できるようにすると発表しました。

これは、マイナンバーカードの公的個人認証サービスの電子証明書機能をスマホに搭載することで、スマホだけでオンライン行政手続きを行えるようにする措置です。

マイナンバーカードの強力な本人確認を使ったIDが発行できるので、健康保険証機能やコンビニでの各種証明書の取得、確定申告での利用などに利用できると考えられています。

具体的には、Suicaに紐づけることで改札口で高齢者かどうか瞬時に判断したり、コンサートチケットのQRコードなどが本人確認済みで提示できるなど、民間サービスでの活用も見込まれているといいます。

もし、カード型マイナンバーカードを持ち歩くかなくてよくなるのなら、かなり便利になるでしょう。もちろん、少し遅れるものの、いずれiPhoneでも実現される予定になっています。

2023年5月から、NFC対応Androidスマホにマイナンバーカード機能が組み込めるようになる。これにより民間サービスの使い勝手もかなりよくなると言われている(筆者撮影)

まとめ

いかがでしょうか? なかなか普及しないマイナンバーカードですが、将来は健康保険証がマイナンバーカードに一本化されるほか、運転免許証も一体化される予定です。

また、2023年5月にはAndroidスマホにマイナンバーカード機能を組み込めるようになるのも、なかなか便利そうですよね。

ちなみに、政府はマイナンバーカードを取得すると最大2万円分のポイントがもらえる「マイナポイント」キャンペーンを実施中です。

とりあえず、2022年12月末までにマイナンバーカードの取得申請をしておけば、最大2万ポイントがもらえる権利を確保できますので、どうせならたっぷりポイントがもらえるうちに申し込むほうがお得でしょう。詳しくはこちらの記事を参考にしてください。

藤原博文
編集・ライター。長年、パソコンやスマホ、サブカル関連雑誌の編集部を渡り歩いてきた編集者。個人的に株式、投資信託、FXなどの投資活動を活発に行っているほか、クレカや電子マネー、スマホ決済アプリなどのポイ活にものめり込み、最近はマネー系の記事も数多く手掛ける。

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