12月は債務整理をする人が最も多い時期だという。「任意返済」経験者へのアンケート結果によると、約半数が不満を抱いているそうだ。借金の今後の利息をカットしてもらい、長期分割で返済していく任意返済の方法に、どのような後悔の理由があるかは気になるところだ。今回は任意返済経験者へのアンケート結果についてお伝えしていこう。
任意整理はきつい! 約5割の経験者が不満の理由とは?
債務整理の情報メディア「債務整理SOS」を運営するホワイトベアー株式会社は、任意整理を後悔した人にアンケートを実施。12月8日に発表された調査結果によると、約5割の任意整理経験者が「不満」を抱いているという。
任意整理とは、債務整理の手続きの中で、最も多くの人に利用される手続き。最大のメリットは、債務が減額できることである。そのため大半の任意整理の経験者からは「やってよかった」という満足の声が寄せられている。
一方、「やらなければよかった」「後悔した」という経験者の意見も聞かれる。そこで「任意整理をしたことを後悔した」経験者49人を対象に2022年11月、アンケートを実施した。その結果、任意整理をした人の約5割(24人)が「クレジットカードが使えなくなった」「ローンが組めなくなった」ことに不満を感じていることが明らかになった。
次に多かった理由は、約3割の回答者が挙げた「返済総額や月々の返済額が減らなかった」である。
カードが使えなかったり、ローンを組めないことが不満な人は多いとはいえ、注意していただきたいのは「借り入れが可能」という甘い言葉に頼ることである。日本の貸金業法は、誰にでもお金を貸すことは禁止している。そのため融資が受けられる金融会社やローン会社は、決して国内には存在しないことになる。詳しくは、次の記事を参考にしていただきたい。
教えて!任意整理を後悔した後にどうした?
「任意整理を後悔した後にどうしたか」を尋ねると、7割以上が後悔しつつも「そのまま返済した」と回答した。将来、利息がカットされたことは大きなメリットになったことがうかがえる。
一方、2位以下に目を向けると、「自己破産をした」「もう1回任意整理をした」「個人再生をした」が続き、約3割を占めた。任意整理後に返済がきつくなり、自己破産や個人再生に切り替えたり、2回目の任意整理をしている様子が伝わってくる。
「自由にカードが使えない」「ローンで物を買えない」ことは、任意整理をする前に知っていたこととはいえ、不自由を感じる要素だろう。 銀行や信用金庫、消費者金融など、どこからもお金を借りられない人がすべきことについては、こちらの記事に詳しいので参照してほしい。
減額幅については、約3割の人が「思ったほど返済額が減らなかった」という不満を抱いている。弁護士や司法書士に依頼する前に、シミュレーションをしてもらった上で、任意整理を実施するか検討することがよいだろう。
出典元:任意整理しなければよかった…後悔するケースや原因、対処法を解説【債務整理SOS】