アコムでお金を借りたら「終わり」?借金歴がローンや転職に影響があるのか解説

アコムでお金を借りたら「信用情報機関に借金歴が一生残り、今後ローンを組むときや転職のバックグラウンド調査を受けた時に不利になるのでは?」と心配していませんか?
結論から言えば、アコムでお金を借りても「終わり」ではありません。借金歴は信用情報期間に残るものの、永遠に記録されるわけではなく、ブラックリスト入りと同義ではないためです。

アコムとは、三菱UFJフィナンシャル・グループに属する貸金業者のこと。金融庁に認可されており、2022年9月時点で、約154万4千件の利用者を抱える消費者金融です。(画像は「アコム」公式サイトより引用)

アコムでお金を借りただけでは、他のローンが組めない・転職時のバックグラウンドチェックで不利になる、といった悪影響はほとんどないでしょう。

しかし、アコムで借り入れたお金が借金であることに変わりありません。月々の返済額を少額にすることによっては「少額の借り入れなのに、いつまでも返済が終わらない」という状況に陥ることもあります。また、借金の使い方によっては多重ローンを抱える原因にもなります。

年利15%で20万円借り入れて毎月5,000円返済する場合、利息合計は7.7万円。借り入れたお金も考慮すると、完済までに約5年が必要です。さらに別の金融機関から借り入れをすると、毎月の負担額が増えて返済期間も長期化するリスクがあります

この記事では「アコムで借りたら終わりなのか」や、他のローンを組むときの影響についてのほか、アコムで借り入れる際の注意点などについて解説します。アコムの利用を検討する際にお役立てください。

アコムでの基本的なお金の借り入れ方法

アコムでお金を借りる方法は大きく分けて5つです。

アコムでお金を借りるには、電話・ネット・アコムATM・提携ATM・店頭窓口で申し込みが必要です。初回に必要な審査は最短30分。店頭窓口は相談できる安心感が、ATM・ネット・電話は手軽さやバレる可能性が低いのが魅力です

アコムでお金を借りたら「終わり?」 | 信用情報は5年で消える

アコムからお金を借りたことが原因で、他のローンを利用できなくなることはありません。お金を借りた後はきちんと返済し、信用情報に延滞などの記録がなければ「契約通りにお金を返してくれる優良顧客」として認知されます。融資の実績がなく信用度が未知の状態でも、アコムの融資を完済できれば信用を高めることが可能です。

一方で、複数の金融機関に相談しても借り入れが出来ない場合は「ブラック」と考えられます。ブラックは3種類あり、詳細は以下の通り。

・申し込みブラック:短期間に複数の借り入れをした場合に該当。金融機関の審査で不利になるが、6カ月で解消される。
・延滞によるブラック:過去にローンの延滞が発生した場合に該当。個人信用情報期間に1~5年間は情報が保管される。
・債務整理によるブラック:自己破産・個人再生などの債務整理を行った場合に該当。信用情報が10年間保管されます。

信用情報機関とは、クレジットやローンなどに関する取り引きを登録・管理する団体のこと。CICはローン・クレジット事業を行う会社を会員としています。(画像は「CIC」公式サイトより引用)

万が一、延滞してしまった場合も、信用情報機関に登録された情報は「5年」を目安に消えます。つまり、ブラック状態であっても、「5年」が経過すると各種ローンが組める可能性が高いということ。よって、アコムからお金を借りて仮に延滞したとしても「終わり」ではありません。

アコムでお金を借りたら「高額な利息が付いて返済が追いつかなくなる」のでは?

アコムでお金を借りても、上限金利18.0%なので返済が追いつかないほどの利息が付くことはありません。

アコムのカードローンやキャッシングは総量規制の対象となり、年収の3分の1が借入額の限度。貸金業規制法もあるため、返済能力を大きく超える借り入れはできず、法外な金利をとられる心配はありません

月々の返済額や利息に不安がある場合は、アコム公式サイトの返済シミュレーションで計算してみましょう。

アコムで100万円を借り入れる場合は、年利が15%・返済回数が最大で78回となっています。筆者が100万円を78回かけて返済するシミュレーションをしたところ、毎月の返済額は20,144円でした。(画像は「アコム」公式サイトより引用)

冒頭で解説した通り、毎月の返済額が少額すぎる場合、たとえば20万円を借り入れ(年利15%)、毎月5,000円ずつ返した場合、返済が終わるまでには約55カ月かかり、利息が7.7万円になります。 借りた人の経済状況によっては利息額だけでも馬鹿にならないでしょう。

また、返済期間中に別の金融機関から借り入れると多重ローンになります。

こうした状況に陥らないよう、アコムでは借入時に金利について詳しい説明があります。つまり返済が終わらない・多重債務を抱えるといった状況は、返済計画の立て方に原因があるということです。

この章では、返済を長引かせない方法や、追加借り入れをしたときの対策について解説します。

最低返済額を低く設定しすぎている | 無理のない範囲で返済額を上げたり一括返済する

毎月の最低返済額を低く設定しすぎると、返済が中長期化する原因になりかねません。返済額はなるべく高くし、なおかつ余裕にある時に繰り上げ返済や一括返済を検討しましょう。

追加借り入れをしている | 借金減額のさまざまな措置も検討

アコム以外からの追加借り入れを始めると、元金と利息や支払日の把握が難しくなるため延滞のリスクが高くなります。アコム以外の追加借り入れを検討する場合は、借り入れる前にファイナンシャルプランナーや各種公的機関などに生活再建(家計の見直し)について相談するのがいいでしょう。

すでに多重ローン状態であり返済が追い付かない場合、借金減額に関するさまざまな手段を検討し弁護士に相談を始めるのがおすすめ。最悪の場合は債務整理の検討も必要です。なお、債務整理について詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。

アコムの取り立ては恐ろしい? | アコムは「闇金」とは異なります

アコムは違法金融業者の闇金とは異なり、金融庁から認可を受けた正規の「安全」な貸金業者です。そのため、取り立てに関しては以下の行為が規制されています。

・正当な理由がなく、不適当な時間帯(午後9時から午前8時)に取り立てを行うこと
・勤務先などの居宅以外の場所に電話や訪問を行うこと
・債権の取立てにあたり、人を脅かしたり困惑させること
参考:金融庁「ヤミ金融対策法のポイント」

映画やドラマで見るような恐ろしい取り立ては法的に禁止されており、実際にアコムでも行っていないのでご安心ください。

アコムの借金歴は住宅ローン審査や転職のバックグラウンドチェックに影響する?

アコムで借金歴があってもきちんと返済をしているホワイトであれば、住宅ローン審査などに影響することはありません。ブラックの場合は、以下のチャートに沿って自分の現在のステータスを診断してみましょう。

申し込みブラックで6カ月経過、もしくはブラックでも5年(自己破産は10年)経過していれば、信用情報機関の情報の保管期限が経過しており、新規借り入れに際して問題はありません

なおアコムでの借り入れが転職に不利になることも、まずありません。前職の実績や勤務状況を確認する「リファレンスチェック」を行う企業は増えていますが、借金歴など採用候補者の背景を細かく調査する「バックグラウンドチェック」は減少傾向です。そのため「きちんと返済している」前提ならば、過剰に心配することはないでしょう。

まとめ

アコムは正規の貸金業者であり、違法な取り立てや法外な利息の心配はありません。よって、アコムでお金を借りたことと「終わり」は同義ではないと言えるでしょう。

筆者は実際にアコムで借り入れをした経験があります。出費がかさみ、どうにもならずに10万円の融資を受けました。毎月1万円ほどを返済し、約1年で完済しましたが、その間は違法な取り立てはありませんでした。

自分の収入に応じた節約・増収による返済計画がきちんとあれば、返済が終わらないといった状況や多重債務となることはほとんどありません。アコムは一時的な金欠を解消できる手段として、必要時は利用を検討してみましょう。

※サムネイル画像(Image:oatawa / Shutterstock.com)※画像は一部編集部で加工しています

監修日:2023年2月17日

恩田雅之/オンダFP事務所・ファイナンシャルプランナー
2004年3月にNPO法人日本FP協会のCFP®資格を取得し同年6月、札幌にて「オンダFP事務所」を開業。初心者向け資産運用に関するセミナーと投資信託など資産運用を中心とした記事の執筆及びクレジットカード、カードローン、暗号資産、住宅ローンなどの記事監修を中心に活動中しています。セミナーと執筆では初心者の方にもわかりやすいよう平易な言葉を選んだ説明に心がけています。

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