最近、買い物をする際に必ずと言っていいほどついてくるのが”ポイント”だ。たとえば、ポイント発行額首位の楽天ポイントの発行数は、2022年に約6,200億となり、日本の経済に少なからず影響を与えている。それに迫る勢いで伸びているのが、QRコード決済アプリ最大手の「PayPay」が発行する「PayPayポイント」だ。そこで今回は、PayPayポイントの発行数が加速している理由を分析してみよう。
前年比1.5倍見込み! 約10カ月で5,000億ポイントを発行
2023年2月16日、PayPay株式会社は、2022年4月から約10カ月でPayPayポイントの発行額が5,000億ポイントを突破したことを発表した。また、2022年度の年間発行額は、前年度比約1.5倍増の6,000億ポイント規模となる見通しだ。
PayPayは、2022年4月に名称を「PayPayボーナス」からPayPayポイントに変更するとともに、ソフトバンクや「Yahoo!ショッピング」などグループのサービスとの連携を強化した。また、QRコード決済でも順調にユーザー数を伸ばし、2023年2月6日時点で登録ユーザー数5,500万人を突破。国内シェアトップのアプリに成長し、一気に”経済圏”を広げた。
現在、国内でのポイント発行額No.1は楽天ポイントだ。楽天ポイントは、ネット通販大手の「楽天市場」と楽天カードの利用を軸にしたポイントサービス。安定して発行数は増加しているものの、やはり、PayPayの急加速には及ばない。
マイナポイントと地方自治体と連携したキャンぺーンが加速に
PayPayは独自のキャンペーンも数多く開催され、その賞品の多くがポイント付与だ。年数回行われる大型キャンペーンでは、抽選で決済額の100%のポイントが還元されることもある。その度にSNS上でも話題になり、ユーザー数もポイント発行数も伸ばしたことが、約10カ月で5,000億ポイント発行の理由のひとつだろう。
さらに、総務省のマイナポイント事業では、PayPayがマイナポイントの受取先に選べたことで、多くのユーザーが利用。1ユーザーにつき最大20,000ポイントと高額だったことにより、ポイント発行額も大きく増加した。また、全国の地方自治体と連携したキャンぺーンでは、対象地域での買い物や食事をPayPayで支払うと、決済金額の最大40%のポイントが付与されるものもあり、多くのユーザーに利用された。
楽天カードを利用し、楽天市場で買い物するなどで楽天ポイントを効率的に利用する人が多く、「楽天経済圏」という言葉が世間一般に広く知られているが、もうすぐ「PayPay経済圏」もメジャーな用語として対等に扱われるだろう。2023年、ますます勢いが増しそうなPayPay。もうすでに、多くの人がPayPay経済圏で生活している可能性も高いのかもしれない。
引用元:【PayPay株式会社】
引用元:【楽天グループ株式会社】
※サムネイル画像は(Image:「PayPay」公式サイトより引用)