コンビニやスーパー、はては地方にある道の駅まで。キャッシュレス決済はもとより、QRコードを用いたスマホ決済の対応エリアは着実に広がっている。いまでは、キャッシュレス決済非対応の店舗を珍しく感じるほどだ。そうしたキャッシュレス決済の社会基盤が整いつつあるなか、さまざまなスマホ決済サービスが誕生した。PayPayに楽天Pay、au PAYやd払いなどの携帯キャリア系、ファミペイをはじめとした小売系など個性豊かなサービスが並ぶ。そのようななか、スマホ決済界隈で顕著になっているのが「スマホ決済サービスの併用」である。
主流になりつつある、スマホ決済サービスの併用
2月21日、MMD研究所がスマホ決済サービスに関する調査結果を発表した。18歳から69歳の男女25,000人を対象とする大規模なリサーチによって得られたのは、スマホ決済サービスの併用傾向をはじめとした決済状況の“いま”である。
まず、普段の決済状況だが、現金支払いが85.6%と首位で、クレジットカードが70.8%、スマホ決済が49.8%と続いている。現金の支持が根強いものの、キャッシュレス決済も存在感を示していることがわかる。なかでもスマホ決済は、2022年1月期から6.2ポイント増加しており、この増加幅は他の決済方法にはない異例の数値だ。
キャッシュレス決済の先駆的存在といえるクレジットカードは、同期間で1.2ポイント増、カード型の交通系電子マネー・カード型の交通系以外の電子マネーが減退している傾向から察するに、キャッシュレス決済の主流をスマホ決済が担う可能性は大いにある。
加えて、スマホ決済には複数サービスを併用する傾向にある。複数派はQRコード決済サービス領域では52.2%、スマホ非接触決済サービス領域では42.7%と約半数にいたっている。スマホ決済サービスの平均利用個数は2.7個と、2個ないし3個を併用するユーザーもいることがわかった。
QRコード決済ではPayPay、非接触決済ではモバイルSuicaが人気!
スマホ決済サービスの人気銘柄だが、QRコード決済のトップはPayPay。半数のスマホ決済利用者に支持される理由は、アプリの起動速度やキャンペーンの豊富さなど機能面・イベント面を含めた総合力にあると考えられる。非接触決済サービスでは、モバイルSuicaが首位を獲得した。JRを通勤通学利用する層をベースにもち、決済対応店舗の多さも支持される要因だろう。
スマホ決済は絶賛成長中の領域なだけに、各種銘柄には長所も短所もあるに違いない。それだけに、複数サービスを併用しながらシーンに応じて、スマホ決済を選択することで快適な暮らしを実現しているのかもしれない。
出典元:【MMD研究所】
出典元:【オリコン顧客満足度調査】