アナタはちゃんと年金の保険料を払っているだろうか? 年金に加入していれば「ねんきん定期便」が届いているはずなので、年金保険料の納付状況を確認できるはずだ。でも、年配の人には「ねんきん特別便」というものも届いているはず。これっていったい何が違うのだろうか? そこで今回は「ねんきん定期便」と「ねんきん特別便」の違いについて解説したいと思う。
年金の納付状況を確認するにはどうすればいい?
アナタは年金の保険料を毎月ちゃんと支払っているだろうか?「もらえるかどうかわかないし……」なんて理由で放置していると、将来、大損するかもしれないので、若い人ほど年金のことをちゃんと把握しておいたほうがいい。今では10年払えば受給資格が得られるので、→こちらの記事を確認してみよう。
自分の年金の状況を知りたいなら、まずは「ねんきん定期便」を確認すべきだ。この「ねんきん定期便」は年に1回誕生月に年金制度加入者の個人宛住所に届く年金記録のお知らせである。中身を確認しないで捨ててしまうとあとで後悔することになるかもしれないぞ。でも、なかには「ねんきん特別便」というものが届いている人もいるはずだ。この2つはいずれも年金の加入状況について確認できるものだが、いったい何がどう違うのだろうか?
「ねんきん定期便」は年金保険料納付についてのお知らせ
それでは、まず「ねんきん定期便」について解説しよう。「ねんきん定期便」は、平成21(2009年)年4月から始まった制度で、年に1回誕生月に年金加入者のところに届く年金記録の通知ハガキである。確認できるのは、「氏名」「生年月日」「住所」「年金加入期間」「老齢基礎年金・老齢厚生年金の見込み額」「これまでの保険料納付総額」「直近1年間の保険料納付状況」「会社員・公務員は勤務全期間の標準報酬月額・標準賞与額(おおよその給与・賞与)」だ。
もし、名前の読み方や生年月日が間違っていると他人と混同されかねないし、標準報酬月額・標準賞与額が少ない場合は、勤務先の届け出が間違っている可能性もある。最悪の場合、ブラック企業が年金だけ給与から天引きして実際には年金保険料を納付していなかったなんてケースもあり得るのだ。もし、間違いに気が付いたらすぐに年金事務所に相談しよう。
なお、35歳、45歳、59歳のときには、20歳からの納付状況をすべて記録したものが封書で届くようになっているし、50歳以上になると、今の給与や今の状態で60歳まで過ごした場合の年金見込み額も記載されている。将来に不安があるなら、なおさら今からでも自分の年金の納付状況を確認していたほうがよいだろう。ねんきん定期便について詳しく知りたいなら→こちらの記事を参考にしてもらいたい。
ねんきん特別便は“宙に浮いた年金記録”を確認するのが目的
それでは、「ねんきん特別便」とはどんなものだろうか?「ねんきん特別便」は、社会保険庁が平成19年(2007年)12月から平成20年(2008年)3月まで、年金の加入記録の確認を目的に送付した封筒のこと。年金保険料を納付した記録があるのに基礎年金番号に統合されていない約5,000万件の“宙に浮いた年金記録”を確認する目的で発送された。
現在のようにマイナンバーで個人が簡単に特定できない時代には、名前の漢字入力ミスや読み仮名の間違い、同姓同名の記録が混同されて記録されたりすることがあったのだ。この「ねんきん特別便」によって、誰のものか分からない宙に浮いた年金記録の「名寄せ」作業が行わた。したがって、当時、まだ年金を払っていなかった人のところに「ねんきん特別便」は発送されていない。
いかがだろうが?「ねんきん特別便」は10年以上前に発送されたもので、現在届くのは基本的に「ねんきん定期便」だけである。「ねんきん特別便」は、加入期間の確認や年金記録が抜け落ちていたり給与額が異なっていないかを確認するのが目的だ。これに対し「ねんきん定期便」は「老齢基礎年金・老齢厚生年金の見込み額」「直近1年間の保険料納付状況」を確認するためのものであり、35歳、45歳、59歳時に送られてくる「ねんきん定期便」では、「これまでの保険料納付総額」「勤務全期間の標準報酬月額・標準賞与額(おおよその給与・賞与)」も分かるようになっている。
いずれにせよ、自分で納めた年金保険料の記録が、間違っていないか、しっかり確認するようにしたい。
●日本年金機構(公式)は→こちら