電子マネーの登場により、われわれの生活はより便利になった。利用できる幅はどんどん広がり、買い物はもちろんのこと、個人間の送金として利用する人もこれからどんどん増えていくのではないだろうか。それでは、MMD研究所が18~59歳の就業している全国の男女6,080人を対象に行った調査をもとに、利用者は「個人間送金」の際に、どのような電子マネーサービスを使っているのかを見ていこう。これから利用を検討している人はぜひ参考にしていただきたい。
やはり1位は「PayPay」! 「楽天ペイ」や「d払い」も人気
MMDの調査によると、「電子マネー機能を使っており、個人間送金を利用したことがある」と答えた人は全体の31.6%となった。「電子マネー機能を使っており、個人間送金をできることは知っていたが、一度も利用したことがない」人も同数の31.6%で、6割超の人が個人間送金の機能を認識していることがわかった。
また、「個人間送金を利用したことがない」という人に利用意向をたずねた質問では「利用したい」が4.0%、「やや利用したい」が22.5%であった。年齢・性別ごとにみると、全体的に若年層のほうが個人間送金の利用意向が高い傾向にあることもわかった。
それでは、利用経験のある回答者たちが使用したのはどの電子マネーであるかを確認していこう。
1位は「PayPay」で77.8%と圧倒的な支持を得ていることがわかる。やはり国内普及率の高いサービスだけあり、利用者数はかなり多いといえるだろう。ちなみに、筆者もPayPayでの個人間送金経験者。送金の手間が少なく、「こんなに簡単なの!?」とかなり驚いた。
2位は「楽天ペイ」で32.0%だった。こちらも人気サービスだけあり、利用者も一定数いることがうかがえる。3位は「LINE Pay」(28.1%)。送金の際にはメッセージが送れるなど嬉しい機能も存在する。4位は「d払い」で23.6%。ドコモユーザー以外も使えるサービスという点も票を集めた理由のひとつといえるだろう。
これまでは、銀行などで少し大きい額の際に利用するイメージの強かった「送金」という行為。だが、スマホ一つでカジュアルに行える個人間送金であれば、日常のちょっとした場面での使用が増えることになりそうだ。MMD研究所の調査では、利用したことのあると回答した人を対象に、「個人間送金を利用したことのあるシーン」についても回答を集めている。
一番多かった利用シーンは、「家族・友人に少額のお金を借りた後の返済手段」(49.4%)という回答。やはりこれまでの送金と違い、少ない額を送り合える点が支持を集めたといえる。たしかに、小銭は必要な時に足りない、ということが多いように感じる。個人間送金であれば、スマホに入力するだけでお金を返すことができるため、かなり便利といえるだろう。
2位は「飲食会計の割り勘」(44.2%)。割り勘は細かい額まで必要になる場合が多いため、こちらも小銭がなくとも支払える点が評価を受けたと考えられるだろう。3位は「行事やイベントでの集金」(29.0%)。集金の際は一気にお金が集まるため、管理の手間もかかるといえる。個人間送金であれば、データ上で取引ができるためかなり楽に集金できるようになるのではないだろうか。
4位の「複数で旅行した際の精算」は25.9%。割り勘と同様の理由で票を集めたのではと想定される。5位には「仕送り」(19.3%)。連絡先を端末内に登録していれば送金できるといったサービスが多いため、わざわざ銀行やATMまで行かずとも送金できる手軽さが票を集めた理由だろう。
利用シーンをみていくと、個人間送金がいかに便利かをあらためて感じた。まだ利用したことのない人は、一度使用することをオススメしたい。
出典元:給与デジタル払いの認知度は52.0%、利用意向は33.6%、個人間送金31.6%が利用経験あり 個人間送金を利用したことがあるサービスの上位は「PayPay」「楽天ペイ」「LINE Pay」【MMD研究所】