便利だが、時にトラブルの種にもなるクレジットカードなどのキャッシュレス決済。MMD研究所がスマートフォンを所有する15~59歳の男女2,231人を対象にキャッシュレス決済でトラブルに遭った経験を尋ねたところ、「トラブルに遭ったことがある」と回答した人が18.4%にのぼることが明らかになった。
キャッシュレス決済、最も多いトラブルは「不正利用」
キャッシュレスといえばクレジットカードのほか、Suicaやnanacoなどの電子マネーや、PayPayなどのQRコード決済、QUOカードなどを含むプリペイドカードなどがある。調査対象のうち約2割がキャッシュレス決済でトラブルに遭った経験があることから、人ごとではなく、誰しも陥る可能性があることがわかる。
トラブルの種類として、最も多かったのが「クレジットカードの不正利用」で26.0%の人が経験していた。次に「フィッシング詐欺」が14.4%、「なりすまし」が13.6%、「QRコード決済の不正利用」が12.2%、「ネットショッピング詐欺」が11.9%、「スキミング」が10.9%と続く。設問が複数回答可であることを考えると、具体的な手口として1番多いのはフィッシング詐欺のようだ。金融機関やカード会社などを装ってメールを送信し、「カードの有効期限が近づいています」「キャンペーンに当選しました」などといった文句で偽サイトへ誘導。その先でカード情報を盗まれ、悪用されてしまうといったケースだ。
賢いキャッシュレス被害への対策は?
調査では、キャッシュレス決済で不正利用被害に遭わないためにしていることについても尋ねている。被害対策として1番多かったのは「利用明細をこまめに確認するようにした」で、24.8%の人が行っているようだ。身に覚えのない利用に気づくことができれば、カード会社に問い合わせて保証制度でサポートしてもらうことができる。問い合わせの際は、事前に家族が利用していないかなども確認しておこう。
被害対策で次に多かったのは「利用通知がメール、アプリで届くようにした」で16.8%の人が行っている。利用していないにもかかわらず通知が届けば、迅速な対応を取ることができる。ほかにも「定期的に銀行口座の出入金と残高の確認」を行っている人も14.8%、「クレジットカードに二段階認証を設定した」という人も11.7%いた。
しかし、一方で「とくに、これと言って対策は講じていない」と答えた人は51.0%と半数以上にのぼった。「自分は大丈夫」と過信しすぎて、被害に遭わないように注意したい。
出典元:2022年版:スマートフォン利用者実態調査 第2弾【MMD研究所】