ある調査で「企業がビジネス上で最も注目しているSNSメディア」のランキングが発表された。そのランキング自体は比較的、納得のいく順位だったのだが、ここで消費の次世代となる「Z世代」と相性が良いと思うSNSメディアにターゲットをしぼると、結果が大きく異なることが明らかとなった。
これまで「うちの会社はSNSを」活用しているよ」と、InstagramやTwitterの更新だけで安心していた企業担当者も、うかうかしてはいられなくなりそうだ。
今回は、移り変わりの早いSNSの潮流の中で、企業が最も注目する「Z世代と相性の良い最新のSNSメディア」情報を紹介していきたい。
企業担当者が注目している第1位は「Z世代」
テテマーチ株式会社が、企業の経営・経営企画・広告・宣伝・販促・広報・IR・ブランディング・企画・調査・マーケティング職に就く20~50代300人を対象に行った調査によると、企業が最も注目する世代は「Z世代」であることが明らかになった。現在の消費の中心世代である「ジェネレーションX世代」や「ミレニアル世代」を抑え、26.7%と4分の1以上の企業担当者が「次世代の消費の中心」として、Z 世代に注目しているのだ。
そして、企業の担当者が「ビジネス上で最も注目している、SNSメディア ランキング」では、1位が31.0%で「Instagram」、2位には「Twitter」で25.3%、3位「TikTok」は15.3%、4位「Facebook」は14.0%、という結果に。おおむね、近年流行しているSNSの人気順位と同じような結果となった。
ここまでは比較的順当なランキング結果なのだが、「企業が最も注目するZ世代」にターゲットをしぼって見ると、異なる結果となるようだ。
「Z世代と相性が良いと思うSNSメディアは?」の質問(複数回答)では、なんと「TikTok」が40.3%となりトップに躍り出るのだ。「最も注目しているSNS」では、1位となった「Instagram」も38.3%と善戦するのだが、TikTokの驚異的な伸びには敵わなかったようだ。
「Z世代=TikTok」というイメージは、今回の調査結果で確立されたものの、企業担当者を悩ますのは「Z世代へのアプローチ方法」だ。
Z世代の「好みがわからない」「流行の変化が早い」と、頭を抱える企業担当者は合わせて52.4%と過半数を占める。その他「行動がわからない」が23%、「流行がわからない」が17.3%など、悩みの種は尽きないようだ。どのようにTikTokを活用して、Z世代にアプローチしていくか、Z世代の思考や行動パターンの把握や理解までは、企業側が追いつけていない現状が浮き彫りになった。
古くは手紙やダイレクトメール、それがメールになり今はSNSと変化が著しい、ターゲットへのアプローチ手段。目まぐるしく変化するSNSのトレンドを前に、Z世代に「何かしたいが何をしたらいいかわからない」という嘆きを、つい口にしたくなるのもうなずける。コミュニケーションとしてはもちろんのこと、情報収集としても高いレベルでSNSを使いこなすZ世代に、企業はいかなる手段でアプローチするのか。
今後のZ世代に向けた企業が展開するSNSメディアに注目していきたい。
出典元:テテマーチは→こちら
※サムネイル画像(Image:Emre Akkoyun / Shutterstock.com)