結局どこがいい? ahamo、povo、LINEMO、 3大キャリア格安20GBプランを比較してみた!

ドコモの「ahamo(アハモ)」、auの「povo(ポヴォ)」、ソフトバンクの「LINEMO(ラインモ)」3大キャリアの格安20GBプランが2021年3月に一斉にサービスを開始した。今や誰もがスマホの料金を見直さないと損する時代である。そこで今回は、3大キャリアの格安20GBプランに焦点を当て、何がどのように違うのか? どんな人にどのプランが向いているのか解説しよう。

まずはahamo、povo、LINEMOの共通点を確認しておこう!

 2021年3月、ソフトバンクの「LINEMO(ラインモ)」、auの「povo(ポヴォ)」、ドコモの「ahamo(アハモ)」が一斉にサービスを開始した。いずれのプランも20GBで月額3,000円程度という激安価格。従来の料金の半額程度で利用できるのだから、3大キャリアユーザーなら乗り換えを検討すべきだろう。だが、これら3大キャリアの格安20GBプランはネット申し込みのみで、今までように店頭で申し込んだり電話でサポートを受けたりすることはできない。しかも、キャリアメールや留守番電話が使えなかったり、家族割や光回線割なども受けられなかったりするので、まだ様子見だという人も多いだろう。そこで今回は、3大キャリアの格安20GBプランは、いったい何が同じで何が違うのかじっくりと解説したいと思う。
 まず、3社の共通点はいずれもネット申し込みだけで、店頭での受付やサポートは受けられないこと。次にデータ通信量の上限はいずれも20GBであり、20GBを超えると1Mbpsの低速になるが、データ量1GBを550円で追加できる。そして、キャリアメールや留守番電話サービスは使えないことである。また、次世代移動体通信規格の「5G」についてはいずれも対応(povoは2021年夏以降)する。

■3大キャリア格安20GBプランの共通点
【申し込み方法】ネットのみ(店頭はNG)
【店頭サポート】なし
【データ通信量】月20GB
※20GBを超えると1Mbpsの低速になる
【データ量追加】1GB/550円
【キャリアメール・留守電】なし
【5G対応】あり
※povoは2021年夏以降対応予定

(Image:ahamo.com)

ahamoだけが1回5分かけ放題込で月額2,970円。完全かけ放題は月額1,100円で追加できる。また、海外ローミングも20GBまで無料で利用できるのが特徴。ただし、データの書き換えだけで利用できる「eSIM」には非対応(検討中)で物理SIMのみ。また、家族割や光回線割はカウントのみ有効で割引きはない

(Image:povo.au.com)

povoは、電話かけ放題などを別料金のトッピングにすることで月額2,728円を実現。1回5分かけ放題は月額550円、完全かけ放題は月額1,650円、1GB追加は550円、データ使い放題24時間は220円で追加できる。光回線割はなし、家族割は2021年夏までに加入した場合のみカウントされる(割引なし)

(Image:linemo.jp)

LINEMOも、かけ放題は別料金で月額2,728円。LINEアプリのデータ通信をカウントしない(LINEギガフリー)ため、LINEの通話はかけ放題となるのが大きな特徴。ただし、家族割や光回線割は非対応でソフトバンクやワイモバイルからの乗り換えでも、スマホのSIMフリー化が必要になる

 3大キャリアの格安20GBプランはよく似ているが、かけ放題については大きく異なる。まず、ahamoは月額2,970円だが、povoとLINEMOは月額2,728円と微妙に安い。これはahamoが1回5分かけ放題込なのに対し、povoとLINEMOは1回5分かけ放題が別料金(月額550円)のオプションになっているため。もちろん、電話はほとんど使わないという人ならpovoやLINEMOのほうがお得だが、1回5分かけ放題込で考えるとahamoのほうが月308円ほど安くなる。さらに、完全かけ放題の料金も、ahamoが月額1,100円なのに対しpovoとLINEMOは月額1,650円と550円も高い設定になっているので、電話をよく利用する人ならahamoがオススメとなる。
 とはいえ、LINEMOはLINEアプリのデータ通信がカウントされないため、LINEアプリでの通話がかけ放題になること。また、現在LINEMOはキャンペーンによって1回5分かけ放題と完全かけ放題が1年間550円割引きで利用できることは考慮しておきたい。LINEMOについては→こちらで詳細を確認してほしい。

3大キャリアの格安20GBプランの比較表。電話かけ放題が不要ならpovoやLINEMOが安いが、電話かけ放題込で考えるとahamoが安くなる。まずは、ここが大きな判断材料となるだろう

 3大キャリアの格安20GBプランの違いはほかにもある。まず、気になるのが家族割と光回線割であろう。ahamoは家族割と光回線割については割引きこそないものの、ドコモから乗り換えてもカウントはされる。ahamoの詳細については→こちらで確認してほしい。これに対しpovoは、2021年夏までにauから乗り換えた場合のみ家族割がカウントされる(割引はなし)が、光回線割は非対応。そして、LINEMOはいずれも非対応となっている。
 次に、利用できるスマホについても確認しておきたい。まず、iPhoneについてはpovoとLINEMOが「6s」以降が利用可能だが、ahamoは一部制限はあるものの「6」から利用できる。ただし、povoのiPhone対応には注意が必要なので→こちらを参考にしてほしい。次に、Androidスマホは基本的にVoLTE対応機種なら利用可能だが、それ以前の古い機種はいずれのキャリアでも使えない。また、ahamoとpovoはVoLTE対応機種であればSIMカードの交換すら不要な場合もあるのに対し、LINEMOはソフトバンクやワイモバイルのスマホであっても、SIMロック解除が必要になる点は注意したい。
 最後に、データの書き換えで開通できるスマホ内蔵型SIMの「eSIM」に関しても注意が必要だ。povoやLINEMOはeSIMに対応しているのに対し、ahamoは非対応となっている。とくにeSIMはApple Watchのセルラー通信に関わる部分なのでApple Watchユーザーは気を付けてほしい。

(Image:docomo.ne.jp)

ドコモの「ファミリー割引」は申し込み可能だが割引がなく、「みんなドコモ割」もカウント対象になるが割引はない。そして「ドコモ光セット割」はペア設定可能だが割引はない。気になる家族間通話に関しては、ドコモの家族からahamoには無料通話可能だが、逆は通話料がかかる可能性がある(5分超の場合)

(Image:linemo.jp)

ahamoやpovoが、同キャリアのスマホならそのまま利用できることが多いのに対し、LINEMOではソフトバンクやワイモバイルで購入したスマホであっても、SIMロック解除が必要になる

月20GBも使わないなら格安SIMという選択肢も!

 いかがだろうか? 3大キャリアの格安20GBプランはよく似ているが、細かい部分は意外と対応が異なっているのがお分かりいただけだろう。じっくり比較して自分の条件に合ったものを選んでほしい。とはいえ、3大キャリアの格安20GBプランはいずれも20GBの大容量を利用するプランである。容量に余裕があることはいいことだが、現状、20GBも使っていないという人は無理をする必要はない。もし、3GB〜10GB程度でいいなら、「IIJmio」「OCN モバイル ONE」「nuroモバイル」といった格安SIMの方が遥かに安いのだ。詳しくは→こちらを確認してほしい。また、「やっぱりネット申し込みは不安……」という人には、店頭申し込みも可能な「ワイモバイル」や「UQ mobile」といったサブブランドがオススメ。詳細は→こちらで確認できる。
 なお、本文の価格はすべて税込である。

●ソフトバンク「LINEMO」(公式)は→こちら
●ドコモ「ahamo」(公式)は→こちら
●au「povo」(公式)は→こちら

文=すずきあきら/編集・ライター

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