発行枚数2,500万枚以上を発行し、もはや国民的クレカとも言える「楽天モバイル」。でも、楽天カードを持っているといったいどんなメリットがあるのだろうか? 何かデメリットはないの? そこで今回は、最新の変更点も含めて、楽天カード9つのメリットと6つのデメリットを詳しく解説しよう。
すでに2,500万枚も発行されている楽天カードとは?
「楽天カード」は楽天市場を中心とした楽天経済圏の中核を担う楽天公式クレカである。
2021年12月時点で2,500万枚以上を発行し、すでに国民的クレカとも言える楽天カードだが、主に年会費無料のノーマルカード、年会費2,200円のゴールドカード、年会費1万1,000円のプレミアムカードの3種類がある。
ほかにもたくさんの提携カードもあるし、ヘビーユーザー向けのブラックカード(年会費3万3,000円)などもあるが、こちらは完全インビテーション(招待)の特殊なカードだ。
そこで、今回は楽天カード「ノーマルカード」「ゴールドカード」「プレミアムカード」の3種類に限定して、そのメリットとデメリットを紹介したいと思う。
【1】楽天カードは審査に通りやすい
楽天カードは2,500万枚も発行されていることからも容易に想像できるが、ノーマルカードの審査はさほど厳しくないようだ。
その根拠は、申込み条件が「18歳以上(高校生を除く)」のみである点。公式サイトにも「主婦・パート・アルバイトでも、申し込み可能」と明記されている。
もちろん、多重債務者や安定した収入がない人は難しいだろうが、パートやアルバイトなども含め誰でも手軽に持てるのが、楽天カードの大きなメリットであろう。
【2】ノーマルカードは年会費が永年無料
最近のクレカは年会費無料と言いつつ、よく調べてみると年に1回利用するのが条件だったりするので、クレカの管理には注意が必要になる。
しかし、ノーマルカードの年会費は本当に永年無料なので、1年間まったくカードを使わなかったとしても、年会費を取られることはない。これなら何枚もクレカを持っている人や、楽天カードを2枚持っていても安心できるだろう。
もちろん、ゴールカードやプレミアムカードなどは、もう少し審査も厳しいし年会費も必要になる。
【3】ポイントの有効期限が実質無期限で使える! 使えるお店や手段も多い
楽天カードを利用して貯まる楽天ポイントは「通常ポイント」で、有効期限は付与された月の翌年同月の前月末日まで(約1年)となっている。
最近はセゾンカードのように、有効期限のない「永久不滅ポイント」などもあるので、やや期間が短いと感じるかもしれない。
しかし、楽天ポイントは有効期限までに新たなポイントを獲得すれば、期限が1年間延長されるので、楽天カードを使い続ける限り、実質有効期限は無期限になるのだ。
楽天ポイント加盟店は日本全国にあり、コンビニやレストラン、ガソリンスタンドなどさまざまなお店で利用できる。さらに、通常ポイントなら楽天ポイントを毎月の楽天カードの支払いに充当することも可能となっている。
ちなみに、楽天ポイントにはキャンペーンなどで付与される「期間限定ポイント」もあるが、こちらは「楽天ペイ」で消化していくことも可能。
このように楽天カードでもらえる楽天ポイントは、貯めやすく、消化しやすい環境が整っている。
【4】楽天カードのポイント還元率は1%と高めで、ほかのサービスとの連携も!
クレカには、利用金額の0.5%しかポイントが付かないものも多いが、楽天ポイントは1%と高めなので普通に町のお店で利用してもお得。
また、詳しくはこのあと解説するが、楽天市場の楽天SPUではノーマルカードで楽天市場で買い物をするだけで、SPUでポイント倍率は+2倍となるほか、プレミアムカードなら+4倍になる。
さらに、楽天カードを楽天ペイに連携させることで+1%上乗せされるので、楽天経済圏での楽天カードの存在意義はかなり大きいのである。
【5】楽天SPUでポイントが最大15倍にアップ!
楽天の累計発行ポイント数は、2021年8月31日時点で2兆5,000億ptを突破しているが、これは、楽天経済圏の要となる楽天市場でのポイントプログラム「楽天SPU(スーパーポイントアッププログラム)」の影響が大きい。
楽天SPUについては→こちらで確認してほしいが、楽天グループのさまざまなサービスを利用することで、ポイントが最大15倍になるというものだ。
2022年4月からはルールが改定されて最大14倍になるが、それでも楽天市場での買い物がかなりお得になるため、楽天経済圏にどっぷり浸かってしまう人が多いのも納得だろう。
【6】楽天ペイとの連携でポイント還元率が1.5%にアップ!
楽天ペイの基本ポイント還元率は0.5%だが、残高(楽天キャッシュ)に楽天カードからチャージすると+1%され合計1.5%還元になる。
また、お店で楽天ポイントカードを提示することでも最大1%還元されるので、ポイントの3重取りも可能となっている。この場合は最大2.5%も還元されるのだ。
楽天ペイのポイント3重取りについては→こちらで確認してほしい。
【7】楽天カードの2枚持ちで利便性が高まる
2021年6月から、楽天カードは1人で2枚持つことが可能になった。現在、楽天カードではVisa/Mastercard/JCB/American Expressの4種類の国際ブランドが選択できるが、異なる国際ブランドだけでなく、同じ国際ブランドであっても、1人で2枚の楽天カードを持てる。
楽天カードを2枚持っていると、個人用と仕事用、自分用と家族用など、目的によって利用する楽天カードを使い分けることができるのがメリットとなる。
楽天カードの2枚持ちについては→こちらで確認してみよう。
【8】最高2,000万円の海外旅行保険が無料で付帯する
年会費無料のクレカにはあまり海外旅行保険は付いていないが、楽天カードならノーマルカードでも、最高2,000万円の海外旅行保険が無料で付帯する。
海外旅行保険は、旅行代理店で予約した海外旅行ツアーや航空券の料金を楽天カードで支払うことが条件。利用金額に制限はなく1円でも決済していれば大丈夫だ。
ただし、以前は空港の向かう公共交通乗用具(電車やタクシー)の利用でも条件をクリアできたが、現在、これは条件から外れているので注意したい。
なお、プレミアムカードでは海外・国内旅行保険が自動付帯しており、補償額も最高5,000万円にアップされている。
【9】楽天プレミアムカードなら「プライオリティパス」を年会費1万1,000円で取得できる
現在はコロナ禍でなかなか海外旅行にも行けないが、年会費1万1,000円の楽天プレミアムカードなら、海外の豪華ラウンジが利用できる「プライオリティパス」が無料で取得できる。
プライオリティパスとは、世界1,300カ所以上の空港ラウンジで無料の食事やアルコールを楽しみながら優雅に過ごせる会員制カード。
最上位のプレステージ会員の年会費は429ドル(約5万円)と非常に高価だが、そんなプライオリティパスを楽天プレミアムカードなら、年会費1万1,000円でゲットできるのだ。
楽天プレミアムカードについては→こちらを参考にしてもらいたい。
楽天カードにはどんなデメリットがあるの?
いいことずくめのように見える楽天カードだが、実はいくつかのデメリットもある。
まず、「ETCカード」の年会費が550円であることが挙げられる。詳しくは→こちらを確認してほしいが、年会費を回収するにはかなりの金額を利用しないといけないので、あまりおすすめできない。
次に、キャンペーンなどでもらえる楽天ポイントは「期間限定ポイント」となる。そのため、期限を確認しないと無駄になってしまうことがあるのだ。
また、年会費2,200円の「楽天ゴールドカード」は、元々楽天SPUで+4倍だったが、ノーマルカードと同じ+2倍にされてしまった。そのため、現在は非常に中途半端なポジションとなっており、あまりお得感はない。楽天ゴールカードの改悪については→こちらで確認してほしい。
そして、楽天カードで電気、ガス、水道、税金、国民年金といった公共料金を支払うと、以前は1%還元されていたが、現在は500円につき1pt(0.2%)還元に変更されている。詳しくは→こちらを参照してほしい。
最後に、楽天カードのメリットのひとつである海外旅行保険も、2022年6月からは内容が見直され、携行品損害が補償対象外になっているほか、2022年9月からは主な投信積立のポイント還元率が0.2%に引き下げられる予定だ。
楽天カードの海外旅行の携行品補償と投信積立のポイント還元については→こちらで解説している。
■楽天カードのデメリット
【1】ETCカードは年会費が有料
【2】キャンペーンでもらえるポイントは期間限定
【3】楽天SPUではゴールドカードはノーマルと同じ+2倍
【4】公共料金の還元率は0.2%
【5】海外旅行保険の携行品損害が補償対象外に(2022年6月以降)
【6】クレカ投信積立のポイントが0.2%に(2022年9月以降)
●楽天カード(公式)→こちら
●RakutenPointClub(公式)→こちら
●楽天SPU(公式)→こちら
●楽天ペイ(公式)→こちら
●楽天カード「2枚目のカード」(公式)→こちら
●楽天プレミアムカード(公式)→こちら