そのスマートさから、数年前までは“近未来の決済方法”のイメージだったキャッシュレス決済。クレジットカードは以前から定着していたが、電子マネーやQRコード決済はここ数年で広く普及し、スマホのみを持参する“キャッシュレス生活”なる新しいライフスタイルも生まれている。なかには、流行に敏感な層や無駄を敬遠する層が取り入れていると思っている人もいるのではないか。ある調査によると、キャッシュレス決済がスタンダードへと着実に歩みを進めていることがわかった。
存在感が高まるQRコード決済。クレジットカードに迫る勢い
12月26日に株式会社インフキュリオンが実施した「決済動向2022年12月調査」の結果を発表した。同社は全国の16歳〜69歳男女5,000人を対象に、QRコード決済状況をはじめとした決済にまつわるアンケートを実施。ここ数年の推移から決済の潮流が読み取れる事実がわかった。
「クレジットカード・FeliCa型電子マネー・QRコード決済の利用率」は、2022年12月時点でクレジットカードが78%でトップ、次いでQRコード決済アプリが62%、FeliCa型電子マネーが56%となった。この数字だけ見ると「クレジットカード強し」となるが、注目すべきはここ数年の推移である。クレジットカードがほほ横ばいで推移しているのに対し、QRコード決済アプリは2019年3月からの計測開始から右肩上がりで利用率が上昇。その結果、2022年に入りFeliCa型電子マネーを抜き去り、過去最高の利用率を記録した。この成長曲線でいくと近い将来クレジットカードに肩を並べる日がくるのではないか。
ここ1年でQRコード決済利用が増えたワケは?
キャッシュレス決済の構造変化を読んだのは、消費者の行動変化にほかならない。「1年前と比較した各カテゴリーの利用増減」に関する調査では、QRコード決済アプリの利用について『かなり増えた』『増えた』と回答したのは59%。同項目は他のキャッシュレス決済が40%弱で、現金にいたっては7%ということで、QRコード決済の利用率が抜きん出て高まっていることがわかる。
QRコード決済は、大規模なポイント還元キャンペーンのインパクトで認知が拡大した背景がある。キャンペーン期間中の一時的な利用で終わらず、利用率の着実な上昇につながっているのは、ユーザーが利便性の高さを実感しているからだろう。
現金派も根強くいるだけに、キャッシュレス決済、そしてQRコード決済の利用が拡大する余地は十分にある。今後は地方部や中小店舗、個人店への導入も進むことが予想され、QRコード決済を利用しやすい社会へと発展していくことだろう。
出典元:【株式会社インフキュリオン/PR TIMES】
※QRコードはデンソーウェーブの登録商標です。