モバイル社会研究所は2014年以降、毎年「一般向けモバイル動向調査」を実施してきた。そして、2022年も同様に調査を実施。年毎の推移を追っていくと、年々、勢力を拡大しているダントツの連絡手段があったのだ。あなたは普段家族や友人と連絡を取り合うとき、どういう手段を使っているだろうか。自分や周りの人の様子を思い浮かべながら、この調査結果と照らし合わせてみてはいかがだろうか。
年々、着実に利用率を伸ばしてきたLINE
さっそく「友人に日常会話を伝えるために最も多く使う手段の年次推移(単一回答)」という項目の調査結果からご紹介していこう。2014年には「LINEでのメッセージ」はわずか16.7%。「携帯電話でのメール」は32.1%、「携帯電話での通話」は21.0%、「固定電話での通話」は12.4%、そして「直接会って伝える」が8.6%、「その他」が9.2%と続いた。
年毎の推移を見てみると、明らかに減少しているのは「携帯電話でのメール」だった。2014年の32.1%から、2022年には8.4%と、4分の1ほどにまで減少しているのだ。また、「固定電話での通話」も2014年には12.4%であったが、2022年には5.8%と半数以下にまで減少。そして、「携帯電話での通話」は2014年の21.0%から2022年には16.0%と微減している。
その一方で、メキメキと勢力を拡大したのは「LINEでのメッセージ」だった。2014年にはわずか16.7%だったが、2020年には53.1%となり過半数を突破。2022年には58.1%と6割目前にまで迫っている。
続いては「ソーシャルメディアの認知度や利用率(複数回答)」についての調査結果をご紹介する。ここでもやはり最強はLINEだった。「認知度」では92.8%と唯一の9割越えで第1位。以降は、第2位「Twitter」83.9%、第3位「Facebook」80.4%、僅差で第4位「Instagram」が80.0%と続いた。
また、「利用率」でもLINEがダントツ78.7%という結果に。第2位はTwitterで40.6%、第3位はInstagramで34.5%、第4位はFacebookで23.7%だった。同じく「発信している割合」の項目でもLINEが35.6%とダントツ。第2位となったTwitter16.3%をダブルスコア以上つけて圧倒した。
「ソーシャルメディアの利用率[年代別](複数回答)」の調査でも、LINEは他を圧倒する結果となった。というのも、LINEは10~70代のすべての年代で利用率が9割を上回っていたのだ。10代は97.2%と、100%に手が届きそうな予感さえさせるくらいだ。そして、20代では96.2%、30代94.7%などと高い水準で、最も低い70代でも90.4%の利用率であった。時点となった「Twitter利用率」や「Instagram利用率」では、若者世代の利用率は7割8割代と高い水準ではあるものの、年代が高くなるにつれて利用率が1割2割代と落ち込む結果となっている。
これらの結果からも明らかなように、LINEはどの年代の人でも利用しやすい国民的ソーシャルメディアと言っても過言ではないだろう。あなたの周りでLINEを使っていない人を探す方が難しいのでは。
出典元:モバイル社会白書Web版 第2章 モバイルコミュニケーション【モバイル社会研究所】
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