ドコモの通信料4割引きで何がどうなるの? 値引きは「分離プラン」のみ?

ドコモが2019年6月までに現在より2~4割も安い料金プランにすると発表した。料金が安くなるのはいいことだが、果たしてユーザーにとってメリットがあるのだろうか? ここでは、2019年春に行われるドコモの料金プラン見直しについて解説しよう。

料金値下げのポイントは分離プランにあり!

(Image:Tupungato / Shutterstock.com)

 菅官房長官が「携帯料金は4割下げられる」と発言した影響があったのか、突然、ドコモは現行の利用料金を2019年6月までに2~4割程度下げると発表した。このユーザー還元額は4,000億円規模にもなるため、ドコモだけでなく、auやソフトバンクの株価までが下落するほどのインパクトがあった。これまで10年以上もドコモを利用してきたユーザーにすれば、「格安SIMに乗り換えなくてよかった!」とホッとしているかもしれないが、果たして本当にそうなのか?
 4割値下げのポイントになるのは、端末と通信料金の「分離プラン」だ。これまでドコモは、2年の長期契約をすることで通信料金から端末の分割料金を割引する「月々サポート」を適用。これによって、スマホの価格を「実質0円」などとしていた。しかし、分離プランになればそのような端末補助金は受けらなくなる。つまり、今後、ドコモで新規に端末を買う場合は、お得感を得られなくなる可能性があるのだ。

今後は「docomo with」で高額スマホも対象に?

(Image:nttdocomo.co.jp)

 実は、ドコモはすでに2017年夏からMVNO対策のために、分離プランのような「docomo with」を導入している。これはドコモが指定した低価格スマホを購入することが条件で、毎月1,500円(税抜)の割引が受けられるという制度。2018年9月にはiPhone 6s(32GB)が指定機種に加わり、加入者はすでに300万人を突破したという。
 たとえば、個人契約でシェアパックを利用しない場合は「ベーシックパック1GB」で月額4,180円になるが、「docomo with」が適用されれば、ずっと毎月1,500円引きされるので月額料金は2,680円となる。これだけなら格安SIMより割高だが、家族でシェアパックなどを利用すれば、平均利用料は格安SIM並みの料金になるはずだ。
 2019年春にドコモの4割値下げが実施されるときは、この「docomo with」がベースとなり、高額スマホが組み込まれるのではないかと見られているのである。

 

■docomo withの料金シミュレーション
・基本プラン(かけ放題なし)=月額980円
・パケットパック(ベーシックパック1GB)=2,900円
・SPモード=月額300円
 合計=月額4,180円-1,500円割引(docomo with)=月額2,680円
※ガラケー利用者がスマホ契約すると利用できる「ウェルカムスマホ割」を適用すれば、docomo withと合わせて、さらに1,500円割引され、1年間は月額1,180円で利用できる

●docomoは→こちら

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