Amazon、米プライム会員向けに携帯料金無料か、月額1400円の格安プランを検討中?

アメリカのメディアブルームバーグは2日、アマゾンがアメリカのプライム会員向けに、格安プランかあるいは無料の携帯電話サービスの提供を開始するのではと報じている。アマゾンは大手キャリアと交渉中で、話がまとまればプライム会員に月額10ドル(約1,400円)という低価格でサービスが提供される可能性がある。そうなると、大手キャリアが持つ価格決定力を弱める可能性が出てくる。

アマゾンが携帯電話業界に参入するかも 実現すれば月額約1,400円プランか無料の可能性も!

Amazon Prime(Image:monticello / Shutterstock.com)※画像は一部編集部で加工しています

アメリカでも携帯電話業界に変革が起きるのかもしれない。日本では長らく、大手キャリアの3社が携帯電話の通信価格の決定力を保持していたが、セカンドキャリアが参入するなどして、ユーザーは格安プランという選択肢も手に入れることができるようになった。

アメリカメディアのブルームバーグは2日、アマゾンがアメリカのプライム会員に向けて格安プラン、もしくは無料での携帯電話サービスの提供を開始する可能性があることを伝えた。匿名筋の話として、アマゾンは6~8週間にわたって大手キャリアAT&T、T-モバイル、ベライゾンにディッシュの4社と卸値の値下げ交渉を行っているとのこと。話がまとまれば、プライム会員に月額10ドル(約1,400円)という低価格でサービスが提供される可能性がある。

アマゾンも大手キャリアも交渉自体を否定 今後の動向がますます注目される

世界の通信会社(Image:rvlsoft / Shutterstock.com)

世界の通信会社のロゴ。ピンクのTがデザインされた「T-モバイル」、赤のチェックマークが入った「ベライゾン」、青い丸は地球を表しているのか「AT&T」がアメリカのビッグ3

アメリカの携帯電話キャリアの「ビッグ3」として知られるAT&T、T-モバイル、ベライゾンは、月額60~65ドル(約8,300~9,000円)で無制限プランを提供している。連邦通信委員会(FCC)によると、携帯業界は一部の企業に集中しており、価格操作につながる可能性があるとしている。そうした背景から、2020年にT-モバイルがスプリントを買収する際、FCCは公正な競争を維持するためにディッシュが同業界に参入することを条件に買収を承認したという経緯がある。こうして、ディッシュはスプリントを追い越して国内第4位の携帯キャリアとなり、月額25ドル(約3400円)からのプランを提供している。

アマゾンが携帯電話業界の参入を検討したのには、アメリカのプライム会員数が伸び悩んでいることが一因として考えられそうだ。2023年3月時点での会員数は約1億6,700万人で、前年同月とほぼ同じ(調査会社Consumer Intelligence Research Partners調べ)。業界参入を機に、頭打ちとなった会員数を再び増加させたい、という思惑がありそうだ。

ただ、この交渉がうまくいくのかは未知数だ。大手キャリアはアマゾンから収益を得られるはずだが、ユーザーから直接得られる収益は大幅に減らすリスクがあるし、安定した収益を得られている大きな事業者ほど、乗り気にはなりにくいことが想像される。この報道を受け、AT&T、T-モバイル、ベライゾンの株価は2日の取引時間前に5~7%下落している。

アマゾンは、低価格で回線をtakeするかわりに大手キャリアに何をgiveするのか。アマゾンも大手キャリアも交渉自体を否定しており、ますます今後が注目される。

引用元:【Forbes
引用元:【Bloomberg

※サムネイル画像(Image:monticello / Shutterstock.com)※画像は一部編集部で加工しています

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