「マイナポイント第2弾」何を基準にキャッシュレス決済を選ぶ? 6つの条件で解説

2022年6月から本格的に始まったマイナポイント第2弾。対象となるキャッシュレス決済を選び、手続きを済ませると最大2万円分のポイントがもらえます。でも、いったい何を基準にキャッシュレス決済事業者を選べばいいのでしょうか? そこで今回は、マイナポイント第2弾のキャッシュレス決済事業者を6つの条件から選ぶ方法を解説します。

マイナポイント第2弾の基本と注意点は?

マイナンバーカードの普及を目指して実施されている「マイナポイント」キャンペーン。その第2弾が2022年6月30日から本格的にスタートしています。テレビでも盛んにCMを打っているので、ご存じの方も多いでしょう。

そもそも、「マイナポイント第2弾」とは、マイナンバーカードを取得した者が3つの条件をクリアすることで、最大2万円分のポイントがもらえるキャンペーンです。

その条件とは【1】マイナンバーカード新規申し込みでキャッシュレス決済利用をすると決済金額の25%(最大5,000pt)還元、【2】健康保険証の利用申し込みで7,500pt、【3】公金受取口座の登録で7,500ptとなっており、この3つを合計すると最大2万ptになります。

もし、マイナポイント第2弾についてさらに詳しく知りたいという人は、こちらの記事を確認してください。

■マイナポイント第2弾の内訳

【1】キャッシュレス決済の利用で決済金額の25%(最大5,000pt)還元
【2】健康保険証の利用申し込みで7,500pt
【3】公金受取口座の登録で7,500pt
※合計最大2万pt
※第1弾に参加済みの人は【1】は非対象となり最大1万5,000pt

マイナポイント第2弾では、マイナンバーカードを普及させることで、国民の生活の利便性を向上させるだけでなく、国内消費活性化のためにQRコード決済や電子マネーなど「キャッシュレス決済」サービスを活用させる目的もあります。

そのため、【1】~【3】すべてのマイナポイントは、登録キャッシュレス決済事業者のいずれかを通して付与されることになっているのです。

つまり、マイナポイント第2弾で最大2万ptを受け取るには、クレカやスマホ決済アプリ、電子マネーなどを自分で選んで申し込まなければなりません。

●総務省「マイナポイント第2弾」→こちら
●マイナポイント第2弾「決済サービス一覧」→こちら

マイナポイント第2弾では、キャッシュレス決済の利用で最大5,000(決済額に25%)。健康保険証の利用申し込みで7,500pt、公金受取口座の登録で7,500ptが付与されるが、ポイントを受け取るにはキャッシュレス決済事業者を選ぶ必要がある(マイナポイント第2弾公式サイトより転載)

実は“マイナポイント”というポイントはありません。実際にはキャッシュレス決済事業者ごとの独自ポイントが付与されます。たとえば、楽天カードに申し込めば楽天ポイント、WAONに申し込めばWAONポイント、PayPayならPayPayポイントが付与されることになるのです。

こちらはPayPayでマイナポイント第2弾を申し込んだ場合。実際に付与される2万ptはPayPayポイントとなる

もちろん、基本的には自分が普段よく使っているキャッシュレス決済事業者を選べばいいのですが、なかにはキャンペーンで通常より多くポイントがもらえる場合もあります。

また、せっかくもらったポイントの有効期限が短かったり、ポイントの付与が数カ月先になったり、使えるお店が限定されてしまう場合もあるので注意が必要です。

そこでこのあとは、「ポイントの上乗せ」「ポイント付与の日数」「ポイントの有効期限」「ポイントが使えるお店の多さ」「ポイントの使いやすさ」「申し込みやすさ」といった条件で、どのキャッシュレス決済事業者を選べばいいか解説することにしましょう。

なお、具体的な申し込み方法については以下の記事が参考になるはずです。

【条件1】「ポイントの上乗せ」でチェック

マイナポイント第2弾は最大2万ptがもらえますが、実はキャンペーンによってポイントを上乗せしてくれるキャッシュレス決済事業者もあります。

申し込むだけで上乗せされる場合や、抽選に当たるとプラスされるキャンペーンもあるので、内容をチェックしてみてください。もちろん、あまり使わないキャッシュレス決済事業者を無理に選ぶのは本末転倒です。

【Suica】2万円チャージでもれなく1,000pt、さらに抽選で毎月1,000人に1万ポイントが当たる!

JR東日本の「Suica」では、キャッシュレス決済で2万円Suicaにチャージすると、もれなく最大5,000ptに1,000ptが加算されるほか、健康保険証の利用申し込みと公金受取口座申し込みで、毎月抽選で1,000人に1万ptが当たるキャンペーンが実施されています。Suicaのキャンペーンについては、こちらで詳しく解説しています。

 OTONA LIFE | オトナライフ
OTONA LIFE | オトナライフ
https://otona-life.com/2022/06/25/125299/
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【特典内容1】JRE POINTに登録済みのSuicaにマイナポイントを申し込み、2万円分チャージすると、もれなく1,000ptが上乗せされる
【特典内容2】健康保険証の利用申し込みと公金受取口座登録すると、毎月抽選で1,000人に1万ptが当たる
※JRE POINTと「えきねっと」「JRE MALL」「LINEマイカード」の連携すると当選確率が最大5倍になる
【キャンペーンサイト】JRE POINT「マイナポイントをJRE POINTで受け取ろう→こちら

Suicaでは、キャッシュレス決済で2万円チャージするともれなく1,000ptが加算されるほか、健康保険証の利用申し込みと公金受取口座申し込みをすると、抽選で1万ptが当たるキャンペーンが実施されている(JRE POINT公式サイトより転載)

【majica】2万円チャージでもれなく5%(最大1,000pt)が加算される!

ドン・キホーテ、アピタ、ピアゴなどで利用できる電子マネー「majica」では、キャッシュレス決済で2万円をチャージすると5,000ptがもらえるが、特典としてもれなく5%(最大1,000pt)が、翌月15日頃に加算されます。

ただし、健康保険証の利用申し込みや公金受取口座の登録に関しては上乗せ特典はありません。

【特典内容1】majicaでマイナポイントに申し込み、2万円分チャージすると、もれなく1,000ptが上乗せされる
【キャンペーンサイト】majica「マイナポイント第2弾」→こちら

ドン・キホーテなどでの買い物で利用すると1%のポイントがつく電子マネー「majica」。2万円分チャージすると通常の5,000ptとは別に、翌月1,000ptが加算される(majica公式サイトより転載)

【WAON】抽選で1,000人に最大1万5,000ポイント付与

イオングループで利用できる電子マネー「WAON」では、健康保険証の利用申し込みか公金受取口座の登録に申し込んだうえでWAONで5,000円以上利用すると、抽選が実施され、1等は1,000人に1万5,000pt、2等は1万人に1,500ptが当たります。このWAONのキャンペーンについてはこちらの記事で詳しく解説しています。

【特典内容】抽選で1等は1,000人に1万5,000pt、2等は1万人に1,500ptが当たる
【条件】健康保険証の利用申し込みか公金受取口座の登録に申し込んだうえで、WAONで5,000円以上利用した人
※健康保険証と公金口座を登録すると、応募口数2口になり、iAEONでWAONを登録すると最大3口で応募できる
【期間】2022年8月31日まで
【キャンペーンサイト】WAON「マイナポイント事業」→こちら

WAONでは条件をクリアした人に抽選で最大1万5,000ptが当たるキャンペーンを実施中。応募期限は8月31日までとなっている(画像はWAON公式サイトより転載)

【au PAY・au PAYカード】抽選で10万人に総額1億円分(1人1,000円分)を進呈

au PAYとau PAYカードでは、抽選で10万人に1,000ptが当たるキャンペーンを実施中。ただし、マイナンバーカードの健康保険証利用申し込みまたは公金受取口座の登録が必要で、マイナンバーカードの新規取得で最大5,000円分のマイナポイントのみ申込みの場合は抽選対象外となります。

au PAY&au PAYカードのキャンペーンについては、こちらで詳しく解説しています。

【特典内容】抽選で10万人に総額1億円分(1人1,000円分)が当たる
【条件】マイナンバーカードの健康保険証利用申し込みまたは公金受取口座の登録が必要
※マイナンバーカードの新規取得で最大5,000円分のマイナポイントのみ申込みのは抽選対象外
【期間】2022年9月30日まで
【キャンペーンサイト】au「マイナポイントもらうならau PAY 総額1億円分が当たるキャンペーン」→こちら

健康保険証の利用申し込みか公金受取口座登録をすると、抽選で10万人に1,000ptが当たる。ただし、抽選は9月30日までとなっている

なお、auじぶん銀行では、マイナンバーカードに公金受取口座の登録を行うと、抽選で1万人に1,000ptが当たる「公金受取開始記念キャンペーン」を実施中です。

ただし、au PAYとauじぶん銀行口座を連携し、auじぶん銀行へのau ID登録とエントリーが必要になり、期間は9月30日までとなっています。

●auじぶん銀行「公金受取開始記念キャンペーン」→こちら

マイナポイントはキャッシュレス決済事業者の独自ポイントでもらえるため、申し込んでから実際にポイントが付与される期間も、決済事業者ごとでかなりの差が出てしまいます。

たとえば、PayPayやau PAY、majicaなどでは残高に2万円チャージすれば、その場で上限の5,000ptが受け取れるほか、健康保険証利用申し込みまたは公金受取口座の登録でも、翌日にはポイントが付与されます。

これに対し、クレジットカードやSuica、楽天Edyなどは利用した金額を1カ月分まとめて、翌月以降にポイントが付与される方式です。

また、楽天カードでは利用額の上限が2万円に達した月の翌々月25日にまとめて付与されます。これは健康保険証利用申し込みや公金受取口座の登録でも同じで、ポイントが受け取れるのは、翌々月の25日になってしまいます。

もし、もらったポイントですぐに購入したいものがあるときは、ポイント付与日までどのくらいかかるか事前に調べたほうがいいでしょう。

ユーザー数が多く使いやすい楽天カードではあるが、マイナポイントの付与は翌々月25日とかなり遅いのがネック

【条件3】「ポイントが使えるお店の多さ」をチェック

せっかくもらった2万円分のマイナポイント。でも、使える場所が少ないキャッシュレス決済事業者の場合は、ポイントを消化するのに困ってしまうでしょう。やはり普段からよく使っているキャッシュレス決済事業者を選ぶのが基本となります。

おすすめなのは、日本全国のコンビニやレストラン、ショップなどで利用できるPayPay、au PAY、d払い、楽天ペイといったQRコード決済です。

また、電子マネーではイオン系列で使えるWAON、イトーヨーカドー&セブン-イレブンで使えるnanacoなどがおすすめとなります。ほかにもSuicaやICOCAといった交通系電子マネーや、クレジットカードも日本全国で利用できる店舗が多いので使いやすいでしょう。

キャッシュレス決済事業者は、意外と地方のローカル決済事業者も多いのですが、もし、近所にお店があって毎日のように買い物するのであれば、さほど気にすることはないかもしれません。

PayPayやau PAYは、マイナポイント申し込み後すぐにポイントがまとめて付与される。しかし、全国のコンビニやファーストフードなどでも利用できるので、1カ月~2カ月ほどで全額使い切るのはさほど難しくはない

【条件4】「ポイントの有効期限」をチェック

最大2万ptももらえるマイナポイントですが、ポイントの有効期限もキャッシュレス決済事業者ごとに大きく異なります。

有効期限が短いと使い切れずにムダになってしまうことがありますので、やはり、マイナポイントの利用期限がないキャッシュレス決済事業者を選んだほうがよいでしょう。

QRコードではPayPayやau PAY、はまPayなど。電子マネーではWAONや楽天Edy。クレカではJCBやイオンカードなどがポイントの有効期限が設定されていません。

これに対し、nanaco、majicaなどのポイントは有効期限が1年ですので、少し気を付けたほうがいいでしょう。また、キャンペーンで付与される用途・期間限定ポイントは有効期限が非常に短いことが多いので注意が必要です。

また、楽天ポイントの有効期限は1年ですが、新たにポイントが付与されると1年延長されますし、SuicaのJRE POINTはポイントも、ポイントに変動があった日から2年間延長されるので実質無期限とも言えます。

なお、au PAYの場合は受け取ったマイナポイントを、auじぶん銀行に出金して現金化することも可能となっています。詳しくはこちらの記事でご確認ください。

マイナポイントの有効期限はキャッシュレス決済事業者のポイントのルールで決まってしまう。可能なら有効期限のない決済事業者を選んだほうが安心だろう(画像は楽天ポイントの詳細)

キャッシュレス決済事業者にマイナポイントの申し込みを行った場合、PayPayならPayPayポイント、楽天ペイなら楽天ポイントで付与されるので、そのままアプリの決済で使用することができます。

しかし、決済事業者のなかには、もらったポイントを受け取ったりチャージしないと使えないものがあり、やや面倒くさい場合もあります。

たとえば、SuicaはJRE POINTでポイントが付与されますが、受け取ったJRE POINTをSuicaで使うにはチャージする必要があります。詳しくはこちらの記事で確認してください。

JRE POINTはそのままJRの駅ビルのお店で使うこともできるが、Suicaの支払いで使うには事前にチャージしておく必要があるので注意しよう

また、楽天Edyの場合はEdyギフトでマイナポイントが付与されるので、ファミリーマートに設置のマルチコピー機、赤いチャージ機のある店舗、ANA国内線自動チェックイン機、楽天Edyアプリ(NFC対応スマホ)などで、期限内に受け取り手続きをしないと無効になってしまいます。

●Edyの受け取り(Edyギフトサービス)→こちら

なお、筆者が以前楽天Edyに申し込んでマイナポイントを受け取ったときの様子は、こちらの記事で確認できます。

【条件6】「申し込みやすさ」をチェック

マイナポイントの申し込みは、おサイフケータイ(NFC)に対応しているAndroidスマホやiPhone 7以降なら、自宅にいながら、その場で簡単に申し込むことができます。

しかし、ガラケーやおサイフケータイ(NFC)非対応のスマホの場合は、セブン銀行ATMやローソンのマルチコピー機、郵便局、ケータイキャリアショップ、家電量販店などに設置された申込端末などを利用するしかありません。

ところが、ゆうちょPay、EPOSカード、はまPay、三井住友カード、JCBクレジットカード、セゾンカードなどは、セブン銀行ATMやローソンのマルチコピー機には非対応となっています。

もっとも厳しいのは楽天ペイで、こちらはスマホアプリ以外では申し込めず、パソコンやセブン銀行ATM、マルチコピー機なども一切使用できません。

●マイナポイント「マイナポイント手続きスポット」→こちら

セブン-イレブンだけじゃなく、商業施設やホテル、駅、病院など、全国に2万6,000台以上も設置されているセブン銀行ATM。もちろん、セブン銀行の口座がなくてもマイナポイントの申し込みは可能(筆者撮影)

ローソンに設置されたマルチコピー機ならマイナポイントの申し込みが可能。ほかのコンビニのコピー機は対応していないので注意しよう(筆者撮影)

まとめ

マイナンバーカードを作成するだけで1人最大2万ptももらえるマイナポイント第2弾。家族4人なら子どもも含め最大8万ptももらえるので、面倒でもがんばってみてはいかがでしょうか? 詳しい申し込み方法はこちらの記事を参考にしてください。

その際は、できるだけ自分が利用しやすいキャッシュレス決済事業者を選ぶのが非常に重要になります。

キャンペーンでプラスアルファのポイントがもらえるのはありがたいことですが、それ以上にもらった2万ptをしっかり使い切れる決済事業者を優先して選んだほうがいいかもしれませんね。

※サムネイル画像は(Image:​「マイナポイント第2弾」公式サイトより引用)※画像は一部編集部で加工しています

藤原博文
編集・ライター。長年、パソコンやスマホ、サブカル関連雑誌の編集部を渡り歩いてきた編集者。個人的に株式、投資信託、FXなどの投資活動を活発に行っているほか、クレカや電子マネー、スマホ決済アプリなどのポイ活にものめり込み、最近はマネー系の記事も数多く手掛ける。

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